tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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人間恐怖症…<つかつく>  33.



落胆気味に、頭を抱えてしまって居る司に向かって、類は、司に声を掛けるのだった。


「司は、今後、如何するの?
 古菱社長は、進にも、俺達(F4&T3)とは、“会うな‼”と、言って居るらしいし…。
 司は、牧野の事を諦めるの?」


そんな類からの言葉に、司は、ハッとしたかの様に、顔を上げて、言い切るのだった。


「否…。
 俺は、あいつを諦める気はねぇよ。
 前にも、言ったけど…よ。
 俺にとっては…。
 あいつが、『牧野つくし』だろうと…。
 『古菱美桜』だろうと…。
 関係ねぇよ。
 あいつがあいつなら、俺は、其れで、良いんだ‼
 けど…よ。
 “古菱社長にとっては、そうじゃねぇんだ‼”って事だよな‼
 古菱社長にとっては、『牧野つくし』は、『他人』で在って…。
 『古菱美桜』は、『娘』って事…何だと思う。
 だから、古菱社長にとっては、あいつが、『牧野つくし』としてでは無く…。
 『古菱美桜』として、生きて行って欲しんだと思う。
 だったら…。
 俺は、古菱社長の意見に賛同するしかねぇだろ?
 俺は、古菱社長に伝えるつもりだ。
 “俺は、あいつに対して、『牧野つくし』としてでは無く…。
  今後は、『古菱美桜』として、接するつもりだ‼”と…。
 其れに、俺は、“あいつの『牧野つくし』としての記憶を取り戻す為に、あいつに会い
 たいんじゃねぇ‼”って事も、重ねて、古菱社長に伝えるつもりだ。
 もし、古菱社長が、許してくれて、あいつに会えたとしても…。
 俺は、あいつに対して、『古菱美桜』として、会うつもりだ。
 だから、お前等(F3&T3)も、其のつもりで居てくれ‼」


其の時の滋は、思うのだった。
嘗て、高校生の頃だった司が、つくしを追い掛けていた頃の事を…。


だから、滋にとっては言えた言葉だったのだろう。


「司…。
 今の司は、あの頃と同じだね。
 つくしを追い掛けて居た頃の司と…。
 『司パワー全開』だね‼」と…。


なので、司は、笑い乍ら、言って除けるのだった。


「ったりめぇーだろ(笑)‼
 あいつだから…。
 俺は、パワーが出るんだ‼」と…。



其の時だった。


類が、神妙な顔付きに成って、口を開いたのだった。


「違うでしょ‼
 司は、唯、野生に戻っただけでしょ‼
 司の中では、『牧野つくし』=『古菱美桜』…何でしょ‼
 でも、実際は、俺も含めて、F3&T3にとっては、そうじゃ無いんだよ。
 特に、俺は、『牧野つくし』が牧野だったから、俺は、牧野に惚れたんだと思う。
 『牧野つくし』と『古菱美桜』が、同一人物だと分かって居ても…。
 中身が、『古菱美桜』の人格なら…。
 其れは、俺にとっては、もう、俺が惚れた『牧野つくし』じゃ無いんだよ‼
 だから、其処は、俺自身、司を尊敬出来る所だよ。
 だからこそ、俺等 F3&T3にとっては、『古菱美桜』とは、一からの付き合いに成る
 と思う。
 司から紹介されて、初めて、友情を深めて行く相手に成ると思う。
 だから、先ずは、司が、『古菱美桜』に受け入れられる事が、重要でしょ‼」


其れには、あきらも類の話しに、賛同するのだった。


「そうだな。
 類の言う通りだな。
 俺等(F3&T3)にとっては、もう、『牧野つくし』としての牧野と接する事は出来ね
 ぇな。
 寂しいけど…。
 でも、司に寄って、一から、また、友情は、取り戻す事が出来る。
 其れは、司に掛かって居るって、云っても、過言じゃねぇだろ‼」


