もし、全員、幼馴染だったら…<F4&T4> 10.
つくしは、司の発言には、怒って居たのだった。
“あれ程…。
言ったのに…。”と…。
だが、其の部分に関しては、司は、聞いて居なかったのだ。
だからだったのかも知れない。
司は、つくしと恋人として、付き合って居る事を、仲間に言いたくて、ウズウズして居たのだ。
なので、司の行動 及び 発言は、当の司にとっては、当然の事だったのだ。
だが、つくし自身…。
“『司』程…。
気持ちが高ぶって居ない。”と、言いたかったのだ。
そんなつくしの気持ちを、一切、理解し様とし無い司に、つくしは、或る意味…。
驚愕だったのだ。
元々、司は、人の話しを聞かない所が有ったのだ。
なので、自分自身の気持ちを、優先してしまう所も、司には、有ったのだ。
所謂、司は、『猪突猛進』型だったのだ。
だからだったのかも知れない。
また、今回も…。
司は、つくしから、『OK』を貰えたモノと…。
先走り、勝手に、判断して、発言してしまったのだ。
つくしが、怒る事は、無理も無いと云えたのだった。
だからだったのだろう。
司は、何故、つくしが怒って居るのかも、気が付いて居なかったのだ。
だからこそ、つくしは、“此処で、言って置こう‼”と、思ったのだった。
何故なら…。
司には、証人が必要だと言う事を、身を持って経験したのだから…。
「司…。
あのさぁ~。
優紀は、私に、質問して居るんだよね?
だから、普通は、私から返答するべきだよね?
如何して、司が、何もかも、先に、喋ってるの?」
だからだったのだろう。
“当然だろ‼”と、ばかりに…。
司は、つくしに、言って除けるのだった。
「“如何して…?”と、聞かれれば…。
俺とつくしは、恋人として、付き合い始めたんだよな?
当然、俺から、返答しても良い訳だよな?」と…。
司は、更に、態々、『恋人』の部分を、強調する様に、つくしに、言って除けたのだった。
そんな司の言い方 及び 解釈の仕方に、つくしは、考えあぐねて居たのだった。
“如何言えば…。
司には、伝わるんだろうか?”と…。
其処で、後で、司に、話ししようと思っていた事を、今、此処で、つくしは、言おうと考えたのだった。
「あのさぁ~。
司の解釈の仕方には、私自身、吃驚、何だけど…。
其の前に、言って置きたい事が有るんだよね。」と…。
なので、司は、怪訝な顔付きに成り乍らも…。
つくしからの話しを促すのだった。
「何だよ?」と…。
其処で、つくしは、司の機嫌の悪さに、慄きそうに成って居たのだが…。
つくしは、思うのだった。
“此の場を逃したら…。
二度と、司には、私の想いは、言えない様な気がする。”と…。
だからだったのだろう。
つくしは、思い切って、司に、伝える事にしたのだった。
「あのさぁ~。
司と付き合う事に成った時に…。
私…。
司に伝えて置いた事が有ったと思うんだけど…。」
だが、司自身…。
思い当たる節が、一切、無いのだ。
だからだったのだろう。
司は、首を傾げ乍ら…。
つくしの方を向いて居たのだった。
だから、つくしは、悟ったのだった。
“やっぱり、司は、聞いて無かったんだぁ~。”と…。
其処で、つくしは、溜息を突き乍らも、司に、続けて、言って除けるのだった。
「はぁ~⤵。
やっぱり、聞いて無かったんだぁ~。
あの…ね。
私…。
あの時、司に、言ったんだけど…ね。
“私は、司が、私を想ってくれている気持ちの10分の1位しか、気持ちは無いかも知れ
ないけど…。”と…。」
だが、そんな話しを、つくしから聞かされた司は、更に、機嫌が悪く成るのだった。
なので、司は、つくしを睨み付け乍ら、言って除けるのだった。
「何だよ?
其の『10分の1』って、下りは…?
