tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  62.



【一部、『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  61.』のエピローグ有り】


つくしは、元々、記憶が有ろうと無かろうと、奥手の方なのだ。


だからだったのだ。
自身の背後から、司に抱き締められた時…。
恐怖で、つくしの身体は、小刻みに震えて居たのだ。


だからだったのかも知れない。
此の日のつくしは、自身の自室に戻っても、中々、眠れなかったのだ。


そして、翌朝のつくしは、司とは、真面に、喋る事さえ、出来無かったのだ。
しかも、此の時のつくしは、真面に、司の顔を観る事さえ、出来ずに居たのだ。



そんな司とつくしの様子を見て居たタマは、思って居たのだ。


“坊っちゃんとつくしとの間に、何が有ったんださね。”と…。


だからだったのだ。
司とつくしのモーニングが終了した後…。
此の時のタマは、そんな風に、不安に成り乍らも、司の出勤準備の手伝いの為に、司の自室に、司と一緒に向かって居たのだ。



実は、司が、日本に帰国して帰って来て暫くしてから、タマは、司とつくしのモーニングの時間を、勝手に、定めて居たのだ。
勿論、其の事は、タマから、つくしに、伝えられて居た事は言うまでも無かったのだ。


何故なら…。
つくしが、英徳大学に向かう時間を考えれば、つくしのモーニングの時間を、態々、司のモーニングの時間に合わせる必要が有ったのだ。


態々、そうでもし無ければ、司とつくしとが接する時間は、一切、無い事に成るのだ。


だからこそ…。
タマは、司からの要望も有り、勝手に、司とつくしとのモーニングの時間を、定めて居たという訳…だったのだ。



そして、タマは、司に訊き始めるのだった。


「坊っちゃん…。
 つくしと、何か、有ったんですかい?
 つくしの様子が、何時もと違って、何か、変な様に、タマには、感じたださね。」と…。


其処で、司は、タマに、昨夜の出来事を、白状する事無く、願い出るのだった。


「タマ…。
 頼みが有んだ。
 牧野に、此の部屋(東の角部屋)を魅せてくれねぇか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時のタマは、そう言って来た司の顔を、不思議そうに観乍らも、訊き始めるのだった。


「タマが、如何して、つくしを、此処(東の角部屋)に連れて来て、つくしに、此の部屋の
 中を魅せる必要が有るんださね?」と…。


なので、司は、出勤準備をして居る振りをし乍らも、タマの顔を観ない状態で、話しし始めるのだった。


「此処(東の角部屋)は、俺と牧野にとっては、思い出が有って、大切な部屋…何だよ。
 だから…よ。
 タマが、牧野を、此処(東の角部屋)に連れて来て、此の部屋の中を、牧野に魅せて欲し
 いだよ。
 俺は、仕事が忙しいから…よ。
 中々、牧野を、此処(東の角部屋)に連れて来て遣れねぇだろ?」と…。


だが、そんな風に、司から聞いても、此の時のタマには、不思議で成らなかったのだ。


“で、有る成らば…。
 坊っちゃんが、つくしを、此処(東の角部屋)に連れて来て遣るべきださね。
 幾ら、仕事で、坊っちゃんが忙しいとて、此処(東の角部屋)に、つくしを連れて来て遣
 る事位は、出来るだろうさね。”と…。


だからだったのかも知れない。
そんな風に、心の中で、思って居たタマの顔付きは、歪んで居たのだ。
そして、其処で、そんな顔付きのまま、タマは、司に、言って除けるのだった。


「其の当時のタマは、椿お嬢さんからも、聞いて居たださね。
 “司とつくしちゃんが、付き合い始めたそうよ。”と…。
 だったら、尚の事…。
 坊っちゃんが、つくしを、此処(東の角部屋)に、連れて来て遣ったら、良いださね。」と…。



そして、此の時の司は、知ったのだ。
自身の姉で在る 椿が、タマには、余計な事を話しして居なかった事を…。


だからだったのだろう。
此の時の司は、そんなタマの顔付きを観た事で、タマに、疑いを掛けられて居る事を、認識し始めて居たのだ。



勿論、此の時の司には、昨夜の出来事を後悔をして居る事は、事実だったのだ。


だからこそ…。
昨夜の司の行動が、つくしを傷付けたと言うので有れば…。
其れは、間違い無く、タマに、不審がられても仕方ないと言えたのだ。


だが、もし、昨夜の出来事を、司が、タマに、白状すれば…。
司は、タマから、お説教を受ける事は間違い無いのだ。


そんな面倒臭い事に成れば、司は、“面倒だろ。”と、思う事で、回避したかったという事が、司の口を閉ざさせた要因だったのだ。


何故なら…。
つくしの『最大の味方』は、『タマ』だったのだから…。



其れと、司にとっては、『東の角部屋』をつくしに魅せたいと、考えて居る理由は、もう一つ、有ったのだ。


其れは、司自身、つくしとの思い出の中で、悲しく成る様な、辛く成る様な出来事に関しては、触れたくないという意図が有ったのだ。


だからだったのだ。
司とつくしとの数少ない楽しい思い出の中で、当時、正式に、付き合い始めたばかりの司とつくしにとって、“『東の角部屋』は、外せない。”と、司には、感じて居たのだ。


だが、其れには、危険も伴うのだ。



何故なら…。
司とつくしとの思い出の『東の角部屋』と言うのは、高等部当時のつくしが、土の上を這い蹲って(匍匐前進[ほふくぜんしん]して)迄、道明寺家のSPから逃れて、司と過ごした部屋なのだ。


