合コン婚活party…<総優> 4.
<あきらside>
桜子から、LINEが、入って来た。
『あの~。
先程、西門さんが優紀さんを抱き締めて居た所を見てしまったんですが…?
如何言う理由が有るにせよ…。
こういうシチュエーションって、如何言う意図が有っての事、何でしょうか?』
桜子も、総二郎が優紀ちゃんを抱き締めて居た所を見てしまったみてぇだな⁉
桜子のLINEの様子じゃあ、『何故?』こう成ったのか?
知りてぇみてぇだな?
まあ、当然っちゃあ、当然だよな‼
取り敢えず、総二郎を突っ込む準備をしますか?
で、桜子にLINEの返信を入れた。
『俺も見たわ‼』
『如何しますか?』
そりゃあ、突っ込むだろ?
『“如何しますか?”って…?
そりゃあ、総二郎を突っ込むだろ?』
桜子も納得したのか、『至極当然』の如く、LINEに返信をして来た。
『そりゃあ、そうですよね。
で、何方で、為さいますか?』
『総二郎の立場ってもんも在るだろうから…?
俺と総二郎が、準備の為に借りていた部屋は如何だ?』
『了解しました。』
『部屋番号は、〇〇〇〇だ‼』
『了解しました。』
で、俺は、『合コン婚活party』終了後、総二郎と部屋へと戻った。
で、其れから、数十分後には、桜子が、滋と優紀ちゃんを引き連れて、俺等の部屋を訪れていた。
<総二郎side>
俺は、驚愕しか無かった。
何故、此処に、T3が来てんだ?
誰が、呼んだんだ?
俺は、優紀の顔を直視出来ず、眼を逸らしてしまった。
優紀と言えば、顔を俯かせたままだった。
何で、優紀が、そんな不安な顔付きをしてんだよ?
俺は、そんな顔付きで居る優紀を抱き締めて遣りたくて、心の中は、ウズウズしていた。
其の俺の心情を、予もや、あきらに悟られているとは、思わずに居た。
如何も、俺は、墓穴を掘ってしまってたみてぇだった。
<あきらside>
俺は、総二郎を、攻め立てる気合十分で、総二郎に声を掛けていた。
「総二郎…?
此処に、T3を呼んだのは、俺だよ。
何で、T3を此処に呼んだか?
総二郎には、思い当たる節は有んだろ?」
「………」
総二郎は、言葉を発する事も出来ず、驚愕して居る様子だった。
こんな総二郎を見た事が、嘗て、俺には有っただろうか?
だが、追及を緩めねぇのは、桜子も同じだった。
「西門さん…?
さっきの、『合コン婚活party』の場で、優紀さんを抱き締めて居ましたよね?
あれは、何を意味しています?」
「………」
総二郎は、見られていた事に驚愕して居るのか?
将又、見られて居ないとでも思って居たのか?
その辺は、俺には、分からねぇが…?
更に、驚愕で、言葉が出ねぇ総二郎が其処には居た。
そんな総二郎は、多分、俺だけじゃ無く、T2も、見た事がねぇんじゃねぇかと思う。
何故なら、いつも、冷静沈着で、クールで、自分自身の心の中を誰にも見せねぇ…。
ポーカーフェイスを崩した事のねぇ男が、一人の女に寄って、崩れ様としてるんだから…。
そりゃあ、興味が出るわな。
まあ、総二郎…?
俺が、暴いて遣るよ‼
覚悟しとけよ‼
<総二郎side>
俺は、驚愕を通り越して、この場が居た堪れねぇで居た。
だが、其れよりも、優紀の顔の表情に、不安しか無かった。
優紀は、何を考えて居る。
俺に対して、困ってんのか?
其れとも、俺が、起こした行動に驚愕してんのか?
優紀の此の顔の表情は、嬉しそうではねぇよな?
そう思うだけで、俺は、心の叫びが、雄叫びに変わりそうだった。
“優紀、俺を避けるな‼”と…。
で、俺は、『コト』の成り行きをあきら&T2に説明していた。
「滋と桜子が、知り合いに呼ばれて、話しして居る間に、優紀ちゃんは、変な男に絡まれ
てたんだ‼
だから…。
俺が、優紀ちゃんを救って遣ってたんだ‼」
「えっ??」
桜子は、優紀の方に向き、俺の言った言葉が正解か如何か?
確認してやがった。
“俺を信用しろ‼”って、叫びたかった。
「優紀さん…。
本当ですの?」
「………」
優紀は、言葉に出せねぇのか?
俯いたまま、頷いて居た。
だから、俺は、重ねる様に言って遣った。
「あのままだったら、優紀ちゃんは、お持ち帰りされてたかも…な。」
桜子は、慌てて、優紀に弁解の言葉を言おうとして居た。
「優紀さん…?
其れ成らそうと、LINEでも下さったら…。
お助けしましたのに…。」
「お話しが弾んで居る様子だったから…。
ご迷惑かと思って…。」
「………」
流石、牧野の幼馴染で親友らしい優紀の発言だった。
だからだったのだろう?
桜子は、優紀への反論の言葉が見当たらなかった様子だった。
だが、桜子は、俺には、悪態を突いて来た。
「其れでも、やはり、行き成り、西門さんが、優紀さんを抱き締めるって事は、何か裏が
有る様にしか思えないんですが…?」
「はぁ~??
お前等 T2が、優紀ちゃんを放って置いた事の方が罪深いんじゃねぇのか?
俺が、見付けたから、良かったモノの。」
俺は、怪訝な顔付きに成って居た筈だが…。
桜子は、更に、飄々と答えて来やがった。