俺を見てくれ‼…<つかつく> 17.
<一部の言葉に、不快に感じられる方がお出でに成るかも知れません。
ご了承願いました成らば幸いです。
お詫びします。>
楓は、司に言って於かないといけない事を話しし出した。
「司、貴方からつくしさんを探し出そうとしないで頂戴‼
あくまでも、自然体でお願いするわ‼
いつ、また、つくしさんが、貴方と逢って、発作を起こす共、限らないの。
今の処は、“発作は出て居ない。”と、椿からも、報告は受けて居るわ‼
でも、其れは、表向き‼
つくしさんの心の中には、まだ、燻っているかも知れないの‼
心して、つくしさんと接して頂戴‼」
司は、はっとしていた。
つくしは、完治した訳じゃ無いという事を忘れていた司だった。
司は、つくしに逢いたかっただけなのだ。
つくしに逢う事だけを考えて、想いを馳せて、其れだけを考えて、仕事を熟して居た。
だが、つくしの中では、そうじゃ無いという事を再認識してしまった司だった。
司は、“いつに成ったら、つくしに自分自身の想いが伝わるのだろうか?”と、落胆していた。
一方のつくしは、NY州の国際弁護士資格を取得した事で…。
事務所の所長に報告を入れていた。
その時に、驚愕的な言葉を所長より、聞かされていたつくしだった。
「つくし、国際弁護士資格取得、おめでとう!
良かったわね‼」
「はい。
有難う御座います。」
所長は、話しを繋げていた。
「で、何だけどね。
つくしに、前に伝えていたNYの会社って言うのがね?
『道明寺HD』なの‼
日系の会社だから…。
つくしも知って居るわよね?」
「………」
つくしは、驚愕して何も答えられなかった。
なので、所長は、更に、話しを繋げていた。
「先方には、つくしを推薦して在るの‼
宜しく頼むわね‼」
つくしは、慌てて、所長に言葉を伝えた。
「其れは、困ります。」
「えっ??
如何して?」
「………」
所長には、つくしが、断って来る理由は分かって居た。
だが、所長は、推し進めようとして居た。
で、つくしには、所長に断わる為の理由の言葉が出て来なかった。
なので、所長は、つくしを諭していた。
「つくし、貴女にとっても、此れはチャンスよ‼
世界に飛び立てるか、否かは、今回で、決まるって言っても過言じゃ無い筈よ‼
それ程までに、道明寺HDは、世界でも認められた企業よ‼
分かってるの、つくし…?」
「………」
つくしは、その事も、所長が言って居る意味も、十分過ぎる位、認識していた。
だが、つくしは、今の自分自身が心配なのだ。
此れから、如何成るのか?
司に逢ってしまったつくしは、如何成るのか?
所長は、そんなつくしを理解したのだろう⁉
つくしを更に諭して来た。
「つくしは、何を考えて居るの?
前に進めば良いのよ?
今のつくしは、後ろ向きだわ‼
そん何じゃあ、何も、始まらないわ‼」
確かに、そうかも知れないと思うつくしが、其処には居たのだった。
取り敢えず、道明寺HDでの、仕事に了承したつくしだった。
この事は、つくし➡椿へ。
所長➡楓へ。
そして、楓➡司に話しが通っていた。
そして、つくしのNYの住まいは、(表向き)椿が用意したセキュリティ万全なコンドミニアムに成った。
勿論、つくしは、椿の厚意だと分かって居るが、“これ以上、お世話には成れない。”と、断ろうとして居た。
だが、つくしが、断って来るだろう事を良~く分かっている椿は、つくしを諭していた。
「つくしちゃん…?
此れは、私の気持ちなの。
つくしちゃんは、道明寺家の犠牲に成ったの。
つくしちゃんは、受けなくても良い妬みで、怪我をしてしまったの。
だから、気にしないで欲しいの。
私の気持ちを受け取って欲しいの。
ダメかな?
それに、つくしちゃんが、此処(セキュリティ万全なコンドミニアム)に入居してくれ
ないと、此処(セキュリティ万全なコンドミニアム)は、放って置く事に成るの?
つくしちゃん…?
勿体無いと思わない…?」
つくしは、椿から、其処まで言われてしまい、断り難く成り、椿の厚意に甘える事にした。
つくしは、全てが、既に揃えられている部屋を見て、驚愕したのは、言うまでも無かった。
実の処、本当は、この部屋自体、また、全ての家具、電化製品、生活用品に至るまで、全て、司が、用意した物だった。
だが、其の事をつくしに伝えれば、つくしは、受け取る訳無いと踏んで居た道明寺姉弟は、椿が用意した事にしたのだった。
司は、悔しかった。
自分(司)自身がして遣りたくて堪らない事が、つくしに面と向かって出来ない・言えないこの状況に…。
嘗て(過去)の自分自身を呪うしかない司だった。