俺を見てくれ‼…<つかつく> 8.
其れから、半年程経った頃…。
“つくしが、目覚めた。”と…。
母親から、進に連絡が入って来た。
リムジン内でも、会社内でも、つくしに緊急の場合が遭っては、司としても一大事な事なので、進の両親からのメールの場合は、始業中でも、メールを見て良い事にしていた司だった。
この時も、進の携帯に入って来たメールの文面を進は、司に聞かせていた。
「支社長、姉が、目覚めたと、母から連絡が入って来ました。」
「本当か?
本当、何だな?」
「はい‼」
司は、進に頼るしかない今の自分(司)自身に、項垂れながらも、進に、司の気持ちを託していた。
「進、つくしの様子を見に行って来てくれ‼
で、俺に、つくしの様子を連絡してくれるか?
俺が、見に行きてぇのは、山々だが…。
俺は、まだ、進のお袋さんには、受け入れてもらえてねぇから…。
頼んだ、進‼」
進は、にっこり笑って、司に応えた。
進には、司の気持ちが、心が痛む程、分かって居た。
「賜わりました。」
進の此の笑顔を見ていると、司は、思うのだった。
“やっぱり、つくしと進は、姉弟、何だな‼”と…。
更に、司は、思うのだった。
“つくしと進の笑った顔が、そっくりだ‼
一日でも早く、もう一度、つくしの笑顔を見てみてぇ‼”と…。
そして、進は、急ぎ、つくしの入院している道明寺総合病院に急いだ。
そして、病室に入るなり、進は、つくしに声を掛けた。
「姉ちゃんっ‼」
つくしは、進の顔とスーツ姿を見て、きょとんとしていた。
其処で、つくしママが、つくしに声を掛けた。
「つくし、進…よ。」
つくしは、頷いた。
「姉ちゃん、良かった。
俺の事、分かるんだよな?」
つくしは、頷いた。
進は、つくしに、此の2年半の事を話ししていた。
「俺、大学を卒業して、社会人に成ったよ。
大学生の頃から、インターンシップで、働かせてもらっていた企業に、就職出来たん
だ‼」
つくしは、進にニコっと笑って、頷いた。
進は、男泣きしていた。
本当は、司の話しもしたい。
だが、それは、“まだ、時期尚早だ‼”と、言う事も、進は分かって居た。
早く話せる日が来れば良いと、願う進だった。
そして、進は、病院を出た所で、司に連絡を入れた。
「支社長、姉は、元気でした。
しかし、まだ、喋れないのか、話しは出来ない状況でした。
ですが、俺の事も、認識してくれました。」
“そうか、分かった。
連絡、有難な‼”
「はい。
今から、社に戻ります。」
“ああ。”
そして、進も、仕事に戻り、司は、一安心していた。
この時までは…。
だが、この後、司に降り掛かる更なる障害に…。
司は、悲壮感しかなかった。
司自身が、過去に犯したつくしへの罪…。
司は、“もう、つくしを取り戻す事も出来ねぇのか?”と…疲弊仕掛けていた。
司は、唯、つくしへの罪を後悔する事より他無かったので在った。
<8.も、短めで申し訳御座いません。>