tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

PVアクセスランキング にほんブログ村

タマの想い【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編



<此の二次小説『タマの想い【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編』は、
 不快に思われるやも知れない言葉が入って折ります。 
 また、秋の彼岸の時期に、此の様な『二次小説ネタ』を、綴って折ります事を、お詫び申
 し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>



【『Birthday Party【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編②』の続き と 
 エピローグ】


航の『Birthday Party』が、無事、執り行われた事で、航の母親で在る つくし自身も、ホッとして居たのだが、タマも、また、ホッとして居た一人だったのだ。



つくしから、航の思春期についての話しを聞かされた時に、つくしには、“航坊っちゃんの様子を見る様に…。”と、話しして居たタマだったのだが、実は、内心では、冷や冷やして居たのだ。


“司坊っちゃんの様に成らなければ良いが…。”と…。



勿論、タマとて、司と航とでは、性格自体、全く、違う事も認識して居たし…。
育った環境にも違いが在る事自体、認識して居たのだ。


其れに、何よりも、まだ、新生児だった航を、英徳学園 初等部に入学した1年生の頃迄、“自身の手で育てた。”と、言う自負が、タマには有ったのだ。


だからこそ…。
“航坊っちゃんは、司坊っちゃんと違って、大丈夫でしょ!”と、認識して居た事も、また、事実だったのだ。


だが、其れでも、『思春期』という厄介な年頃に突入した航の事を、此の時のタマは、心配して居たのだ。



ところが、そんなタマの心配を余所に、航は、道明寺財閥の御曹司らしく、また、道明寺HDの後継者として、立派に、自身の『Birthday Party』のホストの役目を務めて居たのだった。


実は、此れには、F3&T3も、驚愕する程…だったのだ。


何故なら…。
『Birthday Party』のホストの航 と 『花火大会』の時の航とでは、全くの別人の様にも見えて居たから…だったのだ。


だからだったのだろう。
F3&T3は、驚愕して居たという訳…だったのだ。



そして、類は、そんな航を見て居て、実は、父親の様な気持ちに成り、嬉しく思って居たのだった。


“漸く、航も、自覚出来たみたいだね。”と、思い乍ら…。



そして、此れで、漸く、公に、内外に…と、此の時の航は、道明寺財閥の御曹司として、また、道明寺HDの後継者として、『航』の存在が、世間に、公表された事と成ったのだった。



そして、航の『Birthday Party』が、無事、執り行われた事で、世田谷の道明寺邸にも、漸く、平穏な日常が戻って来た頃の事だったのだ。
タマの体調に、異変が起きたのだ。


あれだけ、『病気知らず』と、寝込んだ事が無い事を、自慢気に豪語して来たタマも、歳には勝てなかったのか?
寝込む事が多く成って来たのだ。


勿論、90歳を超える現在のタマは、現在に於いても、現役バリバリの使用人頭を務めて居たのだ。


だが、床に伏してしまった状態では、タマとて、使用人を仕切る事も出来ず、其の役目を、現在は、世田谷の道明寺邸の女主人で在り、道明寺夫人と成ったつくしに託したのだ。


所謂、つくしが、業務を遂行するのでは無く、タマから言付けを預かり、そして、其の言付けを使用人達に伝え、指示を出すという役目を、つくしに託したという訳…だったのだ。


何故なら…。
タマにとってのつくしは、一番、信用出来る人物だったからなのだ。



だからだったのだろう。
つくしが、タマの自室に出入りする事が多く成った事で、あやめも、タマの下に、つくしと一緒に、良く、現れる様に成って居たのだった。
勿論、タマの下に、つくしと一緒に、良く、現れる様に成ったあやめは、英徳学園 幼稚舎から帰って来た後からだった事は言うまでも無かったのだが…。


また、そんなあやめを見る事も、此の時期のタマにとっては、何よりの癒しに成って居たのだった。



そして、そんなタマの事が心配で、実は、司は、再三に渡って、“(道明寺家の)ホームドクター(道明寺総合病院の院長)に診て貰う様に…。”と、タマに、言い続けて居たのだ。


