実は、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からの言い分を聞いた其の後のつくしは、嫌な予感しかして居なかったのだが、其の予感は、見事に、的中してしまったのだ。

何故なら…。
其の後、あの日から数日経った頃の事…だったのだ。
つくしは、自身が在籍して居る弁護士事務所の所長に呼び出されて、とんでもない話しを、切り出されて居たから…だったのだ。

「牧野君に頼み事が有るんだよ。
　道明寺HDからのヘッドハンティングの話しを断ったそうだが、其の話しを受けてくれな
　いか？
　勿論、うち（つくしが在籍して居る弁護士事務所）にとっても、牧野君が居なく成る事
　は、間違い無く、痛手に成る。
　だが、道明寺社長からの打診を断る事は、もっと、痛手に成るんだよ。
　其れに、うち（つくしが在籍して居る弁護士事務所）は、道明寺社長から良い条件を提示
　して戴いた。
　うち（つくしが在籍して居る弁護士事務所）は、今後、道明寺HDと提携する事と成っ
　た。
　もし、牧野君が道明寺社長からの打診を断る様な事をすれば、其れは、間違い無く、此の
　提携話も無く成るだろう。
　だからこそ…何だよ。
　頼むから、道明寺社長からの打診を断る事はし無いで欲しい。」と…。

実は、あの日、つくしが帰った其の後の司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、つくしが在籍して居る弁護士事務所の所長に、直接、連絡を入れて居たのだ。
アポを取る為に…。

そして、つくしが在籍して居る弁護士事務所の所長と会った司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、つくしのヘッドハンティングについて、つくしが在籍して居る弁護士事務所の所長に打診して居たという訳…だったのだ。

其れに伴い、つくしへのヘッドハンティングの話しが成立した場合には、道明寺HD　と　つくしが在籍して居る弁護士事務所との提携話を成立させるというモノ…だったのだ。

云わば…。
つくしが、もし、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からのヘッドハンティングの話しを断れば、道明寺HD　と　つくしが在籍して居る弁護士事務所との提携話も無いという事に成るのだ。

と言う事は、自身が在籍して居る弁護士事務所の所長にお世話に成って居ると認識して居るつくしは、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からのヘッドハンティングの話しを断る事が出来ないという事に成るのだ。

だからだったのだ。
此の時のつくしは、思ってしまったのかも知れない。

“道明寺社長という女性（ひと）は、汚い遣り方をするんだね。
　でも、道明寺社長という女性（ひと）は、昔から、そう言う女性（ひと）だったのかも知
　れない。
　私にも、同じ様な事をして来た女性（ひと）だったから…。”と…。

だが、此の時のつくしにとっては、道明寺HDに出向するという事は決定した様なモノ…だったのだ。
どんなに、つくし自身が足掻こうとしても、藻掻こうとしても…。

だからだったのだろう。
此の時のつくしは、決断するのだった。

“だったら、潔く、道明寺社長からの打診を受けるしか無い。”と…。

だからだったのだ。
此の時のつくしは、自身が在籍して居る弁護士事務所の所長に返答するのだった。

「承知致しました。
　此のお話しをお受け致します。」と…。

なので、つくしから承諾の返答を貰った（つくしが在籍して居る弁護士事務所の）所長は、其の後直ぐ、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓に連絡を入れるのだった。

「牧野が、先程、承諾致しました。」と…。

だからだったのだ。
つくしの気持ちが変わらぬ内に、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、つくしが在籍して居る弁護士事務所の所長と会い、提携を結ぶのだった。

云わば…。
此の時の司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からして視れば、“して遣ったり…。”と、言えたのだった。

だからだったのだろう。
其の後のつくしは、F3＆T3を呼び出し、此の件に関して、報告するのだった。

だからだったのだ。
此の時の類にしても、あきらにしても、滋にしても、同じ様な事を考えて居たのだった。

“流石は、司の母ちゃん（道明寺のおば様）だね（な）。
　牧野（つくし）の弱い所を突いて来るだ何て…ね（な）。
　でも、今の司じゃあ、仕方ない（ねぇ）のかも…ね（な）。”と…。

云わば…。
つくしをヘッドハンティングしたがって居た類にしても、あきらにしても、滋にしても、つくしのヘッドハンティングの件に関しては、諦めムード…だった事は言うまでも無かったのだった。

