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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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今更…<総優>  57.



<此の二次小説『今更…<総優>  57.』は、不快に思われるやも知れないシーン
 が、出て来ます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>



無言のまま、リムジンから降りた総二郎と優紀は、揃って、マンションの中に入って行ったのだ。
だが、部屋に入っても、何一つ言葉を発しない総二郎と優紀だったのだ。


総二郎は、リビングのソファへ…。
優紀は、キッチンへ…。
それぞれ、別れて行動して居たのだ。



此れ程までの喧嘩は、総二郎と優紀にとっては、史上初と言っても過言じゃ無い程の喧嘩だったのだ。


今までの総二郎は、優紀の顔の表情が、変わって来た時には、愛想を振り撒き…。
総二郎が、世間の女性達を翻弄して来た笑顔とは、また違う…。
心からの笑顔で、優紀の機嫌を取って来たのだ。


だが、此の日の総二郎は、何故か?
其の愛想が、出来ずに居たのだ。



元を正せば…。
優紀が総二郎にお願いをした話しを、総二郎が無視した事で、優紀を怒らせてしまった事が原因だったのだ。


総二郎が、優紀に謝りさえすれば…。
コトは、終了するかの様に思うのだが…。
其れは、総二郎とて、出来ずに居たのだ。


総二郎には、総二郎の思惑が有ったのだ。


まだ、婚約しただけの状態の総二郎と優紀だったのだ。
だからこそ、最初が肝心と思っていた総二郎だった事は言うまでも無いのだ。


総二郎は、瑞紀が、優紀の実姉で在るからこそ…。
瑞紀が喜ぶ様な言葉を言っただけの事だったのだ。


だからこそ、総二郎は、優紀に対して、“其処まで怒る事か?”と、思わずには、居られ無かったのだ。



だが、優紀は、優紀で、総二郎の(自身の)姉に対する態度が許せなかったのだ。


まるで、総二郎は、“遊び人で、女たらしです。”と、公言させれている様で、優紀にとっては、凄く、嫌だったのだ。
また、優紀にとっては、総二郎のそんな姿を自身の両親の前で、晒して欲しく無かったのだ。


優紀とて、自身が発した言葉で、総二郎を怒らせた事は、十分、理解して居るのだ。


だが…。
優紀にとっては、総二郎に、嫌味の一つ位…。
言いたく成って居ても仕方なかったのだ。


其れを、焼きもちと、優紀は、総二郎から捉えられた事に、信じられない気持ちで居たのだった。



だが、何時までも、話し掛けて来ない総二郎に、優紀は、不安にも成るのだった。


何時もの総二郎…成らば…。
もう既に、話し掛けて来るか…。
謝って来る筈なのだ。


だが、一切、優紀の方を観ようとし無い総二郎に、優紀は、総二郎の事が気に成り始めるのだった。


だが、だからと云って…。
自分自身から謝る事が出来ない優紀…。



また、総二郎も、今回ばかりは、自身から、優紀に、謝りを入れたく無かったのだ。


もし、自身から謝りを入れてしまえば…。
自身の行動を自身で否定する事に成ってしまうのだ。
其れは、今の総二郎にとっては、出来ない相談だったのだ。



だが、“こんな事をして居ても、埒が明かない。”と、認識した優紀は、総二郎に、声を掛けるのだった。


「お風呂は、如何しますか?
 お先に、入られますか?」


だが、総二郎から返って来た言葉は、優紀にとっては、意外な言葉だったのだ。


「優紀から、先に入れよ‼
 俺は、後で、入るから…。」


そう言われた優紀は、先に入る事にしたのだった。
だから、優紀は、総二郎に、言えた言葉だったのだろう。


「分かりました。
 では、お先に、入らせて頂きます。」と…。


此の時の総二郎は、敢えて、優紀に、平常心で、返答するのだった。


「ああ。」と…。



だが、此の時の総二郎は、既に、悶々として居たのだ。


優紀の後を追い掛けて、バスルームに入る事も出来る総二郎だったのだ。


だが、そんな事をすれば…。
更に、優紀を怒らせてしまう様な気がする総二郎でも有ったのだ。
だからこそ、行動する事が出来ない総二郎だったのだ。



だからだったのだろう。
総二郎は、先に、優紀をバスルームに入らせた事を、後悔するのだった。


何故なら…。
総二郎には、此の後の優紀の行動が、予測出来るからだったのだ。


優紀は、お風呂から上がれば…。
ゲストルームで、寝ようとするだろう事は…。


普段は、ゲストルームのバスルームを使用する事の無い総二郎と優紀だったのだ。
優紀には、ゲストルームで、寝る事は頭に有っても…。
ゲストルームのバスルームを使用する事自体、優紀には、頭に無かったのだ。


だから、優紀は、総二郎に、入る順番を確認して来たのだ。


其の事の意味を分かって居る総二郎は、敢えて、自身が、後に入る事を、優紀に告げたという訳だったのだ。



其処まで、分かって居るのに…。
悶々として居るのに…。
総二郎は、素直に、行動を起こさないのだ。


否…。
素直に、行動を起こす事が出来ないのだ。


だからだったのだろう。
総二郎は、思うのだった。


“俺は、一体、何を遣ってんだか?
 否…。
 何がしてぇんだか?”と…。



だが、総二郎は、やっと、重い腰を上げるのだった。


そして、優紀が入って居るで在ろう バスルームに直行するのだった。


“優紀と、仲直りするには、此の時しかねぇ‼”と、思い直す総二郎だったのだ。


“また、優紀は、怒り出すかも知れねぇが…。
 今、俺の想いを優紀に話せば…。
 優紀も、理解してくれるだろう。”と、考え始めた総二郎だった事は言うまでも無いのだ。



総二郎は、優紀に何も告げないで、黙ったまま…。
優紀が入って居るバスルームに、入ったのだ。


案の定…。
慌て始めた優紀は、総二郎に、怒り始めたのだった。


「何故…(激怒)?
 総二郎さんが、バスルームに入って来るんですか?
 後で、入られると仰って居ましたよね?
 もう直ぐしたら…。
 私…。
 出ますから…。
 一旦、外に出て、入り直してもらえますか?」と…。
「………」


だが、無言のまま…。
総二郎は、優紀の腕を持って、自身に引き寄せて、抱き締め始めたのだ。


所謂、此の時の総二郎と優紀は、素肌と素肌の状態だったのだ。


だからこそ、此の状況に、優紀は、狼狽え始めるのだった。


「総二郎さん…。
 止めて下さい。
 私…。
 今から、出ますから…。」と…。
「………」


だが、此の時の総二郎は、其れでも、無言のまま…。
優紀を抱き締め続けたのだった。

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