Love Story~信じる事が全て~…<つかつく> 11.
そして、司とつくしは、お互いの気持ちを確認し合って居た。
司は、つくしと、もう、離れられない関係に成りたかった。
もう、耐える事は不可能な状態の司だったのだ。
愛おしくて、何年、離れて居ようとも、忘れる事の出来なかったつくしを…。
夢でしか会う事が出来なかったつくしを…。
そんな愛して止まないつくしが…。
其のつくしが、司自身の傍に居るのだ。
其れは、男として、理性が飛んでも仕方なかった状態だったのだ。
その様子を垣間見たつくしは、“道明寺に言わなくては行けない事を言うべきだろう。”と、思って居た。
そして、口に出し始めたつくしだった。
「あのね…。
私、道明寺に言って於いた方が良いと思う事が有るの。」
「………」
司は、“この期に及んで、つくしは、“別れてぇ‼”とは、言わねぇだろうな?”と、思って居た。
司は、つくしの話しを聞くまでは、不安一杯の司だったのだ。
「あのね…。
私…。
経験無いの。」
最後の言葉は、小声のつくしだったが…。
しっかり、司は、聞き取っていた。
つくしの言葉は、一語一句、聞き逃さない司なのだ。
つくしの言葉に、有頂天寸前の司だった。
だから、司も、つくしには、しっかり、伝えていた。
「俺も…だから、安心しろ‼」
司の言葉に、信じられない様子のつくしだった。
「えっ??」
だから、司は、不機嫌気味につくしに言って除けていた。
「何だよ?
あのな…?
俺は、お前が、忘れられなかったんだぞ‼
それに、俺は、お前以外の女は、俺の前から、全部、排除して来たんだぞ‼
お前以外の女に、興奮すると思われてんだったら、俺は『心外』の言葉以外、何もので
もねぇわ‼」
つくしは、つくし自身の失態を、司に詫びていた。
「ごめんなさい。
『道明寺司』という人は、モテると思って居たから…。」
「モテる事は間違いねぇ‼
其れは、此の俺の美貌の成せる技だから…。
仕方ねぇよな‼
けど、俺は、お前が良いんだよ‼
お前以外は、要らねぇんだ‼
前から、俺は、お前に言ってたよな?」
「………」
つくしは、顔からデコルテまで、真っ赤かに染めながら、照れ始めた。
そんなつくしが、言葉が出せないまでも、司の問いに答える様に、頷いて居た。
そんなつくしの仕草に、司は、堪らず、心の声が出てしまった。
「可愛過ぎるんだよ‼
如何してくれ様か?
責任持てよ、つくしっ‼」
「………」
つくしは、更に、言葉を発する事も出来ず、俯くしか無かったのだった。
そして、司とつくしは、漸く、お互いの思いが一つに成ったのだった。
この日を機会に、司とつくしは、また、恋人同士に戻る事に成った。
唯、司は、『戻る』という言葉を嫌がった。
詫びを入れたつくしと逢う事に成ったF3&滋は…。
後には、司からこの話しを聞いたF3&滋は、『戻る』とか、『元さや』というフレーズを態と、司とつくしに使っていた。
「『元に戻れて』良かったね‼」
「ほんとだぜ。
一時は、“司が、此れから如何成るのか?”と、真剣に心配してたんだぞ‼
『戻ってくれて』、ホッとしたぜ‼」
「まあ、『元さや』って、訳だな?」
「つくしも、あんな状態だった司を、良く、受け入れたね?
流石、つくしだよ‼
『元さや』、おめでとう‼」
F3&滋は、言いたい放題だった。
で、そんなF3&滋に怒りを露わにする司だった。
「『戻る』とか、『元さや』とかじゃねぇ‼
話しして在っただろ?
俺とつくしは、元々、恋人同士だ‼
俺とつくしは、肉体が離れて居ただけで、心は、常に、傍に居たんだ‼
だから、離れて居た訳じゃねぇ‼
俺とつくしは、ずーっと、恋人同士だ‼」
「「「「………」」」」
F3&滋は、司の力説に、もう、何も言えずに居た。
かなり、強引な司の解釈には、F3&滋は、驚愕しか無かったのだった。
つくしは、そんな司の事に苦笑いだった。
で、その後直ぐに、F3に、司とつくしの関係は、バレてしまって居た。
気を付けていたつもりだったつくしは、司の余りにも、つくしに対するデレデレ度に、何も言えずに、素直に受け入れて居た。
司と言えば…。
『つくしの傍に寄りたくて…。』
『つくしに引っ付いて居たくて…。』
『つくしに触れて居たくて…。』
仕方ないと言った様子だった。
そんな司を見れば、女慣れして居る総二郎とあきらには、一目瞭然だった。
それに、つくしが、そんな司を嫌がって居る様には、見えなかった。
また、拒否をして居る様にも見えなかった。
また、類は、高校の頃から、つくしを見て来たのだ。
つくしが、そう簡単に、好きでもない男性を傍に置いてされるがままに居るとは、とても思えなかった。
その時の滋だけは、司とつくしの関係を、まだ、分かって居ない様子だった。
日本に帰国後…。
総二郎とあきらから、訳を聞かされた滋は、驚愕の余り、声が出せなかった事は、言うまでも無かった。
滋は、“何故、気付かなかったのだろう?”と…思うしか無かったのだった。