だが、タマは、そう話ししてくれる司でさえも、一切、首を縦に振らなかったのだ。



実は、つくしは、タマの想いを、タマ自身から聞いて知って居たのだ。


「タマは、幸せ者だよ。
 旦那様だけじゃ無く、司坊っちゃん…。
 そして、航坊っちゃんを、育て上げる事が出来た。
 そして、椿お嬢様に、あやめお嬢様…。
 そして、タマにとっては、一番、信頼の置けるつくしに囲まれて…。
 だから…さね。
 タマは、此の道明寺家に仕えて来た事を、感謝してるんだよ。
 天涯孤独の身だったタマは、先代の旦那様に、救って頂いた。
 そして、“此の道明寺邸で、タマが、一生を終えられる様に…。”と、先代の旦那様は、遺
 言迄、残して下さった。
 こんな有難い事は、無い。
 其処で、タマは、一番、信頼の置けるつくしに、頼んで置きたい事が有るんだよ。
 タマは、90歳を超える此の歳迄、元気で居させて貰った。
 航坊っちゃんも、立派に成られた。
 此れで、思い残す事は無いさね。
 だからこそ…。
 治療して迄、長生きしたいとは思わないさね。
 自然な形で、タマの一生を終えたい。
 だから…。
 幾ら、司坊っちゃんが、“治療、治療…。”と、仰っても、タマは、治療を受ける気も無い
 さね。
 タマにも、自分自身の事は、十分、理解してるさね。
 だからこそ…。
 そろそろという時は、静かに、此のタマを送っておくれ‼」と…。
「………」


そんなタマからの遺言の様な話しを聞かされた此の時のつくしは、タマに、何と言って、言葉を掛けたら良いのか?
何て、返答したら良いのか?
全く、分からずに居たのだ。


という寄りも、此の時のつくしの頭の中は、真っ白に成って居たのだ。


云わば…。
言いたい言葉を考え、口から発する事が出来無い状態だったと言っても、過言じゃ無い程…だったのだ。


唯、つくしの目からは、自身の涙で、一杯に成って折り、溢れては流れる、溢れては流れるを繰り返して居た程…だったのだ。



そして、其の後のつくしは、タマの想いを、一人だけで、受け止める事が出来無かったと言う事も有り、司に話しして、聞かせて居たのだ。


勿論、此の時の司は、つくし同様、そんなタマの想いを聞いて、ショックを起こして居た事は言うまでも無かったのだ。



そして、そんな或る日の事…。
タマは、道明寺家の執事を呼び出して、願い出るのだった。


「“此処(タマの自室)に、来て貰える様に…。”と、(道明寺家の)ホームドクター(道明
 寺総合病院の院長)に、伝えてくれるかい?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の道明寺家の執事は、“先輩(タマ)が、治療に専念する気に成って下さった。”と、思い、タマに、「承知致しました。」と、伝え、(道明寺家の)ホームドクター(道明寺総合病院の院長)に、タマからの言付けを伝えるのだった。


そして、(道明寺家の)ホームドクター(道明寺総合病院の院長)は、タマの下に向かうのだった。



実は、“いよいよだろう。”と、思ったタマは、つくしに話しした事と同じ内容の話しを、(道明寺家の)ホームドクター(道明寺総合病院の院長)に、話しするのだった。
勿論、つくしに頼んだ話しだけだった事は言うもでも無かったのだが…。


そして、此の時のタマは、付け加えるかの様に、(道明寺家の)ホームドクター(道明寺総合病院の院長)に、願い出るのだった。


「だから…さね。
 入院する事無く、此のタマの部屋で、一生を終えたい。
 了承してくれるかい?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の道明寺総合病院の院長は、そんなタマの想いを聞いて、“そうする事が、タマさんの幸せに繋がるので有れば…。”と、了承したのだった。



