Single again…<総優> 2.
優紀は、総二郎に、そーっと、後押しをした日から、総二郎とは、全く会って居なかった。
優紀は、風の便りで、総二郎と更が、付き合い出した事を聞いて、知って居た。
優紀が通って居る都立高校では、其の話しで、持ち切りだった。
「『西門総二郎』が、『日向更』を迎えに来て居た所を見た。」とか…。
「デートして居る所を見た。」とか…。
そして、その後、暫くしてから、更は、高校を卒業して行った。
そんな頃の優紀は、そろそろ、受験勉強に取り掛からなくてはいけない時期と、重なって居た。
高校3年に進級する前の優紀は、担任の先生から、言われていた。
“後少し、成績を上げられれば…。
○○女子大を狙える。”と…。
優紀は、自分自身の可能性を試す為…。
“挑戦してみよう‼”と、思って居た。
其れは、つくしの影響も有った。
だから、受験勉強を理由に、優紀は、そのうち、F4&T4の集まりにも、参加しなく成っていた。
其れに加えて、T4の女子会にも、参加しなく成っていた優紀だった。
優紀とて、総二郎の幸せそう姿を見る事は、まだ、辛かった。
優紀は、自傷気味だった。
“自分自身が、西門さんを後押ししたというのに…。”と…。
そんな優紀は、つくしを尊敬していた。
有り得ない環境下の中でも、逞しく学業とバイトを熟して居たつくし…。
司と知り合った事で、幾多の困難にも立ち向かった精神力の強さ。
そして、結果的には、つくしは、楓から、『1年の猶予』を引き出せた。
結局は、司の父親が倒れた事で、NY⇔東京間の遠距離恋愛には、成ってしまったが…。
其れでも、つくしは、司との将来の為…。
必死に、学業とバイトに、頑張って居た。
そして、就職しようとして居たつくしを、司は、英徳大学に進学させる事を、つくし自身に納得させて居た。
そんなつくしは、高校卒業間近に成って、英徳大学への進学に決まっていた。
そして、高校3年の3月初旬…。
優紀は、女子大に合格した。
優紀の受験勉強は、此れで、終了した。
4月からは、つくしも、優紀も、女子大生だった。
つくしと優紀の高校卒業と優紀が大学合格した3月初旬頃…。
滋から、『T4LINE』に、連絡が入って来た。
『つくしと優紀の高校卒業&大学入学前祝をするよ‼
だから、久々のT4女子会するよ‼』と…。
優紀は、久し振りだから、出席する事にして居た。
で、其の時に、優紀はT3から、聞いて居た話しが有った。
『総二郎』の名前に直結する『西門さん;ニッシー』という言葉を…久し振りに、耳にしていた優紀だった。
優紀は、驚愕しか無かった。
で、つくしが、口火を切って来た。
「優紀…。
西門さん…ね。
1年程近く前に、優紀の先輩と、別れたみたいだよ‼」
「………。
えっ??」
優紀は、一瞬、言葉が出て来なかった。
だが、余りに、驚愕的なつくしからの其の言葉に…。
優紀は、狼狽えるしか無かったのだった。
其処で、滋から、飛んでも無い言葉を聞かされた優紀だった。
「ニッシー…ね。
今、荒れてるらしいよ。
その優紀の先輩って…。
ニッシーの幼馴染だったんでしょ⁉
其の幼馴染との付き合いは、“間違ってた‼”って、言って居たらしい…よ。
何でも、“ガキの頃の淡い思い出のままの方が良かった。”と、ニッシーが、言って居た
らしいんだよね。」
「………」
優紀は、驚愕で、言葉も出なかった。
優紀自身が、良かれと思って、総二郎を、後押しした事で…。
“『余計なお世話』だったのかも知れない。”と、後悔しか無かった優紀だった。
優紀自身は、受験勉強をして行く中で…。
離れてしまえば、薄れ行く記憶と成って居た。
優紀は、総二郎を好きに成った事も、今では、思い出す事も少なく成って居た。
其れは、優紀にとって、『受験勉強』と言う名のマジックで…。
唯、思い出さない様にして居ただけだった。
また、総二郎が、“一人に返った。”と、T3から聞いて…。
忘れ欠けた想いが、胸の中で、騒めき出した。
“私と同じ痛みを、西門さんにも感じさせてしまった事への後悔を、如何、償えば良いの
か?”と、悔やんで居た優紀だった。
優紀は…思っていた。
“もし、再び、西門さんと出会って、瞳を探り合っても、隔てた時間(とき)を埋めるす
べは、今の私には、何一つない。
手放した恋を、今、私は、悔やむだけ…。
本当は、大学に合格した時に…。
此の恋から、やっと、さよなら出来る‼と、思って居た。”と…。
だが、優紀は、総二郎の現状を聞いてしまった。
揺れる優紀の恋心…。
優紀は、再び、総二郎への想いに火を点ける事に成るのだろうか?
<此の二次小説『Single again…<総優> 2.』は、竹内まりやさんの ♪ シング
ル・アゲイン ♪ の歌詞を拝借して、勝手に、文章化させて頂いて折ります事をお詫
び申し上げます。
関係者各位 様、勝手致して折ります事をお詫び申し上げます。>