Again and again…<つかつく>・<総優> 10.
<司side>
俺は、日本に帰国して帰ってから、2ケ月程は、挨拶回りやら、引継ぎやらで、身動きが取れねぇ程、忙しさが際立って居た。
其れも、3ヶ月程経って来ると、其の忙しさも成りを潜め始めて居た。
なので、やっと、あいつに向かう事が出来ると、喜んで居た。
実は、祥さんの披露宴が行われる1ケ月前には、日本に帰国して帰って来て居た。
だから、忙しい中でも、出来るだけ時間を作っては、あいつに会いに行く様にして居た。
俺の存在を忘れさせねぇ様にする為だ‼
そんな時に、姉ちゃんが、日本に帰国して帰って来た。
しかも、俺に構って来る。
「司…?
好きな娘(こ)でも出来たの?
其れとも、彼女でも出来たの?」
と、訊いて来やがる。
“もしかしたら、バレてんのか?”と、焦る俺が居る事も、また、確かな事で…。
“ヤバい‼”と、思うしかなかった。
だが、俺は、一日でも、早く、また、あいつと逢いたい訳で…。
で、俺は、必死で、仕事を熟し、毎日、英徳大学付属病院前に愛車で、通う日々だった。
“俺って、こんなに我慢強かったか?”って、自分自身に訊きたく成る位ぇ、あいつの事に成ると…。
何故か?
我慢強く成る事が出来て居た。
俺は、元々、人に待たされる事を良しとしねぇタイプと言われていた。
俺位ぇの男だから…。
“待たされる位ぇなら、遅れて行く方が良い‼”と、約束の時間の5分は、いつも、遅れて向かって居た。
だが…。
あいつの事に成ると…。
待たされる事も、苦には思わなかった。
“何故…?”ってか?
その後に、あいつの顔を見る事の方が、俺にとっては、大切だったからだ。
だが、あいつを待っても、逢えねぇ日も有った。
あいつは、ドクターだ‼
其れも、まだまだ、ひよっ子だ‼ ← あいつが、自分自身で言って居たんだぜ‼
by 司
元々、時間は有ってねぇ様なもん。
未だに、俺は、あいつから、携帯(iPhone)のアドレスを教えてもらえてねぇ…。
だから、そんな日は諦めて、俺は帰っていた。
落胆しながら…。
其れなのに…。
あいつは、俺の顔を見ると…。
いつも、怪訝そうな顔をする。
其の顔も可愛いと思うんだから…。
“俺は、イカれてるのかも知れねぇ‼”と、自分自身でも思う。
実際、イカれてるんだろう?
今日も、俺は、英徳大学付属病院の『病院関係者通用口』と、書かれたドアの前で、あいつを待って居た。
今日のあいつは、早目に出て来た。
だから…。
俺は、愛車から下りて、あいつを出迎えた。
なのに…よ。
ツレねぇあいつは、俺の横を横切ろうとしやがった。
だから、慌てて、俺は、俺から逃げねぇ様にあいつの腕を掴んで、引き寄せて遣った。
其れなのに…よ。
睨み付けて来やがる。
また、其の顔も可愛いんだよ‼
だから、俺は、あいつに、kissしようとして居る俺が其処には居た。
其の俺の好意を、“有難てぇ‼”って、思わねぇこいつは、俺の好意を無にする様に、さっと、避けやがる。
しかも、早業で…。
だから、俺は、こいつに悪態を突いて遣った。
「何で、避けるんだよ⁉」
「避けるに決まってるでしょ?
此処は、私の職場前…。
公共の場…。
あんたの其の行為は、世間の目障りに成るの‼」
「何だよ、其の言い草は…?」
俺は、更に、不貞腐れて遣った。
なのに、こいつは、そんな俺に対しても、飄々としてやがる。
「いい加減、大人に成ろうよ⁉」
だから、俺は、良い返して遣った。
「“俺は、大人だ‼”っつーの‼」
「はぁ~??」
「何処から如何見ても、俺は、大人だろ?」
「だ・か・ら…?
そういう意味じゃ無くて…ね?
精神的に…ね?
ああ、もう、良いわ‼
面倒臭く成って来たから…。」
「………」
俺は、こいつが言いたい意味が分からず、返答出来なかった。
何が、言いてぇのか?
全く、理解不能だった。
だが…。
俺は、こいつを今から、拉致らねぇと何ねぇ‼
こんな、痴話喧嘩みてぇな事、遣っている場合じゃねぇって、悟った。
だから、慌てて、こいつに声を掛けていた。
「今から、ディナーに行かねぇか?
其れか?
今から、お前ん家(ち)に行って、俺に、飯、作ってくれよ⁉」
「何で、私が、彼氏でも無い人の夕ご飯を作らなくてはいけないの?」
俺は、無意識というか?
思わずというか?
俺は、言ってしまったんだよな…。
「俺とお前は、既に、付き合ってんだろ?
俺とお前は、お互い、『初めて』同士だろ‼」
「………」
こいつは、驚愕で、言葉も出ねぇ様子だった。
実は、ここ最近では、こいつは、俺に対して、砕けたモノの言い方をする様に成って来ていた。
其れが、嬉しかったりしていた俺だった。
だから、つい、俺は、こいつに対して、馴れ馴れしい態度に成って来ていたのかも知れねぇ。
だから、俺は、俺の言ってしまった言葉に後悔するより他なかった。
俺が、後悔した理由は…?
なんせ、世間体を気にするこいつが、俺を睨んで来たからに他無かった。