今更…<総優> 29.
総二郎と優紀が、同棲を始めて、2か月が経って居た。
つくしは、出産を迎える時期と成ったのだ。
優紀は、何時、つくしが、出産と成っても良い様に…。
心の準備だけはして居たのだった。
そして、等々、其の日と成ったのだった。
偶々、司が、自室に一緒に居る時に、つくしに、陣痛が来たのだった。
だが…。
まだまだ、陣痛間隔は、15分間隔だったので、つくしは、余裕の表情だったのだ。
だが、司は、如何して良いのか?
分からず…。
総二郎にTELして居たのだった。
「総二郎…。
松岡は、今日…。
如何してる?」
総二郎は、司から、優紀の名前を聞かされた事で、不機嫌気味に、司に、返答するのだった。
“何で…?
司が、優紀を探してんだ?”と…。
だが、司にとって、其れ処では無かったのだ。
だから、総二郎の嫉妬心にも気が付かず…。
司は、怪訝に、総二郎に言って除けるのだった。
「つくしに、陣痛が来たんだよ。
俺じゃあ、如何して良いのか?
分かんねぇから…。
松岡が、居んだったら…。
“総二郎に連れて来てもらいてぇ‼”って…。
思ってよ。」
だが、総二郎は、思ったのだった。
だからだったのかも知れない。
総二郎は、自然と、口に出して居たのだった。
“はぁ~??
タマさんが、居んだろ?”と…。
だが…。
司は、タマの存在を忘れて居たのだ。
だが、司は、総二郎に、言って除けるのだった。
「ああ。
けど…。
松岡が、つくしの傍に居て遣ってくれたら…。
つくしには、心強ぇだろ?」
総二郎も納得するのだった。
だが、総二郎は、詰まら無さそうに…。
司に言って除けるのだった。
“まあ、そうだろうけど…よ。
折角、優紀と、二人っ切りで居んのに…よ。
邪魔すんな‼”と…。
だが、そう言い乍らも、総二郎は、優紀に、訊いて居たのだった。
「優紀…。
牧野に、陣痛が来たらしい。
司が、優紀に、ヘルプを頼んで来た。
今から、道明寺邸に行って遣るか?」
そんな呑気そうな総二郎に、優紀は、返答するのだった。
「えっ??
道明寺さんは、何て言ってるんですか?
つくしの陣痛間隔の時間は…?」
だが、何も言って居ない司に、総二郎は、また、司に訊いて居たのだ。
“司…。
優紀が、「牧野(つくし)の陣痛間隔の時間は…?」って…訊いてるぞ。‼”
なので、司も、つくしに訊き始めるのだった。
「つくし…。
松岡に、つくしの傍に居て遣ってもらえる様に、話ししてるんだが…。
総二郎が、“陣痛間隔は…?”って、訊いて来てるぞ‼
松岡が訊いてる視てぇだな。」
なので、今はまだ、つくしも余裕なので、慌てて居る司に、言って除けるのだった。
「えっ??
優紀に、もう、連絡しちゃったの?
まだ、15分間隔だよ。」
なので、司は、つくしに言われた通りに、総二郎に、伝えるのだった。
「15分間隔らしい。」と…。
そして、総二郎も、優紀に、其のまま、伝えるのだった。
「15分間隔らしい。」
なので、優紀は、まだ、緊迫して居ない様子に、ホッとし乍らも…。
言って除けるのだった。
「つくしに、訊いて下さい。
私は、道明寺邸に向かった方が良いのか?
其れとも…。
(道明寺総合)病院で、待機して居た方が良いのか?」
なので、総二郎は、司に、訊き出すのだった。
“優紀から…。
優紀は、道明寺邸 or (道明寺総合)病院のどっちが良いのか?
牧野に、訊いて欲しいらしい。”
其処で、司は、つくしに訊かずに、総二郎に、言って除けるのだった。
「今から、こっち(道明寺邸)に、向かってくれ‼」と…。
だが、此の事が、切っ掛けで、司は、つくしから怒られる事に成るのだった。
何故なら…。
つくしは、優紀に、道明寺総合病院にて、待機して於いて欲しかったのだ。
道明寺邸には、タマが居るのだ。
タマは、出産をした事は無かったのだが…。
司の父親で在る 保の出産を迎えていた保の母親で在る 先代の(大)奥様…。
そして、椿 と 司の出産を迎えていた椿 と 司の母親で在る 現 奥様の楓…。
それぞれの出産を、3回も観て来たのだ。
だからこそ、タマは、そういう状況には、ベテランと云えたのだった。
また、つくしも、元々、タマには信頼を置いて居たのだ。
だから、優紀には、道明寺総合病院にて、お願いするべきだと思って居たのだった。
なのに…。
勝手な事をする司に、怒るつくしだったのだ。
実は、既に、道明寺邸に着いて居たそんな状況を観た優紀も、苦笑いだったのだ。
また、タマも、苦笑いしか無かったのだった。
だが、つくしの陣痛間隔が、10分間隔に成って来た事で、タマと優紀にも、緊張感が走ったのだった。
そして、優紀は、司に叫ぶのだった。
「道明寺さん…。
車の手配をお願い出来ますか?」と…。
なので、司は、一気に、緊張感が増した顔付きに成り…。
優紀に、返答するのだった。
「ああ。
分かった。」と…。
そして、優紀と一緒に、道明寺邸に来て居た総二郎は、優紀に訊いて居たのだった。
「あいつ等(F2&T2)に、言って於いた方が良いのか?」
其れ処では無い優紀は、総二郎に、怪訝な顔付きに成って言って除けるのだった。
「皆さんへの連絡は、分娩室に入ってからで良いです。」
そんな優紀の本気モードの真剣な態度を観た総二郎は、思うのだった。
“こういう時の優紀は、格好良いよな。”と…。
だが、優紀は、司の声を聞いて、タマにも指示を出すのだった。
「松岡…。
車の手配が出来た。」
「分かりました。
タマさん…。
入院セットは、何方に有りますか?」と…。
そして、タマは、司とつくしのベッドルームから、つくしと一緒に、準備して置いた入院セットを持って来たのだった。
そして、優紀に言って除けるのだった。
「此方だよ。
タマも、一緒に、向かうさね。」
なので、道明寺総合病院に着いた優紀は、何れにしても、着替える為に、更衣室に行ったり…。
助産師として、準備をする為に、つくしから、離れなくてはいけないのだ。
なので、タマに、返答する優紀だったのだ。
「はい。
宜しくお願い致します。」と…。
そして、其の後直ぐに…。
道明寺総合病院の産婦人科の直通に、TELを掛ける優紀だったのだ。
「今から、道明寺つくしさんと一緒に向かいます。
陣痛間隔は、10分を切りました。
準備をお願いします。」と…。
そんな優紀の様子を観て居た総二郎は…。
そんな優紀を、頼もしく思うのだった。