tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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人間恐怖症…<つかつく>  28.




桜子は、“次は、私の番…ね。”と、考え乍ら、『海』に向かって居たのだった。


「海さん…。
 先輩…。
 いいえ。
 『牧野つくし』さんを、ご存知無いかしら?」
「………」


『海』は、既に、滋から、言葉の『ボディーブロー』を受けて居た為に…。
ダメージが大きかったのだ。


なので、桜子からの質問にも、直ぐには、受け答え出来ずに居たのだった。


所謂、反応が、遅れてしまった『海』だったのだ。


其れ程…。
滋からの話しは、『海』にとって、ダメージでしか無かったのだ。


『海』は、本当に、“道明寺君が、『海』を迎えに来てくれる。”と、信じて居たのだ。


其れは、つくしさえ…。
此の世から、つくしの存在さえ、無く成れば…。
つくしの記憶を失くして居る司は、“『海』しか見えなく成る。”と、真剣に、『海』は、信じて居たのだった。


未だ、司の記憶は、戻って居ないと信じ切って居る『海』だったのだ。


『海』にとっては、自分自身の都合が良い様に考えて居た訳では無く、実際に、そう成る様に、仕向けたに過ぎ無かったのだ。


だから、一瞬、つくしの名前を言われ、『海』は、戸惑ったのだった。



だが、我に返った『海』は、桜子からの質問にも、漸く、答えるのだった。


「私は、知らないわ。」


此の時の『海』は、虚勢を張る事で、必死だったのだ。


だが、桜子は、追及の手を緩める事は無かったのだった。


ここぞとばかりに、『海』を追い詰め様とする桜子だったのだ。


「そうですか?
 実は、先輩が、3年程前に、行方不明に成って居るんです。
 未だに、先輩は、見付かって居ませんの。
 ですが…。
 一つだけ、証拠が残って居るんです。」


此の桜子の言葉に、『海』は、一瞬、目が泳いだのだ。


実は、そんな風に、あたふたして居る『海』の状況を見逃さないのが、滋と桜子だったのだ。


だから、更に、『海』を追い詰め様とする桜子だったのだ。


「其の証拠と言うのが…。
 先輩が、先輩の弟さんに送って居たメールの文面ですの。
 本来、先輩は、律儀な方で、嘘は付けない方ですの。
 普段の先輩が、携帯で連絡を入れる場合…。
 通常、通話が基本らしいです。
 ですが…。
 先輩が行方不明に成った当日だけは、先輩の弟さんの携帯に入って来た先輩からの連絡
 は、メールだったそうです。
 其れは、弟さんの携帯の着信履歴からも分かる事でした。
 メールの着信履歴に入って居たメールの文面は、其の1通だけだったんです。
 其れだけじゃなく、先輩のメールの文面からも、何故、先輩が、行方不明に成らなけれ
 ばいけなかったのか?
 先輩からのメールの文面の内容は、先輩は、自宅に帰って来るつもりで居た事が、認識
 出来る文面だったんです。」


そんな桜子からの真剣な話し振りに、『海』は、動揺が隠せて居なかったのだ。


だが、『海』は、つくしが、つくしの弟(進)に送ったというメールの文面が、如何いう文面だったのか?
気に成り、『海』は、桜子に、訊いて居たのだった。


「其の文面って…。
 如何いう文面だったの?」


其処で、桜子は、進に会った時に預かっていた、つくしが進の為に用意したというガラ携(帯)を、『海』に見せるのだった。


そして、つくしが、進に送ったメールの文面を魅せるのだった。


そして、進から話しを聞いて居た桜子が、補足を加える為に、話しし始めたのだった。


「此の文面を見てもらえば…。
 一目瞭然だと思うんですが…。
 此の文面にも有る様に…。
 先輩は、此の文面を打った後には、何方かと出掛けられたと言う事に成ります。
 此の方が、先輩が行方不明に成る前の最後に会って居らっしゃった方かも知れないと言
 う事だったそうです。
 なので、其の時に、警察の方で、調べて貰った結果…。
 “英徳(学園)の正門前を出た所で、都立高校の制服を着た少女が、誰かを待って居る
  かの様に、立って居た。”と、警察の方に、連絡が入ったそうです。
 英徳学園のスタッフが、其の現場を観て居たそうです。
 しかも、其の少女と、先輩は、其の後…。
 一緒に、出掛けられたそうです。」


