やっぱり、私は…<総優> 21.
<一部、不快に感じるで有ろう言葉が入っています。
お詫びします。>
<総二郎side>
F3で、リムジンに乗り込んだ俺等…。
リムジンに乗り込んだ後、俺は、今、F2から、無言の攻撃を受けている。
何か、言えって言うんだよ‼
「なあ、何か、言いたそうだな?」
「そう見える…⁉」
「総二郎、お前…。
あんな風に、抱き上げて、優紀ちゃんを連れて来たら、“今まで、ヤってました。”
って、言ってる様なもんだろ?」
「否、言われて居る事は、間違いねぇから、何とも言えねぇけど…よ。」
「総二郎、否定しないんだぁ~?」
「否定しようがねぇから、如何しようもねぇだろ。」
「ほう、お前、俺等が居んのによ…。
良くもまあ、部屋まで借りて…。
良く遣るわ‼」
「少しは、総二郎に『節操』と、言うものは、存在しないの?」
「あのな、類‼
総二郎にそんなものが有れば、今までにも、『女遊び』はしてねぇだろ?」
あのな~。
こいつ等、分かってんのか?
俺だって、傷付くんだけどよ⁉
「はぁ~??
あのな、優紀と、『恋人』と呼べる立場に成って、“日本まで我慢します‼”って方が、
如何考えても、男として、可笑しいだろ?
俺等は、元々、そう言う仲、何だしよ‼」
「「はぁ~??」」
類とあきらは、驚愕で、顎が外れるんじゃねぇかって程、口を開き、眼も大きく見開いて、俺を見て来た。
「そんな、驚く事か?」
「此れが、驚かずに入れるか?」
「総二郎、何時(いつ)の事なの?」
こいつ等、本当に気付いて無かったのか?
あきら位ぇは、気付いてるとは思ってたけどな⁉
「俺が高3で、優紀が高2の終わり頃…。」
「其れなのに、総二郎は、優紀ちゃんを『仲間』として、傍に置いて於きながら、遠避け
る様な事もしてたのか?
お前、最低だな?」
「ほんと、最低だよ‼
それじゃあ、牧野の友達は、可哀想だよね?」
「何で、可哀想なんだ?」
「分かんないの…総二郎⁉」
「………」
俺は、本当に、類の言ってる意味が分からなかった。
「其れじゃあ、牧野の友達は、総二郎に弄ばれてるって思って居ても、仕方ないんじゃな
いの?」
「はぁ~??
俺は、高校の時も、今も、優紀を弄んでねぇって言うだ‼
優紀の同意の元だっつーの‼」
俺は、どんだけ、酷い男だと思われてんだ?
幼馴染の親友にまで…⁉
<優紀side>
桜子さんが、何か勘付いたのか?
私の顔を、頻りに見詰めていた。
桜子さんは、私から、何かを見出そうとして居る様子だった。
私は、つくしの方を見て、“ヤバいっ‼”と、つくしのフォローを眼で訴えていた。
その様子にも、桜子さんは、見逃して居ないみたいだった。
そんな時、桜子さんが、私に声を掛けて来た。
「優紀さん、私達に、何か隠していらっしゃいません…⁉」
「へっ??
そんな事は無いよ。」
「声が、上擦っていらっしゃる様に思うのは、私だけでしょうか?」
滋さんも参戦して来た。
「そうだよ…、優紀っ‼
実際、ニッシーにあんな風に抱き上げられて、地下駐車場まで来てるんだし…さぁ?
言った方が身の為だよ。
良い訳無用だし…。」
「まあ、滋さんは、的が少し外れてますけど…⁉」
「何…よ。
その言い方は…?」
「取り敢えず、滋さん、黙っててもらえます?
私が、優紀さんを追求しますし…。」
滋さんは、不貞腐れ始めていた。
其処は、つくしが宥めていた。
“私は…。”と、言えば…。
桜子さんから、何を追及されるのか?
怖く成って居た。
そして、桜子さんの策士振りに舌を巻く事しか出来ない私が其処には居たのだった。