まさか…‼…<つかつく> 7.
何故か?
つくしは、此処(道明寺邸)に、舞い戻って来たのだった。
あの頃…。
高校生の頃だったつくしは、決心して居たのだ。
“もう、此処(道明寺邸)には、絶対に、戻って来ない。”と…。
其れが、何故か?
つくしは、此処(道明寺邸)に居たのだった。
つくしにとっては…。
『まさか…‼
此処(道明寺邸)に、戻って来る事に成る何て…。』と、いう思いしか無かったのだった。
道明寺邸に入っていたつくしは、そんな風に、思って居た事で、エントランスホールに佇んだままだったのだ。
其処に、呆れた様にタマが、つくしに声を掛けるのだった。
「つくし…。
何時まで、其処に居るつもりだい?
さっさと、リビングルームにお行き‼
既に、奥様は、リビングルームに入られたよ。」
なので、つくしは、タマに断りを入れてから、慌てて、リビングルームに向かうのだった。
「はい、申し訳ありません。
行って来ます。」
タマは、そんなつくしに対して、嘆いて居たのだった。
“つくしが、道明寺家に落ちる事は、司坊っちゃんとつくしが、高校生の頃から、決まっ
て居たさね。
結局、つくしは、此処(道明寺邸)に、舞い戻って来る事に成ったさね。
結局、つくしが、道明寺家に捕らわれの身に成るんだったら…。
初めから、こう成って居れば、簡単なのに…さね。
つくしの人生は、苦労する様に、出来ているのかね?”と、
なので、タマは、思わず、溜息を突いて居たのだった。
「はぁ~⤵。」
そんな時だったのだ。
つくしが、楓とダイニングルームに移動して、食事を摂っている最中に…。
つくしの携帯には、静から、TELが入って来たのだった。
つくしは、楓に断って、静からのTELに出るのだった。
“つくしちゃん…。
今、何方に居るのかしら?”
なので、つくしは、楓に断って、静からのTELに返答するのだった。
「静お姉様…。
今、何方に居らっしゃるんですか?」
静は、つくしからの質問に、『???』を頭に巡らし乍ら、つくしに返答するのだった。
“日本に帰国して帰って来たのよ。
今は、藤堂邸よ。”
なので、つくしも、間髪入れずに、静に、返答するのだった。
「私も、先程、NYから、日本に帰国して帰って来たんです。
今は、道明寺邸にお邪魔して居ます。」
なので、静は、つくしの言葉に、呆れる様に、言って除けるのだった。
“そうなのね。
お父様とお母様が、心配して居るのよ。
今から、道明寺邸に向かうわね。
で、私と一緒に、藤堂邸に帰って来ましょ‼”
なので、つくしは、静の言葉に、了承の意を告げるのだった。
「はい、待って居ます。」と…。
其の時だったのだ。
何処からとも無く、声が聞こえて来たのだった。
「つくしちゃ~ん…。
此処(道明寺邸)に、居るんでしょ‼
今は、何処に居るの?
つくしちゃんは、私の妹に成ってくれるんでしょ‼」
「………」
其の声に反応した楓とつくしは、ダイニングルームから、「何事か?」と、出て来たのだった。
だが、其の椿の大きな声に反応した楓が、椿に呆れて声を掛けるのだった。
「椿…。
朝から、お恥ずかしくって…よ。」と…。
だが、椿は、そんな楓の言葉を聞いて居なかった。
楓は、“何時もの事…。”と、呆れて居たのだった。
「あっ。
つくしちゃん…。
其処に居たのね?
つくしちゃん~。」
椿は、そう言い乍ら、思わず、ムギュっと、つくしを抱き締めてしまったのだった。
つくしは、椿に、『hug』された事で、“窒息死するか?”と、思う程の力で、抱き締められて居たのだった。
毎度の事乍ら…。
つくしは、吃驚するだけで、思うのだった。
“お金持ちって…。
椿お姉様と云い…。
滋さんと云い…。
如何して、こう何だろうか?”と…。
だが、つくしは、更に、思うのだった。
“世界七不思議に認定だぁ~‼”と…。
まあ、つくし自身…。
大袈裟に思い過ぎて居る所も在るのだが…。
だが、楓が、椿とつくしのそんな状況を観て居て、椿の行動を止めるのだった。
「椿…。
つくしさんが、倒れてしまうわよ‼」と…。
だから、椿は、驚愕のまま…。
つくしを、慌てて、自身の腕から離したのだった。
なので、つくしは、肩で息をするのだった。
「ゼハァ、ゼハァ」と…。
なので、慌て始める椿だったのだ。
「つくしちゃん…。
大丈夫?
私、また、遣っちゃった?」
つくしは、自身の息を整えさせてから、椿に言って除けるのだった。
「椿お姉様…。
大丈夫ですよ。
何とか、生き返りましたから…。」
其処で、楓は、椿に言って除けるのだった。
「椿…。
つくしさんが、窒息死でもしたら、如何するんですか?
お恥ずかしい事は、お止め為さい。
お嫁に行った方がする事ですか?」
だが、椿は、恐縮し乍らも…。
母親で在る 楓に、言い訳をする椿だった。
「だって…。
つくしちゃんが、此処(道明寺邸)に居る事が嬉し過ぎて…。」
「はぁ~⤵。」
そんな椿からの言葉に、溜息しか出ない楓だったのだ。
其処に、静が、道明寺邸に、現れたのだった。
楓は、静の登場を、予測して居たのだった。
だから、言えた言葉だったのだろう。
「あら、静さん…。
居らしてたのね?」
なので、静は、楓に、返答するのだった。
「はい、今し方…。
お邪魔致しております。」
楓も、静に、社交辞令の会話を始めたのだった。
「お父様とお母様は、お変わり無くて…。」
なので、静も、楓に、社交辞令の返答をするのだった。
「はい、有難う御座います。」
其処に、つくしが、静の前に、足を向けたのだった。