結婚出来ない男・しない女…<つかつく> 25.
つくし自身の勤務スケジュールを把握して居る道明寺総合病院の看護師長に寄って、其の後のつくしは、有無を言わさず、タマと会う事に成ったのだ。
云わば…。
此の時のつくしからして視れば、其れは、『強制』と言っても過言じゃ無い状況…だったのだ。
勿論、此の時の道明寺総合病院の看護師長は、事前に、タマと会う事を、つくしには、伝えて居なかったのだ。
何故なら…。
つくしから、警戒される事を恐れて、事前に、つくしには、伝えて居なかったという訳…だったのだ。
其れに、実は、すっかり、足腰の弱く成ってしまったタマは、既に、車椅子生活…だったのだ。
なので、何処へでも行けるという状況には無かったのだ。
実は、其れ迄のタマは、80歳を超えても、尚、杖を使って、歩行出来て居た程…だったのだ。
なので、何処へでも、自由に、出歩ける状況だったのだ。
だが、気丈なタマでは在ったとしても、歳には負けてしまったのか?
等々、車椅子生活と成って居たのだ。
なので、道明寺総合病院に到着した後のタマは、道明寺総合病院の看護師長に寄って、車椅子を押して貰い乍ら、つくしの執務室で在る 総合外科部長室に誘導されて居たのだ。
そして、道明寺総合病院の看護師長がつくしの執務室で在る 総合外科部長室のドアをノックしたのだ。
其処で、其のノック音を聞いたつくしは、「はい、どうぞ。」と、返事をした後に、ドアの前に向かうのだった。
何故なら…。
何時迄経っても、つくしの執務室で在る 総合外科部長室のドアが開かなかったのだ。
実は、道明寺総合病院の看護師長は、タマが座って居る車椅子を押し乍ら、つくしの執務室で在る 総合外科部長室の中に入ろうとして居た為に、タマが座って居る車椅子の後ろに立って居たから…だったのだ。
なので、道明寺総合病院の看護師長は、つくしが、自身の執務室で在る 総合外科部長室のドアを開けてくれる事を待って居たのだ。
其の為に、中々、つくしの執務室で在る 総合外科部長室のドアが開かなかったという訳…だったのだ。
そして、其処で、ドアを開けた此の時のつくしは、道明寺総合病院の看護師長を観たのと同時に、車椅子に座って居るタマも観たのだ。
実は、此の時のつくしは、“(道明寺総合病院の)看護師長が、自身の知り合いの患者さんを連れて来たのだろう。”と、認識してしまって居たのだ。
云わば…。
此の時のつくしは、“私に、其の患者さんを診てもらいたいのだろう。”と、認識して居たという訳…だったのだ。
だからこそ…。
此の時のつくしが、道明寺総合病院の看護師長に訊ける言葉が有るとする成らば…。
こうとしか訊けなかったのだ。
「此方の患者さんは、何方が優れないのですか?」と…。
だからだったのだ。
此の時のタマは、そう自身に聞いて来たつくしに、言えた言葉だったのだ。
「タマは、何処も悪い所は無いさね。」と…。
勿論、そう言って来た其の時のタマの顔付きは、其れは、まるで、“失敬な‼”と、でも、言いた気な顔付きだったのだ。
だからこそ…。
此の時のタマは、続けて、つくしに、言って除けるのだった。
「車椅子に座って居るからと言って、タマを、病人扱いするじゃ無いさね。
タマは、足腰が弱く成って来ただけで、身体は、至って、元気さね。
此れ迄、病気知らずの健康体ださね。
良~く、覚えて置き!」と…。
だからだったのだ。
此の時の道明寺総合病院の看護師長は、そんなタマとつくしの会話の遣り取りを、横で聞いて居て、クスクスと、笑い乍ら、つくしに説明し始めるのだった。
「実は…ね(笑)。
此方は、『タマ』さんと、仰って…。
道明寺家にて、長らく、使用人として、仕えて来られた方なの。
現在は、使用人頭を為さって居るの。
タマさんという方は、誰も、逆らえる様な方じゃ無いのだから、牧野先生も其のおつもり
で居らっしゃって…ね。」と…。
其処で、此の時のタマは、道明寺総合病院の看護師長からの話しの続きを言うかの様に、話しし始めるのだった。
「タマは、司坊っちゃんから言えば、司坊っちゃんのお祖父様で在る 道明寺家の先代当主
の頃から、道明寺家には仕えて来たさね。
司坊っちゃんの御父上で在る 現在の当主も、そして、司坊っちゃんも、タマが育てたさ
ね。
司坊っちゃんは、何処で如何間違えたのか?
