今のは、何…⁉【飲み過ぎた後は】…<総優> 続編⑥
<総二郎side>
あの時、そんな事が有ったんか?
俺は、知らなかった…。
静まり返ってる中を、桜子が、口を開いた。
「じゃあ、その後だったんですよね?
優紀さんが、私達の前から、姿を見せなく成ったのは…?」
「ああ。
俺が、あの後…。
俺と優紀が、関係を持った後…。
俺は、優紀に、仲間として接する様に強要して、俺から、優紀を遠避けた。」
滋と桜子が、俺を罵倒して来た。
当然の仕打ちだから…。
何も、言い返せない。
「ニッシー、最低ぇ~⁉」
「ああ、最低な男だよ‼」
「西門さん、開き直るんですか?」
「………」
あきらから、ジト目で見られて居た。
「そりゃあ、優紀ちゃんは、俺等の前から、居なく成るわな。
否、普通、居ずれぇよな?」
其処に、類は、俺に疑問を投げ掛けて来た。
「でも、今までの総二郎なら、其れで、終わりでしょ?
何時までも、終わった相手の事は、追い掛けないのが、総二郎の流儀じゃ無かった
の?」
「ああ、そうだったな。
だが、優紀の場合は、俺から、遠避けたのに…。
如何しても、いつまでも、俺の此処(総二郎自身の胸倉を抑えながら)に居着いて離れ
なかったんだよ。
頭では、分かってた。
どうせ、報われねぇ恋だって…。
でも、優紀を見掛けたら…。
如何しても、取り戻したくて仕方なかった。
で、勝手に行動してた。」
牧野は、正論を言って来た。
「如何して、西門さんは、西門家と闘わなかったの?」
「あの当時の俺は、西門家だけじゃなく、西門流からも、優紀を守って遣れる自信が無
かった。
『ちゃらんぽらん』な俺で居る方が、性に合ってると、思い込んでた。
今、考えりゃあ、司が正解で、司の遣り方は正しかったよ‼
気付くのが遅過ぎたけど…な。」
優紀は、俺の話しを聞きながら、涙を流していた。
牧野が、優紀に訊いて来た。
「で、優紀の引っ越し先は、一体、何処なのよ?
司と話ししてたら…。
優紀の言っていた辺りって、西門さんの名義物件のマンションの近くらしいじゃない?
まさか、優紀っ⁉」
俺が、代わりに言って遣った。
「其の、まさか…だよ。
優紀から、一人暮らししてるって聞いたから、俺が、引っ越しさせた。
だから、同棲中‼」
F3&T3は、呆気に取られているらしい。
「どんだけですか?
お早い展開で…。」
「「………」」
俺と優紀は、黙るしかなかった。
更に、類が追及して来た。
「で、今は、恋人として、付き合ってんの?」
「否、婚約者として、付き合ってる。」
「「「「「「………。
はぁ~??」」」」」」
F3&T3は、全員、驚愕顔に成って来やがった。
桜子は、首を横に振りながら、言って来た。
「ほんと、何も、言えません。」
俺は、もっと、驚愕させて遣ろうと、話しを続けた。
「今では、俺の両親も、優紀を気に入ってる。
お袋に限っては、既に、優紀の稽古を見てくれてる。
しかも、次期家元夫人の修行を兼ねてるらしい。
で、今後の俺のパーティーのパートナーは、『優紀』って、決まってる。
もう、次のパーティーの出席も声が掛かってるから…。
優紀と出るけどな。」
優紀は、驚愕していた。
優紀は、今、知ったんだから…。
仕方ねぇけどな‼
F3&T3は、この展開の早さに、もう、慣れたらしい。
で、桜子からは、俺等の出席予定のパーティーの件を訊かれていた。
「西門さんが、出席予定の其のパーティーって…?
もしかして、政界のパーティーですか?」
「ああ。
桜子も出席予定なのか?」
「はい。
あきらさんが、パートナーで、ご一緒して下さいますが…。」
「そうか?
あきらと桜子が、一緒に出席予定なら、安心したよ。
桜子、何かの時は、優紀を頼むな?」
「了解しました。
優紀さん、宜しくお願いします。」
「此方こそ、桜子さん、宜しくお願いします。」
優紀は、明らかに、顔の表情が違って見えた。
やっぱり、不安だよな?
でも、これからも有るんだから、慣れてもらわなければ…な‼
で、パーティーの出席の日が来た。