tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

PVアクセスランキング にほんブログ村

人間恐怖症…<つかつく>  83.



司は、更に、美桜に誓うのだった。


「美桜…。
 俺の決意を訊いてくれるか?」


美桜は、頷いたので、司は、其のまま、話しし始めるのだった。


「俺は、今まで、誰かに、何かしてもらう事は在っても…。
 誰かに、何かして遣ろうとは、思って来なかった。
 今迄の俺にとっては、誰かにしてもらう事は、当然で、当たり前の事だったんだ。
 だから、今迄の俺は、俺の行為に寄って、誰が傷付こうが、そんな事は、如何でも良か
 った。
 勿論、『我慢』するという言葉は、此れまでの俺の中では、皆無だったんだ。
 其れが、今の俺は、美桜に、何かして遣りてぇし…。
 今の俺の中では、美桜が傷付く姿を見たくねぇと思う。
 其れは、例え、俺が、美桜を傷付る様な事が有ったとしても…だ。
 だから…よ。
 今の俺は、美桜を傷付ける事はねぇ。
 だから、俺を信じてくれ‼」と…。


そんな風に、真剣に言って来る司に、折れた美桜は、司の願望を聞き入れるのだった。


だが、此の時の美桜は、“司さんには、言って置かなければ…。”と、いう思いから…。
話しし始めるのだった。


「分かりました。
 ですが…。
 此れだけは、約束して下さい。
 私の司さんに対する想いは、まだ、私自身も、分かって居ないと言う事が、実情です。
 司さんの過去の件は、以前にも、聞かせてもらいました。
 私の過去で在る 『牧野つくし』が、司さんを救ったと言う事も、司さんから聞かされ
 た事で、理解して居ます。
 でも、今の私は、『牧野つくし』では在りません。
 今の私は、『古菱美桜』です。
 今の私の頭の中には、私の過去で在ったとしても、『牧野つくし』としての過去は、存
 在して居ません。
 だから、司さんも、私には、私の過去で在る 『牧野つくし』を求めないと、約束して
 下さい。
 如何か、私を『牧野つくし』としてでは無く…。
 『古菱美桜』として、見てもらえないでしょうか?」と…。


其の事で、司の中では、漸く、気が付いたのだった。


【美桜自身、『牧野つくし』が、例え、自身の過去で在ったとしても…。
 『牧野つくし』と、比べられる事に、困惑して居たのだと言う事を…。】


だからだったのだろう。
司は、美桜を、未だ、抱き締めたままの状態で、言って除けるのだった。


「ああ。
 分かった。
 美桜が、良しとしねぇ事は、俺は、一切、する気はねぇよ。
 だから、俺を受け入れてくれるか?」と…。


其処で、漸く、美桜は、司に頷いたのだった。



そして、其の日の司と美桜は、美桜のベッドで、抱き締め合い乍ら、就寝するのだった。


そして、翌朝には、司の夢で在った 「おはよう‼」の挨拶の言葉を、司と美桜の二人は、掛け合う事が出来たのだった。
勿論、此の日の朝の美桜は、真っ赤に成って、照れて言って居た事は言うまでも無いのだが…。


そして、此の時の司は、勿論、夢見心地だったのだ。


そして、此の時の司は、思うのだった。


“やっと、俺の夢だった朝を、美桜と二人で迎えられた。
 そして、二人で抱き合って眠れた。
 思えば…。
 あの日以来だ。
 あの日…。
 滋に拉致られて…。
 クルーザーが、島に着くまでの暫くの間…。
 あの行為の後、二人で抱き合って、一緒に、眠って以来か?
 こんな日々が、此れからも、ずーっと、続いて欲しい。”と…。


