私に夢を見させてくれる人~ファンタジスタ~…<総優> 短編
<2月13日に、何かヒントは無いかと…。
『花男』の漫画を読み直して居たというか、斜め読みして居たんです。
そしたら、何か、描きたい衝動に駆られてしまい、短編ですが、一気に描き上げまし
た。
<優紀side>の後に、<総二郎side>として、『answer story』も、入って居ます。
もし、宜しければ、ご覧下さいましたら、幸いです。>
<優紀side>
【回想…。】
高校生の私は、つくしに言った。
「西門さんは、私のファンタジスタなの。」
つくしは、“有り得ない…⁉”って、顔で、私を見て、言って来た。
「ファンタジスタ…?
何それ…?
転覆しちゃうかも知れないんだよ。」
だけど…?
私は、其れで良かった。
「西門さんは、私に夢を見させてくれる人なの。
醒めない夢を見させてくれる人なの。
だからね、つくし。
悲しそうに見えるのは、私の下がり眉のせいなの。」
「………」
つくしは、それ以上、何も応えられない様子だった。
私は、その後、道明寺さんとつくしのお陰で、吹っ切れた。
けど…?
あの後、西門さんと私は、一つに成った。
でも、全て、終わった。
私の中では、ファンタジスタの西門さんのままで…。
そして、私は、あの後、つくしに話しした。
「終わったの、全部。
西門さんに最高の思い出を貰って…。
私の中で、全部終わったの。」
そして、心配しているつくしに、私は、尚も、言って除けていた。
「前に、私…、言ったよね⁉
此処(団子屋)のバイトの時に…。
“恋をしようと思う‼
今度は、幸せな恋を…。”って…。
西門さんのお陰で、今は、心から、そう思えるの。」
それは、今後、悲しまない為の私の儀式だったのだから…。
だが、あの日から、もう、4年経った。
私は、現在、大学3年。
なのに、未だに、私は、『醒めない夢』を、見続けて居た。
あの後、1年後に、つくしから言われていた。
「あの時、私、思ったんだよね。
“優紀、何て、可愛い顔で、笑うんだろう‼
(あの時の)優紀の顔は、男子が見たら、イチコロかも‼”って…。
“結果が、如何有れ、恋の力って、凄いんだ‼”って、あの時、そう思った。
優紀の前向きな顔は、凄く綺麗って思ったんだもん。
“私にも、その魔法は、掛かってるんだろうか?”って、思ったもんね。」
今も、あの時の私で、居る事は出来て居るのだろうか?
私は、あの日、つくしに宣言して於きながら…。
未だに、恋が、出来ずに居た。
つくしは、あの後、道明寺さんが、NYに渡米後も、遠距離恋愛は、続いて居て、今年の春に戻って来ると、乙女の瞳(め)をして話しして居た。
つくしの幸せそうな姿を見る事が、一番、何より嬉しい‼
私も、早く、次の恋がしたい‼
私には、いつ訪れるのだろうか?
次の私の恋…。
<総二郎side>
【回想…。】
俺は、あの時、更と、一緒に、例のビルに上った後、拍子抜けする程、呆気なく、更とは、終われた。
そして、優紀ちゃんを呼び出し、礼を言った。
「はっきり、言って於いた方が良いと思って…。
優紀ちゃんを恋愛対象に見る事は出来ない。
でもさ…。
俺にとっては、革命を起こしてくれた人だよ。
大事な存在。
これからは、“『仲間』として、宜しく‼”っつー事で。」
で、その後、優紀ちゃんが、思いっ切った事を言い出したんだよな。
「私が、あっためて上げます‼」
で、俺は、優紀ちゃんの言葉に了承した。
「あっためて…。
俺を…。」
で、俺達は、一つに成った。
それで、終わりの筈だった。
それが、あれから、4年経って、気付いて(思い出して)しまったんだよな。
牧野が言って居た、俺が優紀ちゃんのファンタジスタなら…。
優紀ちゃんは、俺に『革命を起こしてくれた人=ファンタジスタ』だったんだって…。
もう、俺は、優紀ちゃんには、会えないのだろうか?
いつの間にか、俺と優紀ちゃんは、疎遠に成って居た。
後に成って、あの時の優紀ちゃんの行動には、“司の後押しの一言が在った。”と、牧野から聞いた。
「今の自分をぶち壊せ‼」
そして、司から、連絡が入った。
今年の春、司は、“凱旋帰国して帰って来る。”と…。
司も、あの時の自分自身をぶち壊せたから、今が有るのだろう‼
俺も、今の自分をぶち壊してみますか?
優紀が、今、何処に居ても、探し出して、俺の『ファンタジスタ』を、一生、離さねぇ‼
fin
<神尾葉子先生の『花より男子』の漫画のセリフを拝借させて頂き、勝手に、『花男』メ
ンバーのセリフを引用させて頂いております。
関係者各位 様、勝手致しております事をお詫び申し上げます。>