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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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パパの誕生日【エロ門、登場】…<総優>  番外編②



総二郎が、帰宅した時には、何時も、優紀が出迎えるのだ。


だが、此の日の優紀の出迎え方は、少し、何時もと、違って居たのだ。


何時もなら…。


「お帰りなさい。
 総二郎さん…。
 お仕事、お疲れ様でした。」と、言って、一緒に、優紀は、総二郎と自室に向かうのだが…。


此の日の優紀は…。


「お帰りなさい。
 総二郎さん…。
 お仕事、お疲れ様でした。
 今から、茶室に、向かって貰えますか?」と、優紀が言って来たのだ。


此の時の総二郎が、不思議がっても、仕方なかったのだ。



実は、此の日の総二郎の帰宅時間は、19:00頃だったのだ。


だからこそ…。
総二郎は、優紀に、訊くのだった。


「茶室に、一体、何が有るんだ?」と…。


だが、此の時の優紀は、何も、言わなかったのだ。


否…。
此の時の優紀には、何も言えなかったのだ。


何故なら…。
此の時の優紀は、自身の息子で在る 優一郎との約束だったのだから…。


実は、優紀は、自身の息子で在る 優一郎から、約束させられて居たのだった。


「パパには、ないしょ(内緒)にしてね‼」と…。


だからこそ…。
優紀とて、総二郎には、言える筈等無かったのだ。


だが、此の時の総二郎は、不思議に思い乍らも…。
優紀の指示通りに、茶室に向かうのだった。



実は、西門邸の母屋にも、茶室は、在るのだ。
現在の西門邸の母屋の茶室は、主に、優一郎が、お稽古の為に、使用して居るのだ。


なので、優一郎にとっては、勝手知ったる場所なのだ。



そして、総二郎が、茶室の襖を開けた時…。
茶人の正装でも在る 袴を着用した優一郎が、正座した状況で、西門邸の母屋の茶室に、ちょこんと、座って居たのだった。


此れには、総二郎は、驚愕するのだった。


現在の優一郎に手解きして居るのは、現 西門流 家元で在る 総二郎の父親なのだ。


其の総二郎の父親で在る 西門流 家元から聞いた話しだと…。


「優一郎は、確かに、筋が良い。
 其処は、流石は、総二郎の息子だ。
 だが…。
 まだまだ、鍛錬は、必要で在ろう。
 優一郎は、此れからだな。」と…。


だからだったのだろう。
自身の父親で在る 西門流 家元からそんな話しを聞いた総二郎は、思って居たのだった。


“まだ、初等部に入ったばかりの優一郎に、期待して遣っても…。
 可哀想なだけだ。
 もしかしたら…。
 兄貴の様に…。
 逃げ様とするかも知れねぇ。
 今はまだ、茶が好きで、稽古にも、文句を言わねぇだけ、マシだろ。
 だからこそ…。
 優一郎には、長い目で見て遣れば、良い。”と…。


総二郎は、優一郎の父親として、そんな風に、思って居たのだった。



其れが、今正に…。
総二郎の目の前に座って居る優一郎は、凛々しく見える程…。
総二郎の目には、見違えて見えて居たのだった。



だからこそ…。
此の時の総二郎は、思うのだった。


“優一郎は、今から、茶を点てるつもりか?”と…。


だが、自身の息子で在る 優一郎からの一言に…。
また、此の状況に、漸く、理解出来た総二郎は、涙目に成るのだった。
必死に、堪えて居たのだが…。


「パパ…。
 おたんじょうび(お誕生日)…。
 おめでとう!
 きょう(今日)は、ぼく(僕)が、おちゃ(茶)をたてる(点てる)ね。」と…。


そして、此の日が、12月3日で…。
此の日が、自身の誕生日で在ると言う事を…此の時の総二郎は、漸く、悟ったのだった。



そして、総二郎の目の前で、優一郎は、必死に、小さい手で、茶碗を持ち…。
必死で、茶を点て…。
そして、必死に、作法を熟そうとする我が子に…。


等々、総二郎の目からは、涙という水滴が、雫と成って、頬を伝って居たのだった。
所謂、総二郎の目からは、涙が、決壊して居たのだった。


此の時の総二郎は、現実に、こんな感動する事が起こるとは思っても視なかったのだ。



そして、優一郎は、自身の父親で在る 総二郎の前に、(お)茶を点てた茶碗を置いたのだった。


そして、総二郎は、自身の息子で在る 優一郎が点てた(お)茶を、初めて、口にしたのだった。


美味しいのか如何か?
実の事を言うと…。
涙で、良く分からなかったのだ。


だが…。
総二郎は、自身の息子で在る 優一郎が、自身の誕生日の為に点ててくれた(お)茶を、褒めるのだった。


「結構なお点前でした。
 (大変美味しゅうございました。)」と…。


だからだったのだろう。
総二郎と優紀の息子で在る 優一郎は、自慢気に、自身の父親で在る 総二郎に、言って除けるのだった。


「きょう(今日)…ね。
 パパのおたんじょうび(お誕生日)でしょ‼
 だから…ね。
 ぼく(僕)…。
 上手く、おちゃ(茶)をたてられる(点てられる)よう(様)に…。
 がんばって(頑張って)、おけいこ(稽古)したんだよ。」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、必死で、流れ出る涙を隠し乍ら…。
自身の息子で在る 優一郎に返答するのだった。


「そうか?
 優一郎…。
 有難うな。
 来年も、パパの誕生日に、茶を点ててくれるか?」と…。


なので、満面の笑みで、優一郎は、自身の父親で在る 総二郎に、言って除けるのだった。


「うん。
 いい(良い)よ。」と…。


そして、総二郎は、そう言って来た自身の息子で在る 優一郎を、抱き締めて遣るのだった。



そして、優紀は…と云えば…。


実は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人から、総二郎の誕生日で在る 12月3日以降に成って、聞かされて居たのだった。
自身の息子で在る 優一郎が、自身の夫で在る 総二郎の誕生日に、「お茶を点てたい‼」と、言い始めた訳を…。


だからこそ…。
此の時の優紀は、思うのだった。


“私の思いが、優一郎に届いたと思って居たんだけど…ね。
 違った様だわ。
 私も、もう少し、母親としての鍛錬が必要かも…。”と…。



こうして、総二郎の誕生日で在る 12月3日の此の日の西門家の夜は、更けて行くのだった。



fin



<此の二次小説『パパの誕生日【エロ門、登場】…<総優>  番外編②』に、出て来る
 【「結構なお点前でした。
  (大変美味しゅうございました。)」と…。】のセリフの部分ですが…。
 『結構なお点前で…。』とは、言わないそうです。
 『大変美味しゅうございました。』で、良いそうです。
 ですが…。
 此方では、敢えて、使用させて頂きました。
 関係者各位 様…。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

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