貴方を忘れる為…<総優> 3.
総二郎は、あきらにLINEを送っていた。
そして、総二郎は、あきらを呼び出して居たのだ。
『あきら、明日、会えねぇか?』
実は、あきら自身も、総二郎の様子が気に成って居たのだが…。
カマを掛けるつもりで、総二郎に、LINEを返信して居たのだった。
『明日…?
昨日…。
会ったばっかだろ?』
なので、総二郎は、『あきら』だからこそ…。
真実を伝えるつもりに成って居たのだった。
『ああ。
けど…よ。
あきらに、相談してぇ事が有んだよ。』
なので、あきらは、総二郎に、了承するのだった。
『まあ、何か、良く分かんねぇけど…よ。
分かったわ。
いつものBARで、良いか?』
其処で、総二郎は、あきらに、返信したのだった。
『ああ。
悪ぃ。』
なので、総二郎とあきらは、嘗て、二人で、良く飲みに行って居たあきらの行き付けのBARで、待ち合わせして居たのだ。
実は、普段なら…。
総二郎が、先に、到着して居る事は、稀なのだが…。
其の日は、総二郎の方が、あきらより、先に、到着して居たのだった。
なので、総二郎から、あきらに声を掛けていたのだ。
「悪ぃな、あきら…。」
あきらは、神妙な総二郎のそんな顔付きに、突っ込む事が出来ずに居たのだ。
だが、あきらは、一応、総二郎に返答だけは入れて置いたのだ。
「ああ。
で、俺に相談って…。
如何言う相談…何だ?」
総二郎は、素面では、言い難いのか?
グラスに入って在ったブランデーを、一気に、飲みほしていたのだ。
此の時のあきらは、何時もと違うそんな状況の総二郎に、驚愕して居たのだった。
で、暫く、返答して来なかった総二郎だったのだが…。
漸く、声を発して来たのだ。
勿論、言い難そうに…。
「優紀ちゃんの事…何だけどよ?」
あきらは、更に、驚愕して居た状況のまま、総二郎に訊いて居たのだ。
「優紀ちゃん…?」
総二郎は、意を決して、あきらに話しし始めたのだ。
「昨日、司が、言って居ただろ‼
優紀ちゃんの話し…?」
だからだったのだろう。
あきらは、そんな風に言って来た総二郎に、納得していたのだ。
「ああ。
優紀ちゃんが、CAに成って居たって話しか?」
総二郎は、ブランデーが入って居るグラスを手で持ち乍ら、あきらに返答していた。
「ああ。
だから…よ。
あきらが、出張に行く時に、俺に声を掛けてくれねぇか?」
あきらは、返答に困る程…。
首を傾げるしかなかったのだ。
「………。
はぁ~??
何で…だよ?」
総二郎は、あきらに、訳を話しし始めて居たのだ。
「司の話しを聞いて居て、優紀ちゃんに逢いたく成ったんだ。
優紀ちゃんの仕事振りとか…。
どんな風に成ってるとか…。
だから…。
そうは、言っても…よ。
俺一人で、搭乗するのも…。
(如何かと思って…よ。)」
あきらは、ピンっと来ていたのだ。
だから、あきらは、総二郎の言葉に重ねるかの様に、総二郎に突っ込み始めたのだ。
「俺を出しに使うってか?」
「………」
総二郎の普段の様子成らば…。
あきらは、大笑いしたい所だったのだ。
何故なら…。
普段の総二郎は、クールに決めて居て、ポーカーフェイスを外した事等無い男だったのだ。
だからだったのかも知れない。
あきらの言葉に焦って、総二郎の顔の表情が崩れ捲っていたのだ。
だが、此処は、BARなので…。
取り敢えず、あきらは、総二郎を突っ込むだけに留めていたのだ。
だが、此の時の総二郎には、そんなあきらに対して、言葉が、出て来なかったのだ。
其れ処か?
総二郎は、困った様な顔付きに成っていたのだ。
だからだったのだろう。
あきらは、其れ以上に、総二郎に追い打ちを掛けて来たのだった。
「総二郎は、優紀ちゃんと逢って、如何したいんだ?」
「………」
総二郎は、更に、返答に困っていた。
所謂、総二郎でさえも、優紀に逢って、如何したいか?
考えて居なかったのだから…。
総二郎の中では、取り敢えず、優紀のCA姿を観て視たかっただけなのだから…。
其の総二郎の様子に、あきらは、思っていたのだ。
“総二郎と優紀ちゃんの間には、過去に、何か有ったのかも知れねぇな?”と…。
勿論、そう思ったあきらの思い付きは、直感だった事は言うまでも無いのだ。
また、あきらは、思い出して居たのだ。
優紀が高校3年に進級する少し前から、優紀は、F4&T4の集まりにも、参加しなく成っていたのだ。
其の理由は、受験勉強の為だったのだ。
だから、総二郎も、其れ以来、F3&T2同様、優紀には、会って居ない筈なのだ。
勿論、其の事は、あきらだけでは無く…。
類とT2も、同様に知って居る筈なのだ。
だが、つくしと優紀とは、幼馴染で親友の為…。
バイトを一緒にして居たと言う事も有り、つくしと優紀の二人は、良く会って居た様子だったのだ。
だから、総二郎が、優紀に逢いたいと言うのなら…。
“総二郎と優紀ちゃんの間には、過去に、何か有ったんじゃねぇのか?”と、あきらが、勘付いても、不思議では、無かったのだ。
確かに…。
総二郎と優紀の間には…。
高校生の頃に、そういう関係だった事は言うまでも無いのだから…。
<此の二次小説『貴方を忘れる為…<総優> 3.』は、短めに成っております事を、
お詫び申し上げます。>