そして、総二郎も、類とあきらの意見に賛同するのだった。


「そうだな。
 まあ、仕方ねぇよな。」


だが、桜子にとっては、別の意味で、心配して居たのだった。


「ですが…。
 もし、また、『古菱美桜』としての先輩と、友情関係が復活したとしても…。
 もう、『牧野つくし』としての過去の先輩と同じ様に、接する訳には、いかないんです
 よね?
 でしたら…。 
 先輩への呼び名は、如何するんですか?」


其処で、あきらが、口を開いたのだった。


「今までの様に、苗字での呼び捨ては出来ねぇだろうな。
 ましてや、下の名前の呼び捨ては、司が、キレるだろうし…。」


其処で、司が、頷き乍ら、言って除けるのだった。


「ったりめぇーだろ‼」


なので、あきらも、頷いて、更に、言って除けるのだった。


「だから…よ。
 俺等 F3は、『美桜ちゃん』呼びで良いんじゃねぇのか?
 優紀ちゃんにだって…よ。
 総二郎と俺は、下の名前で、『ちゃん』呼びしてるし…よ。」


総二郎も、あきらの意見に賛同するのだった。


「だな…。
 其れしかねぇよな。」


だが、司と類は、渋々、賛同するのだった。


「渋々だな。」
「まぁ~。
 仕方ないね。」



其処で、滋が、口を開いたのだった。


「じゃあさぁ~。
 私と優紀は、『美桜』呼びで、良いんじゃない?
 今までだって…。
 『つくし』って、呼び捨てにしてたし…。」


なので、優紀も、滋の意見に賛同するのだった。


「そうですね。
 慣れるまでに、時間が掛かりそうですが…。」


其処は、優紀の言った『時間が掛かる』と言う言葉に、F3&T2は、頷くのだった。



だが、司以外で、たった一人…。
桜子だけは、頷く事が、出来なかったのだ。


何故なら…。
桜子は、『さん』付けで、『美桜』の事を呼べ無い事が分かって居たからだったのだ。


なので、桜子は、言って除けるのだった。


「私は、先輩の事を、『さん』付けで呼べそうに有りません。
 私自身…。
 先輩の呼び名を、『先輩』って…。
 呼び続けたいんです。
 私は、先輩に対して、『先輩』って呼べる事を、嬉しく思って居たし…。
 そう呼べる事を誇りにも思って居ました。
 其れに、実は、『先輩』呼びは、気に入って居たんです。
 其れが、『先輩』って、呼べなく成ると、悲しいです。
 私位…何ですよね。
 先輩の事を、『先輩』呼び、出来るのは…。
 だから、道明寺さんにお願いが有るんです。
 先輩は、実際、高校2年生までは、英徳(学園)だった訳なので…。
 先輩の過去の記憶を取り戻せないまでも…。
 出来たら…。
 先輩が、高校2年生までは、英徳(学園)出身って事に出来ないでしょうか?
 其れでしたら…。
 私は、先輩の呼び名を、『先輩』って、呼び続ける事が出来ると思うんですが…。」


桜子は、司に、訴える様に、言って除けたのだった。


だが、司は、そんな桜子の意見は、難しいだろうと思って居たのだった。


美桜が、『牧野つくし』としての記憶を取り戻す事を避けて居る古菱社長にとって…。
そんな話しを受け入れてくれるとは、司自身、とても、思え無かったからだ。


無茶振りをすれば…。
また、司に、火の粉が降り掛かって来るかも知れないのだ。


其処は、司自身…。
慎重に事を動かしたいと思って居たのだった。


だから、司にとっては、言えた言葉だったのだろう。


「其処は、俺が決められる話しじゃねぇだろ?
 古菱社長が、如何いうかだな。
 まあ、賛成はしねぇと思うぞ。
 取り敢えず…。
 俺を受け入れてくれた時に、話しだけはして視るが…。
 期待はしねぇでくれ‼」と…。


なので、桜子も、期待せずに、司からの吉報を待つつもりで居たのだった。

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