そして、タマは、航の『Birthday Party』が、無事、執り行われた同じ年の暮れに、老衰の為、永眠したのだった。


勿論、其れ迄の道明寺家の面々は、タマとの残り少ないで在ろう日々を考え、出来るだけ、タマと一緒に、過ごす事にして居たのだ。


だからだったのだ。
タマの自室からは、何時も、笑いが漏れて居る程…だったのだ。



もう二度と、タマと一緒に過ごす事が出来無く成った此の時の道明寺家の面々だったのだが、実は、ショックで、崩れる事は無かったのだ。
否、後悔する事無く、其の後の日々を過ごせて居たのだ。


何故なら…。
後々、後悔し無い様に、最後に、タマと撮った動画 や 写真が、道明寺家には、存在して居たから…だったのだ。


だからこそ…。
決して、悲しんでばかりでは無かったのだ。



其れに、タマが、道明寺家の面々に残した功績は、大きいと言えたのだ。
なので、司は、タマの為に、立派なお葬式を執り行ったのだった。



fin

Birthday Party【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編②



自身の『Birthday Party』の開催に関して、開催するべきか如何か?
自身の父親で在る 司に寄って、任されてしまった此の時の航は、実は、未だ、悩んで居たのだ。


だからだったのだろうか? 
此の時の航は、類に、連絡を入れて視たのだ。
勿論のリモートで…。


何故なら…。
実は、航は、花火大会の時に、類から、言われて居たのだ。


「何か有ったら、何時でも、相談に乗るよ。」と…。


だからだったのだ。
此の時の航は、類に、連絡を入れて視たという訳…だったのだ。



なので、此の時の航は、類に相談する意味を込めて、類に連絡を入れて視たという訳…だったのだ。
勿論の(自身の)自室にて…だった事は言うまでも無かったのだが…。


「あのさぁ~。
 実は、ここ最近に成って、俺の祖母さんから…ね。
 話しが有ったんだよね。」と…。


だからだったのだ。
此の時の類は、何と無く、航自身の言いたい事は分かるのだが…。
態と、此の時の類は、首を捻り乍ら、航に訊き始めるのだった。
茶目っ気たっぷりに…。


「航は、(自身の)祖母さんから、何か、言われたんだぁ~?」と…。



だからだったのだろう。
其処で、此の時の航は、“うん。”と、頷くかの様に、自身の首を縦に振り乍らも、類に、話しし始めるのだった。


実は、其の話しとは…自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から打診された自身の『Birthday Party』の開催の件 と 自身の父親で在る 司から言われた話しの事について…此の時の航は、類に話ししたと言う訳…だったのだ。



そして、其処迄、唯、黙ったまま、航の話しを聞いて居た此の時の類は、自身の見解を、航に、話しし始めるのだった。


「成程…ね。
 でも、今の俺なら、司の言いたい事は分かるかな。
 実は、初等部の頃の司の『Birthday』と云えば…。
 毎年の様に、『(BirthdayParty』が、開催されて居たんだよ。
 しかも、其の当時の司が、NYに居る両親に会えるのは、年に一回、開催される自分自身
 の『Birthday Party』の時だけ…って、感じだったかな。
 でも、其の年に一回、開催される自分自身の『Birthday Party』でさえも、両親揃っ
 て、会えるとは限らない。
 そんな状況でも、初等部の頃迄の司は、自分自身の『Birthday Party』を楽しみにし
 て居たよ。
 “両親に会えるから…。”と、言って…ね。
 だからだったんだろうけど…。
 中等部に入った頃の司は、自身の期待通りに、自分自身の両親に会えない事で、次第に、
 そんな自分自身の両親の事を諦め始めた。
 だからだったじゃ無いかな。
 其の当時の司は、“『Birthday Party』だけが、全てじゃ無い。”と、考える様に成っ
 たんだと思う。
 だからこそ…。
 航には、『Birthday Party』の開催自体を、上から言われたのでは無く、自分自身で
 判断して欲しかったんじゃ無いかな?」と…。