そんな桜子の言葉に、更に、動揺し始めた『海』だったのだ。


だが、『海』は、桜子の話しに、必死で、反論して居たのだった。


「其の少女が、3年前の私だと言いたい訳…?
 私を犯人に仕立て様として居るだけでしょ‼
 犯人が、未だ、見付からないからって…。」


そんな『海』の動揺して居る様子も、しっかり、観て居る滋と桜子だった事は言うまでも無いのだ。


否…。
『海』が、動揺して居る事は、一目瞭然だったのだ。


何故なら…。
其の時の桜子は、『海』を犯人に仕立て様とする様な言葉は、一切、言って居ないのだ。


しかも、桜子は、『海』が、犯人だとも言って居ないのだ。


だから、桜子は、呆れ乍らも、更に、追及の手を緩める事は無かったのだった。


「さっきも言った通り…。
 先輩は、律儀な方で、会う方の詳細を、ちゃんと、弟さんに、お伝えして居たそう何で
 す。
 其れには、理由が在るんです。
 先輩は、弟さんに心配を掛けたく無いという先輩成りの配慮だったんです。
 だから、もし、先輩が、中学生の頃の友人の方々で、都立高校に進まれた嘗ての学友の
 方々と、お会いに成るのなら…。
 弟さんが仰るには、『中学の頃の友達と会って来る。』と、メールに記載されて居ると
 仰って居るんです。
 ですが…。
 此方には、『知り合い』と、記載されています。
 と言う事は…。
 先輩にとっては、『顔見知り』と言う事に成ります。
 『顔見知り』は、『顔見知り』です。
 所謂、友達では無い事を示します。
 先輩の周りで、英徳学園の生徒以外で、『顔見知り』だとすれば…。
 其れは、お一方しか居ません。
 其れに、英徳学園の生徒なら…。
 都立高校の制服を着る訳が無いんです。
 プライドが、ズタズタに成りますものね。」


此処迄言われた『海』は、両手を太股の上で、グーの状態で握り締めて、泣き始めたのだった。


そして、『海』は、つくしの罵詈雑言を話しし始めるのだった。


「つくしちゃんが、いけないのよ‼
 後もう少しで、道明寺君は、私の者に成る所だったのよ‼
 道明寺君は、私を、『運命の女』だと、信じてくれて居たのに…。
 後もう少しだったのに…。
 つくしちゃんが、手作りのお弁当を作って、道明寺君の下に持って来たりするから…。
 だから、つくしちゃんが、作ったお弁当は、私が、作ったお弁当じゃ無いとバレたの
 よ‼
 だから、つくしちゃんさえ居なく成れば…。
 道明寺君は、未だ、つくしちゃんの記憶を失ったまま何だから…。
 私の下に、戻って来てくれる筈だったのよ‼
 其れなのに…。
 如何して、道明寺君には、既に、婚約者が居るのよ‼
 何故…。
 其の女が、私じゃ無いのよ?」


此の時の『海』は、もう、収拾が付かなく成って居たのだった。


そんな『海』の様子を観て居た滋と桜子は、呆れ乍らも、それぞれ、思うのだった。


“つくし…。
 つくしの無念を晴らせたよ‼”と…。


“先輩…。
 先輩に貰った物を、やっと、返せました。
 後、一押しです。
 最後まで、遣り通します。”と…。


そして、此の後の桜子は、あの日…。
そう、つくしが行方不明に成ったあの日に、一体、何が起こったのか?
桜子は、更に、追及の手を緩めなかったのだ。

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