今のは、何…⁉【飲み過ぎた後は】…<総優> 続編⑧
<総二郎side>
~~だが、俺は、あの時の事を思い出していた。 ←『飲み過ぎた後は…<総優
> 前編』より
『俺は、バーで誘った初めて会った女と、腕を組まれながら一緒に歩いていた。
その眼の前で、繰り広げられている男女の一悶着に見入ってしまい、身体が動かなかっ
た。
否、瞳(め)が、その男女から離れなかった。
その一悶着の男女の内の女の方は…。
そう、俺が、恋焦がれて止まねぇ、あいつだったのだ。
俺は、腕を組んで居る女の腕から、己の腕を引き抜き、その場を取り繕う様に、女に
言って除けていた。
「西門君、如何したの?」
「否、悪ぃ‼
用を思い出した。
此処で、終わりにしてくれ‼」
女もそう簡単には引き下がらねぇ‼
「誘って来たのは、西門君の方だよね?」
「でも、誘って欲しそうにしてたのは、君だよね?
悪ぃが、もうねぇよ‼」
「………、それ、如何言う意味??」
女は、顔を真っ赤にして、怒り出した。
俺は、言って除けていた。
「そのままの意味っ‼
君に興味が無く成ったって訳っ‼」
「それは、無いでしょ?」
「………」
そう言って、俺の頬を叩こうとして来たが、それを上手く避ける様にして、俺は、無言
で、その場を後にした。』 ~~
優紀は、怪訝な顔付きに成り、俺を見詰めて、そのまま、立ち去ろうとしていた。
間一髪の処で、桜子が、優紀を引き留めてくれていた。
そして、そのまま、控室にしていた部屋に、桜子は、優紀を連れて行ったみてぇだった。
優紀が、この場を離れたので、俺は、この女を罵って遣った。
「今、『俺の女』に聞かせる様な話じゃねぇだろ?
何が、目的なんだ?」
俺は、笑っちゃいねぇ。
それ処か?
俺は、冷徹そのものの顔をして居る筈だ。
女は、一歩、後退した。
尚も、俺は、その女を睨み付けて居た。
あきらは、俺の傍に居て、何か有れば、話しに入ろうとしてくれて居た。
だが、女は、その場から引き下がろうとして居なかった。
「西門君が、悪いのよ。
私をその気にさせて於いて…。
あんな女に、現を抜かす何て…。
私の何がいけなかったのよ?」
俺は、はっきり言って遣った。
「あいつは、『俺の女』は…。
俺が、高校の時から、好きだった女だ‼」
「でも、西門君は、その頃も、確か、『女たらし』って、言われて居たんじゃないの?」
俺は、あいつが、俺にとって無くては成らねぇ女で在る事を、協調して遣った。
「俺は、その当時は、あいつに対して自信が無かったんだ。
俺は、“あいつに相応しくねぇ男だ‼”と、勝手に決め付けて、あいつを傷付けて、俺か
ら遠避けた。
なのに、俺自身の身体が、心が、あいつを忘れられなかったんだ‼
俺は、もう、あいつが居なきゃあな…。
何も、出来ねぇんだよ‼」
此処まで言った俺に、その女は、ニヤッと笑った。
「そう、其れは、面白いわね‼
私を侮辱した罰よ‼
貴方は、罰を受けるべきよ‼」
俺は、更に、睨み付けた。
「もし、あいつが俺の前から、居なく成ったら…。
俺は、あんたを許さねぇぞ‼」
其処に、あきらのSPが、その女の情報を、あきらに伝えて来た。
そして、機転を利かして、如何も、あきらは、司に連絡を入れてくれていたらしい。
で、あきらは、その上で、其の女に、話しし出した。
「あんた、○○商事の娘らしいな?
今、道明寺HDとの提携を画策してるそうじゃねぇか?
今、道明寺HDにも、連絡付けたから…。
あんたの所の親の会社…?
道明寺HDは、提携を結ばねぇと思うぜ‼」
女は、慌て出した。
その女の顔が、顔面蒼白に成って来て居た。