其処で、此の時の航は、自身の父親で在る 司の自分自身への想いを、知った様な気がしたのだ。


だからだったのかも知れない。
そんな自身の父親で在る 司の自分自身への想いを知って、思って居たのだった。


“そんな出来事が、父さんの過去に有ったんだぁ~。
 だからこそ…。
 俺に、判断を委ねて来たんだ。”と…。


此の時の航が、そう、しみじみ、考えて居た所に、類が、更に、口を開いたのだった。


「其れでも、今の俺には、道明寺社長の言い分も、分かる様な気がするよ。
 何時かは、航も、道明寺HDの後継者として、司の後を継いで行くつもりなら、やっぱ
 り、『Birthday Party』を開催すべき何じゃ無いかな?
 英徳学園の関係者は、航が、如何言う人物なのか?
 普通に、当然な事の様に、知ってると思うよ。
 でも、世間的には、航の素性が公表されて居る訳では無いから…さ。
 航の事に関して、世間的には、まだまだ、知られて居ないでしょ!
 其れに、きっと、道明寺会長も、道明寺社長も、牧野の記憶を取り戻した後の司も…。
 此れ迄は、航の為に、航の事が世間的にバレない様に、セキュリティ強化してでも、航の
 情報漏洩を潰して来たと思うし…ね。
 でも、航も、もう、(英徳学園)中等部に進学した訳だし…。
 道明寺会長 と 道明寺社長が、“そろそろ、良いだろう。”と、考えたとしても、何ら、
 不思議でも無いと思うよ。
 司は、航への親心で、航に任せたと、思うけど…ね。
 まぁ~、判断するのは、航だから…さ。
 良~く、考えな!」と…。


だからだったのだろう。
当初、航自身が感じて居た自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の自身への想いも、自身の父親で在る 司からの自身への想いも、何処か、勘違いして居た事に、気が付いたのだ。


だからこそ…。
此の時の航は、類に、言って除けるのだった。


「うん、分かった。
 俺自身で、考えて視るよ。」と…。



そして、其の後の航は、自身の『Birthday Party』の開催に関して、開催する事を、了承したという訳…だったのだ。



だからだったのだ。
此の時のつくしは、自身の息子で在る 航の判断に、ホッとして居たのだった。


何故なら…。
もし、今回、航が、“(自身の)『Birthday Party』を開催し無い。”と、判断したとする成らば…。
“此れからの航は、如何成って行くんだろうか?”と、不安を感じて居たつくしが、其処に居た事は、事実だったのだから…。


だからこそ…。
此の時のつくしは、ホッとして居たという訳…だったのだ。
実は、其れに関しては、タマも、また、同じだったのだ。



だが、司は、違って居たのだ。


何故なら…。
自身の息子で在る 航が、自身の『Birthday Party』の開催に関して、開催する事を了承したのは、其の陰に、類が居た事を知ったから…だったのだ。


だからこそ…。
其の事を知った時の司は、再び、そんな類に対して、対抗意識を燃やし始めて居たのだった。


“何かに付けて、類は、航に関わって来やがる。
 航は、俺の息子だっつーの‼
 類の奴、いい加減にしろよ‼”と…。


だからだったのだ。
そんな風に思って居た此の時の司は、何処迄も、類に対して、ライバル意識を燃やし続けて居たのだった。



だが、実は、類が、航に、そんな話しをして居た事は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓にも、筒抜けだったのだ。


だからだったのだ。
其の事を知った司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、類に、感謝して居たのだ。
つくしが、航を出産した時にも、類が、つくしを救って、支えて居た事も含めて…。