ヤンチャに成られて、此のタマでも、手に負えなかった。
あんた何だろ?
其の司坊っちゃんの事を変えてくれた女性(ひと)は…。
現在の司坊っちゃんは、幼少期の頃の素直で、優しい男に生まれ変わった様だ。
あんたも、色々と、司坊っちゃんの話しを聞いて居るとは思うけど…さね。
実は、此れ迄の司坊っちゃんは、相当、酷かった。」と、言い乍らも…。
此の時のタマは、司の初等部の頃の当時の事から、つい最近迄の司の青年期の事迄、つくしに話しし始めるのだった。
勿論、そんな話しをタマから聞いて居た此の時のつくしは、大きな目を、更に、見開くかの様に、驚愕顔に成り乍らも、一言も、何も発する事無く、唯、聞いて居たのだった。
だからだったのだ。
此の時の道明寺総合病院の看護師長も、一言も、何も発する事無く、唯、つくしと共に、タマの話しを聞いて居たのだった。
唯、頷き乍ら…。
其処で、漸く、核心を突くかの様に、此の時のタマは、つくしに話しし始めるのだった。
「良いかい。
あんたに、此れからの司坊っちゃんの事を任せたい。
タマは、もう、老いを感じ始めて居るさね。
其れに、如何も、司坊っちゃんには、あんたが必要らしい。
タマでは無いらしいさね。
だからこそ…。
此れからの司坊っちゃんの事を、あんたに、任せたいと思う。
だから…さね。
司坊っちゃんを見捨てないで遣って欲しい。
あんたに見捨てられた司坊っちゃんは、きっと、使い者(もん)には成らないだろう。
だから…さね。
司坊っちゃんの事を、宜しく頼むさね。」と…。
だからだったのだろう。
此の時のつくしの顔付きには、“そんな大袈裟な‼”と、書いて在るかの様に、タマには、見て取れたのだった。
なので、此の時のタマは、更に、つくしに、返答の言葉を要求したのだった。
「分かったさね、牧野先生…?」と…。
だからだったのかも知れない。
ハッと、成ったつくしは、タマに、返答するのだった。
「承知致しました。」と…。
だが、此の時のつくしは、道明寺総合病院の看護師長からの或る一言を、思い出して居たのだった。
其れは…。
「タマさんという方は、誰も、逆らえる様な方じゃ無いのだから、牧野先生も其のおつもり
で居らっしゃって…ね。」と、言う言葉だったのだ。
だからだったのだろう。
此の時のつくしは、更に、タマに懇願するかの様に、話しし始めるのだった。
「タマさんに、お願いが有ります。
私の事は、『牧野先生』では無く、『つくし』と、呼んで下さいませんか?
病院のスタッフなら、兎も角…。
タマさんは、病院のスタッフでは在りませんので、『つくし』と、呼んで貰えると嬉しい
です。」と…。
だからだったのだ。
此の時のタマは、そんなつくしを、更に、気に入った事で、つくしに了承の意を伝えるのだった。
「承知した。
タマは、つくしを気に入った。
此れからは、タマの体調を管理して貰おうかね。」と、言う程に…。
なので、此の時のつくしは、タマに、了承するのだった。
「承知致しました。」と…。
そして、此の時のタマとつくしは、クスクス笑い乍ら、お互いの顔を見合わせて居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時の道明寺総合病院の看護師長は、そんな微笑ましいタマとつくしを観て居て、喜んで居たのだった。
<此の二次小説『結婚出来ない男・しない女…<つかつく> 25.』は、切りが良い為
に、短めにて、終了して折ります。
了承の程、宜しくお願い致します。>