そして、つくしが受け持って居た全ての公判が終了後…つくしは、NYに渡米したのだった。

そして、此れ迄、畑違いの弁護を受け持って来たつくしにとって、法務の仕事に関しては、素人と言っても過言じゃ無い程…だったのだ。

実の事を言うと、法務の仕事がしたくて弁護士の世界に入った訳では無いつくしにとっては、此れ迄、どんなに、色々な企業からヘッドハンティングを受けても、一切、応じて来なかったのだ。
勿論、其れは、類にしても、あきらにしても、滋にしても、同じ事が言えたのだ。

だからだったのだ。
つくしは、其の件に関しても、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からのヘッドハンティングの話しを受けた時点で、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓に話しして置いたのだ。

なので、NYに渡米して来たつくしは、先ずは、法務部に配属され、先輩弁護士に就いて、法務の仕事に関して、指導を受けて居たのだ。

そして、其の後のつくしは、法務の仕事に関しても、“此れで、独り立ち出来るだろう。”と、法務部長のお墨付きを貰い、先ずは、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の秘書に就いたのだ。

勿論、其の後のつくしは、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の第1秘書で在る　西田からの指導を受け乍ら、補佐役に徹して居た事は言うまでも無かったのだ。

そして、つくしがNYに渡米して、僅か、半年が経った頃…。
司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、或る行動に出るのだった。

其れは、勿論、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、自身の息子で在る　司を道明寺HDの自身の執務室に呼び出す事…だったのだ。

だが、自身の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓から呼び出された当初の司は、実は、怪訝さが拭えなかったという事も有り、「行かねぇ。」と、出向く事を断って居たのだ。

ところが、自身の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からの一言に、此の時の司は、自身の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の執務室に出向く事にしたのだった。

「此処（司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の執務室）に来ないというの成ら
　ば、貴方は、きっと、後悔するわよ。」と…。
　

其処で、此の時の司は、自身の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の執務室にて、或る人物と、遭遇するのだった。
其れは、勿論のつくし…だったのだ。

だからだったのだ。
此の時の司は、思わず、つくしに声を掛け乍らも、つくしの腕を掴んで離さなかったのだ。

「牧野…？
　お前、如何して、此処（NYの道明寺HD）に…。」と…。

だからだったのだ。
此の時のつくしは、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の目の前で、正直に、言って除けるのだった。

「道明寺社長より、ヘッドハンティングされて、此方（NYの道明寺HD）に参りました牧野
　と申します。
　どうぞ、宜しくお願い致します。」と、頭を下げ乍ら…。

其処で、此の時の司は、そんな風に、自身に言って来たつくしに対して、悪態を突くのだった。
勿論、此の時の司は、未だ、つくしの腕を掴んだまま離さない状況…だった事は言うまでも無かったのだ。

「牧野…そんな他人行儀な物言いは止めろ‼」と…。

そして、尚も、自身の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の方をチラ見し乍ら、訊き始めるのだった。

「ババアがつくしをヘッドハンティングして来たと言うのなら、ババアは、俺とつくしの事
　を認めたと思っても良いんだよな。」と…。

其処で、此の時の司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓は、そんな風に、自身に訊き乍らも、自身の方をチラ見して来た司に即答するのだった。

「ええ、そうね。」と…。

だからだったのだ。
此の時の司は、つくしの方を向き乍ら、つくしに言って除けるのだった。

「だったら…よ。
　お前は、今日から…。
　否、今の今から、お前は、俺の女だから…な。
　分かったな、つくし…。」と…。

だからだったのかも知れない。
此の時のつくしの心の中では、“はぁ～⤵。”と、溜息しか出なかったのだ。
そして、また、此の時のつくしの心の中では、尚も、思って居た事が有ったのだ。

“私は、すっかり、忘れてたわ。
　道明寺家の人間は、自分自身の思い通りにコトを動かす一族…だったと言う事を…。
　と言う事は、どんなに、私が道明寺に反論し様としても、結局の処、私は、道明寺の恋人
　にされてしまうんでしょうね。
　だったら、観念するしかないという事…よね？”と…。

だからだったのだ。
此の時のつくしは、そんな風に考えた事から、仕方ないとでも言いた気に、司に言って除けるのだった。

「分かったわよ。
　仕方ないから、其れで良いわよ。」と…。

という訳で、此の日から、司とつくしの恋人としての付き合いは、司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓の公認と成ったのだった。