勿論、司自身も、そんな事は、既に、理解して居たのだ。


だが、如何しても、司自身が愛する大切な(自身の)妻で在る つくし と 自身の息子で在る 航と関わって来た類に対して、ライバル意識を燃やしてしまうのだった。


其れは、きっと、今に始まった事では無いのだ。
司と類とのこんな関係は、つくしと知り合った英徳学園 高等部当時から、ずーっと、続いて居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司にとって、『類』という人物は、ライバル意識してしまう人物に相当するのだった。



だからだったのだろう。
此の時のつくしは、思って居たのだ。


“何時に成ったら…。
 司の類へのライバル意識は、終息するのだろうか?”と…。


何故なら…。
此の時のつくしは、実は、気が付いて居たのだ。
司と類との関係の事を…。
“其れって、もしかして、私のせい?”と、考える程に…。



だからこそ…。
此の時のつくしは、実は、タマにも、相談して居た程…だったのだ。
だが、此の時のタマの返答は、素っ気無いモノだったのだ。


「司坊っちゃんの事は、放って置けば…其の内、解決するだろさね⁉」と…。


“だが、そうかも知れない。”と、思い直した此の時のつくしは、司と類とのそんな攻防を、観て視ぬ振りをする事に決めて居たのだ。


何故なら…。
此の時のつくしにとっての司は、愛する夫で在り…。
類は、『ソウルメイト』と、いう名の親友だと言う事は、此の時のつくしにとっては、一生、変わらないのだから…。


だからこそ…。
此の時のつくしは、そんな状況の司と類との関係の事を、“幼馴染で親友だからこそ、仕方無いのだ。”と、位置付けて居たのだった。


しかし、つくし自身、高等部当時から、ずーっと、そんな司と類との永遠の関係に、関わって居るとは、認識して居なかったのだ。


だが、そんな風に、他人(ひと)の心に鈍感なつくしだからこそ…。
司と類との関係…。
云わば…。
そんな司と類との永遠の関係に、気が付かないままだったのかも知れない。
そして、司の類へのライバル意識は、永遠な物と成って居たのだろう。



そして、其の後、航の『Birthday Party』は、開催されたのだった。


そして、其の後…。
航の『Birthday Party』は、年に一回、必ず、開催される様に成ったのだった。


云わば…。
其の後の航にとって、『Birthday Party』が、年に一回、必ず、開催される事は、通常化して居たのだ。


だからだったのだろう。
自ずと、此の頃の航にとって、自身の『Birthday Party』を、年に一回、必ず、開催する事は、一種のステイタスと、認識する様に成って居たのだった。



fin

Birthday Party【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編①



【『花火大会~打ち上げ花火~【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編⑦』
 の続き】


其の後の道明寺家は、落ち着きを取り戻したかの様に、見えて居た。
其れは、航自身の中で、道明寺財閥の御曹司としての覚悟が備わって来たからと言う事は、過言じゃ無かったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の航の状況に、司自身も、“類のお陰だろう。”と、認識せざるを得ない状況だったのだ。


云わば…。
類の功績だった事は、言うまでも無かったのだ。


だが、実は、其れでも、此の時点に於いての司は、そう思って居たにも関わらず、如何しても、類に対して、依然、対抗意識が拭えて居なかった事は、事実だったのだ。



其れでも、此の航の状況に、ホッとして居たのは、つくしだけじゃ無かったのだ。
実は、タマも、そうだったのだ。


何故なら…。
つくしが、航の出産を終えた数日後には、其の当時の航は、実は、道明寺家に引き取られて居たのだ。


所謂、航が生まれて来て(新生児)から、英徳学園 初等部 1年生迄の7年間の航は、タマに寄って、育てられて来たのだ。


云わば…。
其の当時の航の母親代わりは、タマ…だったと言う事に成るのだ。


だからこそ…。
此の時のタマにとって、何時迄経っても、航の事が心配だったのだ。
其れは、航の妹で在る あやめよりも…と、言う事は言うまでも無かったのだ。



其れに、司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保…。
そして、司、そして、航…と、道明寺家に於いてのタマは、三世代に渡って、母親代わりを務めて来た事に成るのだ。


