雛祭り【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 3.
【3月3日は…桃の節句。
女の子の節句…雛祭り】
桜子は、解せないまま、美作邸に向かって居たのだった。
実は、美作邸には、きちんと、和室が設けられていた。
其れは、美作兄妹の父親で在る 美作たかしの両親…。
所謂、美作兄妹にとっての祖父母に寄って、つくしが産まれた時点で、10段の『雛飾り』を用意したと同時に、リビングルームの奥手に在る 隠し扉の奥に、和室を設けて居たのだった。
其の和室は、普段、“美作邸の内装に合わない。”と、云う理由で、『開かずの扉』で在る 隠し扉に阻まれて、お目見えする事は無いのだ。
其の『開かずの扉』は、自動操作で開閉するので、自力では開ける事は出来ない扉だったのだ。
だから、こういう時で無ければ、美作邸の和室は、お目見えする事は無いのだった。
なので、美作邸の和室は、一年振りに、お目見えしたという訳だった。
一方のあきらは、桜子からのLINEに寄って、美作邸にて、『雛祭りparty』が、行われるだろう事を、悟ったのだった。
なので、あきらは、F4LINEに入れるのだった。
『3月3日に、うち(美作邸)で、『雛祭りparty』するらしい。
だから…よ。
3月3日の夜は、俺も、うち(美作邸)に戻るわ。
桜子も、呼ばれてるらしいから…よ。』
此れに、噛み付いたのは、司だった。
『はぁ~??
俺は、つくしから、何も聞いてねぇぞ⁉』
其処に、総二郎も、LINEを入れていた。
『俺も、優紀からは、何も聞いてねぇぞ‼』
なので、あきらは、返答していた。
『だったら、うち(美作邸)に、来て良いぞ‼
けど…よ。
3月3日って、云えば…。
『桃の節句』って、云う位ぇだから…よ。
うち(美作邸)の中は、更に、『女の子女の子』してっぞ‼
其れでも良いなら、来いよ‼』
あきらは、司からの猛攻撃を受ける前に、伝える事にして居たのだった。
後で、面倒臭く成らずに済む様に…。
“流石は、元 司の『猛獣遣い』だけの事は有る。”と、類と総二郎は、思って居たのだった。
あきらは、司からの猛攻撃は、面倒臭い事、此の上無いのだ。
だから、あきらは、先手を打って居たと言う訳だったのだ。
一方のつくしは、敢えて、司に連絡して居なかっただけなのだ。
理由は、つくしの兄で在る あきらと同じ理由だった事は言うまでも無い。
流石、美作兄妹と言うべきだろうか?
そして、3月3日の日と成った。
美作邸は、T4だけで無く、F3も集まったのだ。
類は、“(花沢)邸で寝る。”と、言って、帰って行ったのだった。
F3は、自身の彼女が、美作邸に居るのなら、“美作邸に行くだろ‼”と、云う理由から…。
美作邸に集まって居た。
だが、司は、美作邸に入って、行き成り、絶句したのだった。
予想より遥かに、凄い、女の子仕様だったのだ。
夢子が、使用人に指示を出して、T4の為に、用意して居たのだ。
当然と云えば…。
当然だったのだ。
しかし、司は、つくしが、其処に居るという理由から、我慢に徹して居たのだった。
何故なら、少しでも、文句を言えば…。
つくしから、追い返される事は、分かって居たからだった。
そして、F2(司&総二郎)は、幼少の頃に、美作邸の和室は、何回か、見た覚えが有ったので…。
不思議がる様子は、無かったのだ。
だが、T3は、驚愕して居たのだった。
“まさか…。
こんな場所に、美作邸の和室が有ったとは…。”と…。
そして、夢子ご自慢の『雛祭り』料理で在る 『ちらし寿司』と『蛤のお吸い物』を堪能したT4 と つくしの妹で在る 美作シスターズの双子の絵夢と芽夢だった事は言うまでも無い。
此の日は、女の子が、主役…。
F3は、成す術無く、唯、それぞれの彼女の言う事を聞いて、リビングルームのソファに座って居るだけだった事は言うまでも無い。
そして、此の日のF3は、明日も授業が在るというつくしと優紀と桜子の発言から、成す術無く、それぞれ、帰宅の途に就いたのだった。
そして、10段の『雛飾り』は、次の日の3月4日の朝には、夢子の指示に寄り…。
使用人の手に寄って、片付けられたのだった。
夢子にとっては、“将来の娘達の嫁の行き遅れが無い様に…。”と、云う母親ならではの思いからだったのだ(諸説あり)。
だが、つくしが、夢子から、其の事を聞いた時に思ったのだった。
“私には、『司』という許嫁が居るんだよね?
私には、既に、嫁の貰い手の場所は有るんだけど…。
私は、行き遅れには成らないと思うんだけど…。
其れに、絵夢と芽夢は、まだ、初等部3年でしょ⁉
絵夢と芽夢にとっては、まだまだ、先の話しだよね⁉
もう少し、飾ってて欲しかったなぁ~。”と…。
だから、つくしは、更に、思って居たのだった。
“せめて、私が、お嫁に行くまでは、毎年、飾って欲しいなぁ~。”と…。
唯、あきらは、思って居た。
“『俺(=あきら)のBirthday』は、覚えてねぇのに…よ。
娘の『雛祭り』の事は、覚えてるってか?
流石、お袋だわ‼”と…。
未だ、あきらは、本当の夢子の気持ちは、つくしから、聞かされて居ないままだったのだ。
今年の2月~3月は、F4&T4にとっては、忙しい日々と成った。
だが、此の忙しい日々は、まだまだ、続くのだった。
fin(?)