あの日にも、出来なかった司の想いが、漸く、実った事を嬉しく思う司だったのだ。


そして、此の時の司は、こんな日々が、ずーっと、続く事を願って居たのだった。



そして、等々、古菱社長との約束の3ヶ月が経ったのだった。


未だ、司は、美桜から、返事を貰えて居なかったのだ。


此の1ケ月の間の司は、自身の心の中で、誓って居たのだった。


“美桜から、自身の想いを伝えてくれるまで…。
 俺からは、決して、美桜には、強制しねぇ”と、肝に銘じて居たのだった。


だからだったのかも知れない。
司の方からは、決して、美桜に、訊き出そうとはし無かったのだ。


だからだったのだろう。
今の今迄…。
美桜からの返答を貰える事無く…。
司は、此の日を迎えてしまったのだ。



だが、其処は、期限は期限…。
司は、古菱社長から、呼び出しを受けたのだった。


そして、司は、古菱社長からの判断を仰ぐ事に成ったのだった。


「司君…。
 今日で、丁度、3ヶ月が経った。
 司君は、未だ、美桜からの返答を得られて居ない様だな?」


司は、苦笑いと共に、正直な気持ちを、古菱社長に伝えるのだった。


「はい。
 貰って居ません。
 私は、美桜さんの気持ちを、強制する気等、毛頭在りません。
 だから、私から、美桜さんに訊こうとも思いませんでした。
 ですが…。
 結果は、結果です。
 古菱社長との約束の期限は、3ヶ月でした。
 ですから…。
 古菱社長のご判断を仰ぎたいと思って居ます。」と…。


其の時だったのだ。
古菱社長は、ニヤッと、笑って魅せたのだった。


今迄、嘗て、古菱社長のそんな笑い方を観た事の無い司は、不安な顔付きに成るのだった。


だからこそ、古菱社長は、司に、言って除けるのだった。


「司君は、私から観ても、良く、頑張って居るよ。
 何より、美桜が明るく成って来た。
 以前は、何処か?
 不安な顔付きを、何時もしていた。
 勿論、今でも、不安な所は有るのだろうが…。
 美桜が、司君を頼っている姿を観て居て…。
 “美桜から、司君を奪ったのでは、元もこうも無いだろう。”と、思えたよ。
 で、妻と、相談した結果…。
 “もう暫く、司君と美桜の様子を観よう。”と、言う事に成ったよ。」と…。


此の時の司には、古菱社長の話しが、何処か?
嘘の様な話しに思えたのだった。


云わば…。
古菱社長から言われた話しに関して、信じられない様子の司だったのだ。


実は、既に、覚悟を決めていた司だったのだ。
此の時の司が、我が耳を疑ったとしても、不思議ではない状況だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の古菱社長は、大笑いをし始めたのだった。


そして、漸く、笑いが治まった古菱社長は、きょとんとしたままの状態の司に、声を掛けるのだった。


「司君…。
 今の君の顔を、鏡で見てご覧‼
 『鳩が豆鉄砲を食った』様な顔付きに成って居るよ‼
 そんなに、私が言った言葉は、信じられないかな?」


そんな風に、古菱社長から言われた此の時の司は、やっと、我に帰るのだった。


そして、漸く、一言だけ、伝えるのだった。


「いいえ。」と…。


だが、司は、続けて、古菱社長に、お礼の言葉を告げるのだった。


「古菱社長…。
 有難う御座います。」と…。


だが、此の時の古菱社長は、そんな司に、言って除けるのだった。
所謂、古菱社長は、司に、釘を刺したのだった。


「良いか、司君…。
 私も、妻も…。
 君に、まだ、美桜を預ける気には成って居ない。
 云わば…。
 様子を観るだけだ。
 其処は、肝に銘じて置いて欲しい。」と…。


なので、司も、古菱社長には、伝えるのだった。


「承知しております。
 美桜さんからの信頼を得られる様に…。
 古菱社長からのお言葉は、肝に銘じて置きます。」と…。


だが、此の時の司は、更に、心の中で思うのだった。


“一日でも早く…。
 俺は、美桜からの気持ちを、得られねぇと…な。”と…。


そして、此の後の司は、古菱社長から言われた言葉を、何時も、肝に銘じて行動する様に成ったのだった。


一日でも早く、美桜と夫婦に成る為に…。

×

非ログインユーザーとして返信する