其れに、そうまでして、司と一緒に、過ごす事を嫌がる処か?
実は、此の当時のつくしは、『道明寺を好きだ。』と、言う事を、自分自身が、一番、自覚して居たのだ。


「夜中に、人目を避けて、折角、お風呂に入ったのに…。
 “土の上を這い蹲って、何で、こんな苦労をし無きゃいけないのか?”って、思うけど…。
 私も、あんたのイカレが移った。
 全然、嫌に成んないんだよね。
 如何かしてる。」と、クスッと、笑い乍ら、司に伝える程に…。


そして、高等部当時のつくしは、更に、心の中で、思って居た位だったのだ。


“(道明寺の事が)好きだから…。
 悔しい位に…。”と…。



だが、元々、奥手のつくしにとって、現在のつくしにも言える事なのだが…。
司とつくしとの思い出の『東の角部屋』と言うのは、過去の自身の記憶の無い現在のつくしにとって、危険を伴う事も、また、事実という訳…だったのだ。


云わば…。
今では、司とつくしとの思い出の『東の角部屋』は、『鬼門』とも、云えた場所なのだ。



勿論、現在のつくしは、高等部当時の自分自身が、司と付き合って居た事も、現在の自身が、司の婚約者で在るという事も、全て、承知して居るのだ。


だが、あの時、確かに、司は、つくしとそういう関係に成ろうとして居た事は、事実だったのだ。
つくしに、「5年位掛かるかも知んないけど…。」と、言わせる程に…。



だからこそ…。
現在のつくしを、『東の角部屋』に連れて来れば…。
つくしが、其の当時の事を、思い出さない共、限らないのだ。


だが、此の時の司は、そんな風に賭けをして迄で、「牧野を『東の角部屋』に連れて来て欲しい。」と、タマに頼んだのは、“もしかしたら、牧野が思い出してくれるかも知んねぇ…。”と、言う思いが、此の時の司には、有ったからという訳…だったのだ。



そして、勿論、司が、『東の角部屋』に、つくしを連れて来れば、裏目に出る事に成る。
だからこそ…。
此の時の司は、タマに頼んだのだ。


「牧野を『東の角部屋』に連れて来て欲しい。」と…。



そして、此の時のタマは、そんな真剣な司の顔付きを観た事で、其れ以上、何も言えなかったのだ。


だからこそ…。
此の時のタマは、司に負けた形で、司の言う通りにして遣る事にしたのだ。


タマは、昔から、司には、甘い所が有ったのだ。
実は、タマは、司の『最大の味方』でも在ったのだ。


だからこそ…。
此の時のタマは、司に言えた言葉だったのだ。


「ハイハイ、分かりましたよ。
 タマが、此処(東の角部屋)に、つくしを連れて来るださね。
 坊っちゃん…。
 タマは、つくしを、此処(東の角部屋)に、連れて来るだけで、良いのかい?」と…。


だからだったのだ。
司は、心からの笑顔と共に、タマに、礼の言葉を告げるのだった。


「サンキュな、タマ!
 ああ、其れで良い。
 宜しく頼む。」と…。



そして、タマは、其の日、英徳大学から、帰って来たばかりのつくしを、『東の角部屋』に連れて来たのだ。


そして、タマは、不思議そうに、「此処は…?」と、タマに聞き乍ら、『東の角部屋』を観て居るつくしに、言って除けるのだった。


「つくし…。
 此処は、坊っちゃんの自室ださね。
 坊っちゃんが言うには、此の『東の角部屋』というのは、坊っちゃんとつくしにとって、
 大切な思い出深い部屋らしい。
 つくし…。
 此の部屋を観て、何か、思い出さないかね?」と…。


だからだったのだ。
つくしは、タマの誘導に寄り、『東の角部屋』の中を見て回ったのだが…。
此の時のつくしには、一切、何も、感じて居なかったのだ。


だからだったのだ。
つくしは、タマに、訊き始めたのだ。


「タマさん…。
 此のお部屋の中は、其の当時と、一切、変えて居ないんですか?」と…。


だからだったのだ。
此の時のタマは、そう訊いて来たつくしに、即答するのだった。


「そうさね。 
 一切、変えて無いださね。」と…。


なので、つくしは、そう伝えて来たタマに、謝り始めたのだ。


「申し訳ありません。
 今の私には、全く、思い出せないんです。
 此のお部屋の中の記憶は、私にとって、印象が薄いという事でしょうか?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のタマは、そんな風に、自身に、訊いて来たつくしを労うかの様に、言って除けるのだった。


「そうかね。
 仕方ないさね。
 無理に思い出そうとせず、焦らずに、徐々にで、良いださね。
 坊っちゃんには、そう伝えて於くよ。」と…。


そして、つくしは、申し訳無さそうに、タマに、伝えるのだった。


「はい、宜しくお願い致します。」と…。



だからだったのだ。
其の後のタマは、『東の角部屋』を観て居たつくしの様子を、司に、伝えて居たのだ。
なので、そんな話しをタマから聞いて居た此の時の司は、悟って居たと同時に、悩み始めても居たのだ。


“やはり、『東の角部屋』が、『キーポイント』では無かったという事か?
 じゃあ、牧野の『キーポイント』は、一体、何なんだろうか?”と…。


だからだったのかも知れない。
此の次に進む為に、司は、或る人物に、頼る事にするのだった。



<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  62.』の中に出て来るセリフの一
 部に、神尾葉子先生の漫画『花より男子』のセリフを、勝手に、拝借させて頂き、記載し
 て折ります。
 神尾葉子先生に於かれましては、勝手に、拝借致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。
 また、関係者各位 様に於かれましても、勝手致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。>

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