俺を見てくれ‼…<つかつく> 19.
楓が計画を実行したのは…?
あれから、半年が経った頃…の事だった。
出張として、NYへ、進を呼んでいた楓だった。
進がNYに渡米して来て直ぐの頃に、つくしは、進と会ってしまった。
「進、如何して、此処(道明寺HD NY本社)に居るの?」
「まあ…ね。」
進は、楓を通して、第1秘書の西田からつくしの話しを聞いて居た。
だから、つくしの現状は理解していた。
だが、つくしにしてみたら、『寝耳に水』…。
この状況に理解する事が出来ずに居たつくしだった。
其処で、楓の執務室に、司、つくし、進が呼ばれていた。
其処で、つくしは、楓と司から、説明を受けていた。
司からは…。
*進が何故、道明寺HDに入社する事に成ったのか?
楓からは…。
*つくしが、何故、怪我をする羽目に成ったのか?
*つくしが、何故、弁護士事務所から、道明寺HDに出向する事に成ったのか?
*何故、椿が、つくしの前に現れたのか?
此の全てを、つくしは、説明されていた。
つくしは、『驚愕』と言う言葉が、ピッタリ来る位、『開いた口が塞がらない』状態に成っていた。
だが、此の状況を知ったつくしママが如何成るのか?
不安で成らないつくしだった。
結果的には、つくしも、進も、母親を騙した事に成るのだから…。
つくしは、つくしママの事を思えば、息苦しく成る自分自身を感じていた。
つくしは、つくしママを騙してしまった事への懺悔の気持ちからだった。
司は、そんなつくしの状態に気付いた。
司は、つくしを医務室に連れて行こうとした。
だが、つくしがそれを制した。
司は、つくしに問い質した。
「何故だ…?
また、発作が出たら、如何する?」
つくしは、笑って見せながら、司に答えていた。
「大丈夫だから…。」
司は、心配で成らなかった。
「だけど…よ?」
つくしは、自分自身の胸元を抑えながら、顔を引き攣らせていた。
其の様子を見ていた司は、寄り一層、心配だった。
一方のつくしは、いつまで経っても、つくしだった。
だが、苦しそうにしながらも、つくしは、司に答えていた。
「最後まで、確認して、私の中で解決させたいから…。
だから、もう少しだけ、此処に居させて…。」
其処で、楓が、言って来た。
「つくしさん、牧野のご両親の事は、私に任せて下さらないかしら?
司の事もだろうけど…?
何よりも、私(わたくし)が、つくしさんにして来た事を、恨んでいらっしゃるのよ。
私(わたくし)の行った行為は、私(わたくし)で解決したいの。
そうしなければ、牧野のご両親も、私(わたくし)をお許し下さらないでしょ?」
楓は、話しした後、つくしにニコっと、笑って見せた。
その光景を、驚愕したのは、司と進だった。
楓は、尚も、話しを続けた。
「司には、やっぱり、牧野姉弟が、必要だったって事よ。
記憶を取り戻した司は、つくしさんに会えない事で、打ち拉がれていた。
そんな時、司は、進さんと再会した。
進さんと再会した司は、息を吹き返した。
進さんを企業人に育てる事に、力を尽くし出した。
其れが、如何いう意味なのか?
分からないつくしさんじゃないわよね?
だから、牧野のご両親には、きちんと、分かってもらえるまで、私(わたくし)が、お
話しして来るわ‼」
つくしは、胸の息苦しさから、司に凭れ掛かりながら、楓の顔をじーっと見ていた。
「ですが…?
ご迷惑をお掛けするのではないでしょうか?」
楓は、ニコっと、微笑みながら、つくしに言って除けていた。
「其れは、親同士で在る私(わたくし)の仕事…よ。」
「………」
つくしは、それ以上、何も言えなかった。
そして、つくしは、司に付き添われながら、医務室に向かって居た。
進は、楓からお礼を言われていた。
「進さん、司を支えてくれて有難う‼」
進は、恐縮していた。
「いいえ…。
私の方が、副社長には、色々、教わり、今の自分が居るのだと思います。
感謝するのは、私の方です。」
楓は、進に懇願していた。
「進さん…?
お願いが有るの?
つくしさんの前では、ああいう風に言って居たけど…。
不安は在るのよ。
門前払いとか…ね。
だから、牧野家への訪問の際は、ご一緒して下さらないかしら?」
「………」
進は、即座に答える事が出来なかった。
何故なら、未だに、両親には、進の就職場所を偽って居るのだ。
其れなのに、行き成り、楓と共に実家に帰ったのでは、両親が如何、反応するのか不安だったのだ。
進は、その辺がクリアに成らなければ、楓と共に、実家に帰る事は難しいと悟って居たのだった。
だが、その辺は、上手な楓だった。
「進さん、西田も同行させるわ‼
事情を一番知る人物だから…ね。」
もう、進は、了承するしか無い事を、悟ったのだった。
「賜わりました。」
楓は、ニコっと、進に微笑んでいた。