もしも類とつくしが兄妹だったら…(家族編)<つかつく>10.
【道明寺つくし 編】
あれから、更に、年月は経った。
健・杏は23歳、F6は大学3年、翔・すみれ・渚は大学1年、光紀は高校3年、清一は高校2年に成長していた。
健と杏はあの後、付き合うように成り、杏は英徳大学に編入して来た。
今も付き合いは続いている。
その後、健と杏は、花沢物産に入社し、健は類の後を継ぐべく修行をしていた。
杏も健の秘書と成り、健のサポートをしている。
両家も付き合いを認める形になっていた。
また、あれから(仁とやすしと会ってから)、光紀は、光紀の思いを翼に告白し、意識し始めた翼も光紀を好きに成り、付き合い始めた。
仁とやすしは、恋が敗れた形と成ってしまった。
また、優一郎は蘭の鈍感振りを考慮して、焦らず、騒がず、徐々に攻めつつ、蘭が意識するように、いつも傍に居るようにしていた。
その甲斐が有ってか、蘭も優一郎を意識し始め、好きに成って行った。
そして、付き合い出した。
優一郎の作戦勝ちで有る。
また、この作戦の立役者は優一郎の父親で有る総二郎だった。
総二郎は学生の頃より、司とつくしを見て来たので有る。
司とつくしのDNAを持った蘭を籠楽するのは並大抵ではない事は総二郎とて、予想出来る。
つくしのDNAを持った蘭は、鈍感少女。
では、その鈍感少女をその気にさせるのも、司とつくしを見て来た総二郎には手に取る様に分かる。
司は、つくしを手に入れたいと慌てる余り、逃げられっぱなしだった。
だったら、慌てず、焦らず、徐々に蘭をその気にさせ、籠楽すれば良いだけの事…。
流石は、過去に、『女たらし』で、浮名を流しただけの事は有る。
優一郎と光紀は知らないのでは有るが…。
優一郎は総二郎に感謝していた。
道明寺家と西門家に取って、兄妹揃って同じ両家の交際故、母親達は悩んだが、楓の言葉で、一遍したので有った。
「良いんじゃないの⤴。
経済界と文化枠、それぞれ知り得ない情報が密に測れるんじゃないの⤴。」
この一言で、子供達がそれぞれ、救われた。
親世代なら、考えられなかった縁組で有ろう。