お兄ちゃまのBirthday【あきら&つくし兄妹】…<つかつく> 番外編
<此の二次小説『お兄ちゃまのBirthday【あきら&つくし兄妹】…<つかつく> 番外
編』は、『お兄ちゃまのBirthday【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 4.』
の最後に出て来る<つかつく>の場面の其の後を、『番外編』として、綴っておりま
す。
『お兄ちゃまのBirthday【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 4.』と合わせて
ご覧下さってから、『お兄ちゃまのBirthday【あきら&つくし兄妹】…<つかつく
> 番外編』を、ご覧下さいました成らば、幸いです。
宜しくお願い致します。>
つくしは、司に怒って居た。
何故なら、つくしの腕は、司に寄って、握られたまま、つくしの自室に連れ込まれて居たから…だった。
なので、つくしは、司に、悪態を突いて居たのだった。
「一体、何なのよ‼」
司は、つくしの顔を、じーっと、観乍ら、つくしの言葉に、苛立ちを露わにしていた。
「何で、俺だけが、ゲストルーム…何だ?
俺は、お前の許嫁で婚約者だろ?
お前が、俺の目の前に居んのに…。
お前と一緒に、寝るに決まってんだろ?」
つくしは、首を横に振って居た。
そして、つくしは、司を軽蔑する様な顔付きで、司を観て居た。
そして、つくしは、司に悪態の言葉を告げていた。
「あのね~。
此処(美作邸)は、うち(美作)の邸なの。
パパだって、ママだって…。
其れに、双子の妹達も居るのよ。
なのに…。
私が、司と一緒に、私の自室に居れば…。
パパとママに、要らぬ詮索をされるだけでしょ‼
其れを避けたいの。
私は…。」
司は、そんなつくしが、言葉を言い終わる前に、言葉を発して居たのだった。
其れに、司は、つくしが如何出て来るか位は、分かり切って居たのだ。
だからこそ、司は、つくしに言えた言葉だったのだろう。
「あのな~。
つくしの親父さんも、お袋さんも…。
俺とつくしの仲は、既に、認めてんだ‼
其れが、如何いう意味かは、つくしだって、分かってんだろ?
俺とつくしが、つくしの自室に居る事は、既に、了承済みだっつーの‼
其れが証拠に、2階に上がってる時でも、誰も、咎めなかっただろ?
だから、つくし…。
安心しろ。」
つくしは、心の中で、司に悪態を突いて居た。
“安心出来るっかっつーの‼”と…。
唯、つくしは、家族だから、知られたくない事も有り、恥ずかしいだけだったのだ。
どうせ、司に、つくしの思いを伝えても、何も伝わらない事を、つくしは、理解して居たので、言葉に出来ずに居た。
だから、つくしの口から発せられた言葉は、諦めの言葉だった。
「もう、良いよ。
私は、今から、バスルームに行って来るね。」
「………」
其の言葉を聞いた司は、黙ったまま、つくしの後を就いて行って居た。
だが、つくしは、其の司の行動を、制していた。
「司は、此処(つくしの自室)で、待ってて‼」
だが、司は、つくしの言葉に、不貞腐れ始めていた。
「何でだよ⁉」
こう成れば、司は、司自身の気持ちを前面に押し出して来る。
もっと、司の厄介な所は…。
寂しそうな、悲しそうな顔付きに成り、つくしに縋る様な目付きに成るのだ。
こう成れば…。
幾ら、司の猛獣遣いのつくしでも、司を窘める事は出来なく成るのだ。
其れは、司の猛獣遣いのつくしの兄で在る あきらとて、同じ事だったのだ。
あきらとて、そう成ってしまった司を動かせなく成るのだ。
あきら&つくし(美作)兄妹が、司の猛獣遣いと成った事は、『宿命』だったかも知れない。
否、あきら&つくし(美作)兄妹にとって、司の猛獣遣いという任務は…『宿命』なのだろう。
だから、つくしは、此れ以上、司に抵抗する事を諦めたのだ。
つくしにとって、司を相手する事自体…。
実は、最も、疲れる時間なのだ。
だから、つくしは、思って居た。
何故なら、此処(美作邸)は、自身の実家なのだ。
なので、つくしは、そう思ってしまったのだろう。
“此処で、司と喧嘩すれば…。
また、色々、詮索されるが、オチ。
だったら、此処は、大人しくして於こう。”と…。
だが、つくし自身、そう思ってしまった事を、後で、後悔する事に成るのだった。
何故なら、司の何時にも増して、つくしへの執拗振りに、慌てるつくしだったのだ。
つくしは、心の中で、司に叫んでいた。
“だ・か・ら…。
此処(美作邸)は、私の実家だっつーの‼”と…。
だが、其のつくしの声は、司に、しっかり、聞かれていた。
何故なら、つくしの心の叫びは、つくしの『独り言』という名の口から発せられた言葉と成って、口から出て居たのだった。
だが、司は、お構い無し…だった。
何故なら、美作邸だけじゃ無く、道明寺邸にしても、花沢邸にしても、西門邸にしても…。
それぞれの自室、ゲストルーム関係無く、一つ一つの部屋は、単体に成って居て…。
防音壁で埋め尽くされているので、室外には、室内の音が漏れる事は無かったのだ。
だから、司は、堂々として居たのだ。
つくしにしても、其の事は、十分過ぎる位、分かって居た。
だが、もしもの事を考えると、つくしは、素直に、司に向かう事が出来なかっただけなのだ。
だから、つくしは、反省の意味も込めて思って居たのだった。
“此れからは、司を(つくしの)自室には、入れるもんか‼”と…。
まあ、其れは、誰が観ても、無理な事は、分かり切って居るのだが…。
fin