12月3日【twice ~2回目~】…<総優> 番外編②
総二郎君、Happy Birthday‼
<総二郎side>
12月3日…。
そう、俺の誕生日が、近付いて居た頃…。
俺は、ふと、思った。
“優紀の誕生日は、何時だ?”と…。
で、何気に、俺は、優紀に訊いて居た。
「優紀…。
優紀の誕生日って、何時だ?」
「もう、終わっちゃいました。
〇月〇〇日、何です。」
で、優紀も、俺に訊いて来た。
「総二郎さんのお誕生日って、何時(いつ)、何ですか?」
「あぁ。
俺の誕生日…か?
12月3日…だよ。」
優紀は、吃驚していた。
で、慌てる様に、俺に言って来た。
「えっ??
もう直ぐじゃないですか?」
「ああ、まあなぁ~。
けど…。
俺には、誕生日とか言うモノは、要らねぇかな⁉
唯、産まれて来た日って…だけだろ?
目出度く…何かねぇよ。」
優紀は、何で怒ってんのか?
俺には、分からねぇが…。
優紀は、俺に怒って言って来た。
「そんな言い方、良く在りません。
総二郎さんが、此の世に生を受けた日…何ですよ‼
総二郎さんを産んで下さった事を、総二郎さんのお母様で在る 家元夫人に感謝する
日…何ですよ‼」
優紀は、興奮気味に、俺に力説して来た。
俺は、初めて見る優紀の姿に、顔付きに、度肝が抜かれた様に、微動だに出来なかった。
で、尚も、俺に力説する優紀だった。
「だから、お誕生日の日を要らない何て言わないで下さい。」
だから、俺は、優紀に言って遣った。
「じゃあ、今年からは、優紀が、祝ってくれよ‼」
そう言った俺に、顔を赤らめて、俺を見乍ら…。
優紀は、言って来た。
「はい、お任せ下さい‼
総二郎さん…。
お誕生日のプレゼントは、何が良いですか?」
そんな事を言って来る優紀…。
だから、俺は、間髪入れずに言って遣った。
「優紀…‼」
優紀は、驚愕で、顔が膠着して来やがった。
で、暫くして、漸く、発した優紀の言葉は…。
驚愕の言葉だけだった。
「えっ??」
“ほんと、優紀は、可愛いよな‼”と、思うしかなかった俺だった。
だから、俺は、(優紀の)誕生日が終わってしまって居る優紀に、“俺と優紀のペアリングを、優紀にプレゼントしよう‼”と、画策して居た。
だから、司に頼んで、(司の所の)道明寺家ご用達のジュエリーショップに連絡してもらった。
俺は…思っていた。
“優紀が寝て居る間に…。
何時かの為に…優紀の右手の薬指のサイズを、事前に、計って置いて良かった
ぜ‼”と…。
そして、優紀の為に、優紀の右手の薬指に嵌めさせるプラチナのペアリングに、優紀の誕生石を付けてもらった。
で、優紀のリングの内側には、刻印をしてもらった。
『You are precious to me. S & Y』(=貴女は俺の大切な人です。)
で、俺のリングの内側にも、刻印をしてもらった。
『I'm the only one. S & Y』(=俺は、お前だけの男(もの)。)
俺は、誓いを込めて、俺のリングの内側に、刻印をしてもらった。
“俺は、もう、優紀だけだ‼”と…。
優紀は、此のリングを気に入ってくれるだろうか?
<優紀side>
今日は、総二郎さんのお誕生日の12月3日…。
私は、総二郎さんへのお誕生日のプレゼントに、迷ってしまった。
何故なら、何でも、持って居ると、思うから…。
だから、『iPhoneケース』にした。
一応、黒の革製にしてみた。
総二郎さんは、喜んでくれるだろうか?
で、総二郎さんが、愛車で、私を迎えに来てくれた時に渡して於いた。
「あの~、此れ‼
お誕生日のプレゼントです。」
「有難う‼
優紀を堪能するから、良かったのに…。」
と、言われてしまった。
私は、顔が赤味を帯びていたと思う。
だって、顔が熱かったから…。
で、袋から開けた総二郎さんは、其のプレゼントを見て、吃驚していた。
「『iPhoneケース』…か?」
と、総二郎は、小声で、確認する様に言って居た。
だから、私は、補足して於いた。
「いつも、『iPhone』を見る度に、私を身近に感じて欲しくて…。」
そう言って居た私は、最後まで、言わせてもらえなかった。
何故なら、私は、総二郎さんに寄って、引き寄せられて抱き締められて、kissを施されて居た。
で、総二郎さんの唇が離れた途端…。
私の右手の薬指には、リングが嵌まって居た。
で、総二郎さんから、一言、言われていた。
「俺と優紀のペアリングだ‼
だがな、俺は、茶人だから…。
リングを指には嵌めれねぇ‼
だから、ネックレスにして、首に付けてる。
悪ぃな‼」
総二郎さんは、そう言い乍ら、首元から、ネックレスを引き出して来て、私に見せてくれた。
まるで、ペンダントトップの様に、其のペアリングが、チェーンに君臨していた。
私は、涙ぐんでしまった。
だから、私の声は、涙声に成ってしまって居た。
「いいえ。
とっても、嬉しいです。
有難う御座います。
此のペアリング…。
大切にします。」
そして、総二郎さんと私の記念すべき…。
私にとっては、初めての総二郎さんのお誕生日の12月3日…。
総二郎さんと私にとって、初めての12月3日が、始まった。
fin