もし、全員、幼馴染だったら…<F4&T4> 3.
此の日の楓は、久し振りに、日本に帰国して帰って来たのだった。
実は、楓が、日本に帰国して帰って来たのには、理由が有ったのだ。
其の理由とは…。
財閥系出身企業の夫人方の交流会が有るからだったのだ。
其の交流会の出席者の中には…。
道明寺財閥が前身の道明寺HD 会長夫人にして、自身も、道明寺HDの社長を務めて居る道明寺楓…。
そして、牧野財閥が前身の牧野コーポレーション 社長夫人で在る 牧野千恵子…。
そして、大河原財閥が前身の大河原グループ 社長夫人で在り、牧野千恵子の実姉で在る
大河原夫人…。
が、居たのだ。
道明寺楓 と 牧野千恵子は、幼馴染で親友なのだ。
牧野千恵子との久し振りの再会に、寛いで居た楓だったのだ。
其の日の楓は、仕事の後だったので、楓が、遅れて来た事も有り…。
楓から、千恵子に、声を掛けて居たのだった。
「千恵子…。」
千恵子も、其の懐かしい声に、楓の方に振り向き…。
返事したのだった。
「あら…。
楓じゃない?
お久し振り…ね。
“来れないかも…。”と、聞いて居たから…。
逢えて嬉しいわ。
仕事…。
お忙しそうね。」
楓も、千恵子との久し振りの再会に、声が弾んで居たのだった。
「相変わらず…よ。
私(わたくし)も、千恵子との久し振りの再会だし…。
嬉しいわ。」
其処で、千恵子は、楓に、“有り得ないかも…。”と、思い乍らも、訊くのだった。
「暫くは、日本に居る事が出来そうなの?」
楓は、苦笑いに成り乍らも、言って除けるのだった。
「そう出来たら…。
最高…何だろうけど…。
其れは、出来そうに無いわね。」
だからだったのだろう。
千恵子は、寂しそうな顔付きをするのだった。
なので、返答は、一言だけだったのだ。
「そう…。」
其処で、楓が、日本に帰国して帰って来た最大の理由を、楓は、千恵子に、伝える事にしたのだった。
「千恵子…。
覚えてるわよね?」
此の時の千恵子は、楓が、何の事を言って居るのか?
実は、さっぱり、分かって居なかったのだ。
だからこそ、千恵子は、楓に言えた言葉だったのだろう。
「何の事…?」
此の時の楓は、そんな千恵子に、呆れて居たのだった。
「はぁ~??
約束したでしょ?
つくしちゃんが、産まれた時に…。」
其処で、やっと、思い出した千恵子だったのだ。
だからだったのだろう。
千恵子は、惚けた様に、楓に言って除けるのだった。
「あぁ~。
其の事か?
“司君とつくしを将来的には、結婚させる。”と、いう約束の件…ね。」
此の時の楓は、思って居たのだった。
“ほんと、何時も、こうなのよね。
千恵子は…。
良く此れで、社長夫人を遣って居られるわよね⁉”と…。
千恵子からすれば…。
“大きなお世話…。”と、言い返しそうな感じでは有るのだが…。
だが、此の話しを聞いて居た者が居たのだった。
そうなので在る。
牧野千恵子の実姉で在り、大河原財閥夫人だったのだ。
大河原夫人から、実妹に、声を掛けたのだった。
「千恵子…。」
なので、千恵子は、声を掛けて来た実姉で在る 大河原夫人に、返答するのだった。
「あら…。
お姉様…。
ご無沙汰ね。」と…。
其処で、ついさっき…。
楓と千恵子の話しを聞いて居た大河原夫人は、其の話しの真意を訊く事にしたのだった。
「ねぇ、千恵子…。
さっきのお話しは、本当の事なの?」と…。
其処で、千恵子は、そんな姉で在る 大河原夫人の問いに、何の話しか?
分からず、??の顔付きに成るのだった。
「何の事…?」
「………」
またもや、惚けて魅せる千恵子に、姉で在る 大河原夫人は、そんな実妹に、言葉が出せずに居たのだった。
だが、何時もの事なので、大河原夫人は、気を取り直しして、話しし始めるのだった。
「だから…。
さっき、楓さんとお話しして居たでしょ?
司君とつくしの話し…よ。」
其処で、やっと、納得した千恵子は、姉で在る 大河原夫人に返答するのだった。
「あぁ~。
其の事…。
司君とつくしの許嫁の話しの件ね。
ええ。
本当の事よ。
父親同士も、其の事は、望んでいるから…。」と…。
勿論、大河原夫人とて、つくしは、姪っ子なのだ。
可愛くない筈無いのだ。
だが、抵抗し様とし始める大河原夫人だったのだ。
「でも、そんなお話しは、私(わたくし)は、初めて聞いたわよ。
其れに、本人同士が、如何思うかでしょ?」と…。
其処で、楓が、確信を突く言葉を、大河原夫人 と 千恵子姉妹に、伝えるのだった。
「実は…ね。
私(わたくし)の娘の椿の話しだと…。
司は、如何も、幼少期の頃から、つくしちゃんの事が、好きだったらしいわ。
でも、情けないというのか?
中々、告白出来ないで居るらしいの。
つくしちゃんも、司の気持ちには、気が付いて居ない様子らしいし…。
だから…。
親同士で、司とつくしちゃんを、“引っ付ければ良いんじゃないのか?”と、思って
ね。」と…。
だが、此の時のつくしの母親で在る 千恵子は、楓自身が、驚愕する様な話しを、サラッと、し始めるのだった。
「其れは、仕方ないわよ。
つくしは、『鈍感 娘』何だから…。」
「………」
其処で、楓は、開いた口が塞がらない状態と成って居たのだ。
なので、返答の言葉も、発せない楓だったのだ。
実は、楓からの驚愕する様な話しを聞かされた大河原夫人は、其の後の言葉が出て来なかったのだ。
だが…。
此の日の大河原夫人は、何事も無かったかの様に、其の後の交流会は、何とか、乗り切ったのだ。
ショックを隠し乍ら…。