Remember me…<つかつく> 8.
つくしの事件を確認した道明寺HD 会長 保は、道明寺HD 社長 楓に出張と命(めい)を打って、日本に帰国する様に伝えて居た。
そして、つくしの事件から数日後…。
道明寺HD 社長で在る 楓が、NYから、日本に帰国して帰って来た。
そして、例のつくしの事件の詳細について、説明する様に、西田に伝えて居た。
西田から、説明を受けた楓は、驚愕して居た。
つくしを守る為なら、司の第2秘書にして、司に守らせる方が良い。
其の事は、楓にしても、良く分かって居た。
だが、今や、道明寺HDの受付課は、つくしのお陰で、評判が良く成って居た。
しかし、此の先、つくしが如何いう立場の人間で在るのかを知った人間が、つくしに何を仕掛けてくるかも分からない。
ましてや、受付課は、会社内関係者だけだは無く、部外者との接触が一番、顕著に現れる。
部外者と成れば、幾ら、楓とて、防ぎ様が無い。
寧ろ、手立てが無いと言う方が、正直な所だろう。
こんな状況なら、つくしを司の傍に置いた方が、安全とも言える。
だが…。
少しでも、司の傍に近付きたいと願う女性なら、つくしが、司から大切に扱われている事を知れば、何を仕掛けて来るかも分からない。
楓は、気持ちが初めて揺らぎ、逡巡して居る事に気付いて居た。
“如何すれば、良いのだろうか?”と、楓は、悩み始めて居た。
つくしが、居なく成れば、また、司は、原動力を失う事に成る。
此れは、道明寺HDにとっては、かなり、痛手に成る。
今や、つくしは、司だけではなく、道明寺HDにとっても、『最重要人物』なのだ‼
其れは、つくしに記憶が有ろうが、無かろうが…?
だからこそ、楓は、気持ちが揺るぐのだった。
一方、司は…?
つくしを傍に置いて於きたくて、其の事だけが、司にとって、『最重要課題』に成って居た。
実の処、司は…。
楓が、帰国している間に、直談判するつもりで居た。
司の秘書に関しての人事権は、西田を通して、会長・社長の証人が必要という事に成って居た。
NYで、司の秘書に成りたいが為に、女性従業員同士で派閥が出来、揉めた事が有った。
其の為、企業イメージを優先した道明寺HDは、会長・社長の承認無しには、秘書課への転課は、自由に出来ない事と成った。
だからこそ、司は、社長で在る 楓に、直談判に踏み切ったので在った。
司は、楓の執務室で在る 社長室に来ていた。
「ババア…?
否、社長…。
お願いが有ります。
つくしの配属先を、受付課から秘書課への転課に、お願いしたい。」
楓は、司の顔を凝視していた。
「其れは、牧野さんが了承済の案件ですか?」
司は、楓を睨み付けていた。
「俺が、希望してんだよ‼
其れの何処が悪ぃんだ?」
楓は、呆れていた。
“つくしさんを説得し切れて居ないのに…。
つくしさんが、秘書課への転課に了承するとでも、思って居るのだろうか?”と…。
だが、司は、本気で、“俺(司)が、つくしの転課を望んで居れば、つくしも、秘書課への転課を了承して、秘書課に来る‼”と、考えて居るのだった。
だが、一方の西田は、思って居た。
“牧野様が、秘書課への転課の件に関しては、抵抗するだろう事は、予想に容易いのだ
が…?”と…。
司には、面と向かって言わないが…。
否、西田にとっては、『言えない』の方が正しいだろう?
だが、本人自らの希望では無い司からの転課願いに、楓自身が如何出て来るのか?
西田は、様子を視ようと思って居た。
そして、楓は、会長と相談した結果、今のままでは、司の執務に影響する事から、つくしの秘書課への転課願い(司の一方的な、申し出では在るのだが…。)に、了承する事に成った。
で、つくしは、司の希望通り、見事、秘書課に返り咲いたので在った。
西田は、会長と社長の判断に、“今後は、司様が、牧野様に対して、過度な行動をせぬ様、見張る事も私の仕事に成った事は言うまでも無いだろう?”と、密かに、覚悟を決めるのだった。
<此の二次小説『Rememer me…<つかつく> 8.』は、短めに成っております事
をお詫び申し上げます。>