エロ門、改め【エロ門、登場】…<総優> 続編①
<総二郎side>
俺と優紀は、俺の誕生日で在る 12月3日に結婚式を執り行った。
厳かな式だった。
西門家は、代々神社での挙式だった。
所謂、神前式だった。
だから、俺は、着慣れている黒の『袴』…。
けれど、優紀は、俺にとっては、初めて見る(当たり前だが…。)、『白無垢』姿だった。
なので、優紀は、伝統的な『綿帽子』だった。
俺の気持ちとしては、優紀が可愛過ぎて、其の場で、押し倒しそうに成っていた。
優紀の照れてる感じが、俺のツボだった。
其の後は、場所を移し、メープルでの披露宴だった。
急な結婚式の招待状の発送だったにも関わらず、意外にも、欠席者無しだったそうだ。
だが、2,000人規模の披露宴には、優紀は、些か、面食らって居た様子だった。
此れでも、招待者は、厳選したと、お袋は言って居たが…。
優紀の両親は、驚愕して居たらしい。
其の事を、俺は、後で、優紀から聞いた。
まあ、挙式は、両家の親族と友人のみだったから…。
“驚愕されても仕方ねぇのかも知れねぇ。”と、俺は、思って居た。
で、披露宴での優紀は、色打掛で入場後…。
色直しに、マーメイドスタイルのウエディングドレス と 『pink』のオーガンジーが付いて居るカラードレスを着用した。
其れに合わせて披露宴での俺は…白の『袴』で入場。
色直しに白のタキシード、黒のタキシードを着用した。
俺にとっては、3hの披露宴は、あっという間だった。
だが、優紀は、気疲れしてしまった様子だった。
で、本来なら、『新婚旅行』は、難しいと、俺は、踏んでいた。
だが、親父から…。
結婚式の2週間前に、「褒美を遣る。」と、言われた。
俺は、本当か如何か?
些か、不安では有ったが…。
(だから、優紀には、ギリギリ迄、言えずに居たが…。)
如何も、親父は、本気だった様だ。
で、何処が良いか?
迷った俺だった。
優紀は、NYから日本に戻って帰って来て、本格的に西門流の内弟子に成ってからは、俺の海外への仕事の時は、『party』等の出席も在るので、俺のパートナーの役目も有るという事から、優紀も俺に同行して、海外出張に就いて来て居た。
だから、海外への出張で、ここ最近の俺と優紀は、度々、海外に居る事も多かった。
とは言っても、仕事絡みだったので、ゆっくり、観光という訳には、行かなかったが…。
だから、俺と優紀の新婚旅行は、せめて、優紀には、海外に連れて行って遣りたかった。
だが、何処が良いのか?
俺は、迷って居たという訳だった。
で、F4&T4の集まりの時に…。
何気にF3に話ししていた。
T4は、T4で纏まって、話ししてるしよ。
F3に訊いてみたく成ったのも、司が、俺等 F4の先陣を切って、牧野と結婚した事も有ったからだった。
「司と牧野の新婚旅行は、何処に行ったんだ?」
司は、ニヤッと、笑い乍ら言って来た。
「俺とつくしか(笑)?
俺とつくしとの思い出の場所…。」
やっぱり、司に関しては、何の参考にも成らねぇ‼
いつもの事だが…。
其処で、あきらが、何気に言って来た。
「司と牧野…みてぇに、総二郎と優紀ちゃんの思い出の地巡りにしたら良いんじゃねぇ
の?」
“そんなもん、俺と優紀の思い出の地なら、カナダ or NYしかねぇだろ?”と、俺は、あきらに悪態を突きそうに成って居た。
其れによ…。
カナダの時は、俺と優紀は、まだ、付き合って無かったし…よ。
カナダの頃の俺の中での優紀の立ち位置は、牧野の中学の頃からの『幼馴染で親友』って位ぇしか無かった。
まだ、俺と優紀の中では、『仲間』にも成って無かった頃だ。
カナダの『思い出』と言えば、司と牧野絡み位なもんだろ?
そんな風に思っていた時に…。
滋が、俺等のテーブルの傍を通って居た。
で、俺に声を掛けて来やがった。
「何なら、うち(大河原グループ)が、開発段階に在る リゾート地にする?
ほら、私達が、高校生だった頃に、司とつくしを騙し討ちみたいな形で連れ出したあの
無人島の傍の無人島も、うち(大河原グループ)が、リゾート地に開発中なの。
如何…?」
司は、嫌な事でも思い出さされた様に、不貞腐れていた。
だが、其処は、滋…。
空気を読む事は、一切、ねぇ‼
「司とつくしの遣り直しの為にも成るでしょ‼
其れに、翔君も、連れて行けば良いじゃん‼」
俺は、此のまま、流されそうだった。
だが、俺は、我に返った様に、滋に声を掛けていた。
「ちょっと、待て‼
其れって、俺と優紀の新婚旅行に、お前等 F3&T3も、就いて来るって事か?」
滋は、何食わぬ顔で言って除けて来た。
「当たり前でしょ‼」
俺も、間髪入れずに返答した。
「はぁ~??
一週間だぞ?
お前等、そんなに休めんのか?」
滋は、提案して来た。
「だから、其の内の3日間でも良いじゃん⁉」
「………」
俺は、何も言えなかった。
保護者じゃ在るまいし…。
“普通、仲間が新婚旅行に就いて来るか?”と、俺は、心の中で叫ぶしか無かった。