いい加減にしろよ‼」と…。
だが、そんな司とつくしの話しを聞いて居た総二郎とあきらは、大笑いだったのだ。
先ずは、総二郎が、口火を切ったのだった。
「何だ(笑)?
其の『10分の1』って…。
要は、司の想いの方が、勝ってるってだけの事だよな⁉」と…。
そして、あきらも、笑い乍らも、言って除けるのだった。
「だと思ったぜ(笑)‼
今まで、つくしちゃんは、全く、司に、興味を示して無かったのに…よ。
司と付き合い始めたと聞いて…。
つくしちゃんの心変わりに、驚愕していた処だったんだぞ‼」と…。
だからだったのだろう。
司は、更に、機嫌が、悪く成るのだった。
だからだったのかも知れない。
司は、更に、つくしに確認する様に、訊くのだった。
「と言う事は…。
つくしは、俺と、恋人として、付き合いたくねぇって事か?」と…。
なので、司は、再三に渡って…。
『恋人』の部分を、強調するかの様に、つくしに、確認するのだった。
だが、つくしは、司とは、付き合いたく無いとは言って居ないのだ。
なので、つくしは、司に、更に、言って除けるのだった。
「あのさぁ~。
私は、何も、司とは、付き合いたく無いと言って居る訳じゃないよ。
だけど…。
私の気持ちは、理解して置いて欲しいだけ…。」と…。
其処で、司は、F3&優紀&桜子の前で、つくしに、伝えるのだった。
「分かった。
現在のつくしには、俺への気持ちは、『10分の1』しかねぇって事だよな。
だったら…。
残りの『9』を、俺のつくしへの想いで、足して行けば、良いって事だよな?」と…。
だが、此の時のつくしは、司の言って居る『9』の意味が、分からなかったのだ。
其処で、総二郎とあきらは、更に、笑い乍ら、司に、言って除けるのだった。
先ずは、総二郎が、口火を切ったのだった。
「司君…(笑)。
『9』じゃねぇだろ?」
そして、あきらが、総二郎の言葉に、重ねる様に、言って除けるのだった。
「足すのは、『10分の9』だな(笑)。」と…。
其処で、司は、機嫌の悪い状態のまま、総二郎とあきらを睨み付け乍ら、言って除けるのだった。
「うっせぇ~‼」と…。
実は、司が、言った『9』発言の此の時…。
類は、寝ていたソファから、飛び起きて居たのだった。
そんな類の姿に、総二郎とあきらは、思うのだった。
“司の発言の恐ろしさには、思い知ったぜ。
抜群な破壊力だな。”と…。
だが、此の時の桜子は、別の事を思って居たのだった。
“やっぱり…。
牧野さんが…という寄りも、道明寺さんの方が、気持ちが高ぶっていると言う事…何だ
ぁ~なぁ。
じゃあ、私の入る余地は、無いって事だよね?”と…。
なので、此の時点に於いて、桜子は、自身の負けを認めたのだった。
つくしの想いが、司の気持ちより、高ぶって居るのなら…。
桜子にとっては、つくしから、司を奪う事も考えられるのだが…。
司の想い方のが、つくしより、高ぶって居ると言う事に成れば…。
桜子は、司とつくしの二人の間に入る事は、不可能なのだ。
しかも、司とつくしの両親は、それぞれ、幼馴染なのだ。
其れに、司とつくしは、許嫁なのだ。
だからだったのだろう。
桜子には、司とつくしの二人の間に入る事は出来ない事を悟ったのだった。
此の時点に於いて…。
桜子は、司への失恋を認めざるを得ない事を知ったのだった。
否…。
桜子の司への想いは、既に、絶たれて居たのだった。
此の事を、認める事が、直ぐには、出来ずに居た桜子だったのだ。
幼少の頃から、10余年…。
司を想い続けた桜子だったのだ。
そう簡単には、司への想いを断ち切る事が出来ずに居た桜子だったのだ。
だが、誰にも知られて居ないと思っていた桜子の司への想いは…。
其の後、或る人物に寄って…。
救われる事に成るのだった。