だからだったのだろう。
タマにとっては、“光栄な事…。”と、思って居たのだ。


言う成れば…。
タマにとっての司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保は、『息子』の様な存在で、司は、『孫』の様な存在で、航は、『ひ孫』の様な存在と言っても、過言じゃ無かったのだ。


だからこそ…。
航自身の中で、道明寺財閥の御曹司としての覚悟が備わって来た事は、此の時のタマにとっても、嬉しい話しだったし、ホッとして居たという訳…だったのだ。



だからだったのだろう。
此の時のタマは、此の航の件に関して、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、報告して居たのだ。


其処で、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の夫で在る 道明寺HD 会長 道明寺保に、或る事を相談して居たのだ。
勿論、其れは、『航』の事だったのだ。


実は、つくしが、航の出産を終えたばかりの其の当時の(つくしの姑で在る 道明寺HD 社長)道明寺楓は、つくしの事が許せなかったのだ。


何故なら…。
自身の息子で在る 司との間に授かった子供を、(つくしが)妊娠した事について、実は、つくし自身、道明寺家に、一切、連絡して居なかったのだ。


云わば…。
何の連絡も無いままに、つくしは、航を出産して居た事と成るのだ。
しかも、其の当時の司は、つくしの記憶を失くしたまま…だったのだ。


本来、“そんな事情が在るので在れば、連絡して来るべきだろう。”と、認識して居た司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓にとって、其の当時のつくしの行動に、実は、腹を立てて居た事は言うまでも無かったのだ。


だが、自身の息子で在る 司の其の当時の(名前だけの)妻に、つくしが出産した子供を育てさせる気等、毛頭無く、寧ろ、初めから、つくしが出産した子供をタマに預けて、タマに育てさせるつもりで居たのだ。


だからだったのかも知れない。
其の当時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の孫で在る 航に対して、寧ろ、何の執着も無かったのだ。



だが、今は、違うのだ。
中等部の当時の司の容姿に、どんどん、似て来る自身の孫で在る 航に対して、“司の後の道明寺財閥の将来を、航に継いで貰いたい。”と、寧ろ、認識して居る程…だったのだ。


云わば…。
(司が、つくしの記憶を失くしたままだった)其の当時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が抱いて居た野望が、現在は、変わって居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の孫で在る 航に、話しする事にしたのだ。
だが、其の為には、自身への協力者が必要と成るのだ。


だからこそ…。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の夫で在る 道明寺HD 会長 道明寺保に、或る事を相談して居たという訳…だったのだ。


そして、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の夫で在る 道明寺HD 会長 道明寺保から了承を得られた事で、日本に帰国して帰って来たのだ。



そんな自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に驚愕したのは、他でも無い。
司…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司は、そんな自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に驚愕したまま、言って除けるのだった。


「何しに、帰って来たんだよ?」と…。


何故なら…。
此の時の司は、思って居たから…だったのだ。


“やっと、平穏な日々が戻って来た道明寺家に、ババアは、また、嵐を、巻き起こすつもり
 じゃねぇだろうな?”と…。


だが、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の息子で在る 司に対して、即答するのだった。


「母親で在る 私(わたくし)に対して、随分な物言いだ事…。
 生憎、今回の私(わたくし)は、貴方では無く、航にお話しが有って、帰国したのよ。
 ですから、航を、此方(家族用 リビングルーム)に、呼んで下さるかしら?」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、仕方無く、航に、家族用 リビングルームに来る様、道明寺家の執事に、伝えたのだ。
そして、航は、道明寺家の執事からの話しを聞いて、家族用 リビングルームに現れたのだった。


そして、此の時の航は、自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に訊くのだった。


「祖母さん…。
 俺に話しって…何?」と…。


だからだったのだ。
航の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の孫で在る 航に話しし始めるのだった。


「ええ、そうね。
 航にとって、私(わたくし)が、此処(道明寺邸)に居る事は、不思議な事の様…ね。
 でも…ね。
 貴方に、お話しし無ければ成らない事が有って、帰国したのよ。
 実は…ね。
 もう直ぐしたら、航のお誕生日が来るわ。
 ”もう、そろそろ、内外にも、航の存在をアピールする為に、航の『Birthday Party
  を開くべきじゃ無いか?”と、お祖父様共、相談して…ね。
 航に、其の話しをする為に、私(わたくし)は、日本に帰国して帰って来たという訳なの
 よ。」と…。


だが、そんな話しを、自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から聞いた此の時の航には、自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の意図が読めなかったのだ。


だからこそ…。
此の時の航は、自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの話しに、驚愕するのだった。


「はぁ~??」と…。



だが、実は、此の時の司にとっては、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が、自身の息子で在る 航に対して、何が言いたいのか、手に取る様に分かって居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司は、頭を抱えるかの様に、思って居たのだった。


“毎度毎度、相変わらず、同じ手を使ってるよな。
 俺ん時も、同じ様な手を使って無かったか?
 何でもかんでも、『Birthday Party』で、纏めてんじゃねぇよ。”と…。


だからだったのだ。
此の時の航が驚愕して居るだろう事は、航の父親で在る 司にも、理解出来て居たのだった。


だが、此の時の航の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の孫で在る 航に、更に、話しするのだった。


「貴方のお父様も、初等部の頃から、『Birthday Party』を開催して来たのよ。
 其れは、内外にも、道明寺財閥の御曹司として、『此処に有り』と、指し示す必要性が有
 ったからなの。
 だからこそ…。
 貴方のお父様は、初等部の頃から、『Birthday Party』を開催して来たのよ。
 でも、貴方は、今迄に、『Birthday Party』を開催して来なかったわ。
 其れは、貴方のお父様は、貴方のお母様の記憶を失くすというお馬鹿な病に掛かって居た
 からなの。
 だからこそ…。
 内外に、貴方の存在をアピールする事が出来なかったわ。
 でも、そろそろ、公に、貴方の存在をアピールする必要性も在るのよ。
 道明寺HDが、今後、乗っ取られない様にする為にも…。
 だからこそ…。
 “航の『Birthday』には、『Birthday Party』を開催したい。”と、考えて居るのよ。
 で、貴方は、如何思うかしら?」と…。


だからだったのだろう。
航が、自身の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に返答するよりも早く、自身の父親で在る 司が、“チェッ”と、悪態を突き乍らも、航に、話しするのだった。


「航…お前は、やっと、道明寺財閥の御曹司として、如何するべきか?
 考え始めたばかりだ。
 そんなお前に、『Birthday Party』を開催する事は、酷な話しと云える。
 だからこそ…。
 お前自身が、今後、如何して行くべきか?
 お前自身で、考えれば良い。
 周りの事は気にするな!
 後の責任は、お前の父親として、俺が、取って遣る。
 だからこそ…。
 祖母さんから言われたから遣るんじゃ無く、お前の考えで如何するか、決めろ‼」と…。


だからこそ…。
此の時の航は、自身の父親で在る 司に対して、返答するのだった。


「うん、そうするよ。」と…。



だが、此の時の自身の祖母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の顔付きを観た此の時の航は、思って居たのだった。


“怖~っ。”と…。


何故なら…。
此の時の航の祖母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の顔付きは、実は、航の父親で在る 司の顔を、唯、じーっと、睨み付けるかの様に、観て居たから…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、そんな自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に対して、思えて居たのだ。


“てめぇの息子に対して、睨んでんじゃねぇよ。
 てめぇの孫が、怖がってんじゃねぇか?
 威嚇するのも、程々にしろっつーの‼
 其れに、今の俺には、そんな威嚇は、利かねぇっつーの‼”と…。


という訳で、此の時の航は、『Birthday Party』の開催に際して、自分自身の考えで、今後、如何するのか、自分自身で考える事に成ったのだった。