tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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人間恐怖症…<つかつく>  92.



司を乗せたリムジンが、『道明寺HD Building』の地下駐車場に到着した。


そして、其の後の司は、西田と共に、自室と成る執務室に入ったのだった。


其の時の司の様子を観て居た西田には、司と美桜との間に、何か有ったで在ろう事は、承知して居たのだ。


だからだったのかも知れない。
西田は、自身から、何一つ、司には、言わなかったのだ。



司が、自室と成る執務室に入って直ぐの事だったのだ。
司は、西田に話しし始めたのだった。


「西田…。
 今日の俺は、使い物に成らねぇと思う。
 許せ‼」と…。


だが、西田は、ここぞとばかりに、司に追求し始めたのだった。


理由が分からなければ…。
西田とて、成す術が無いと言う事が理由だったのだ。


「其の様で御座いますね。
 司様…。
 美桜様と、何かお有りに成ったのですか?
 まさかとは、思いますが…。
 美桜様に、追い出さたので御座いますか?」
「………」


其の西田からの追求に、司は、言葉無く…。
司の顔付きは、歪んだのだった。


そんな司の様子を観て居て、西田は、思うのだった。


“如何も、『正解』の様で、御座いますね。”と…。


そして、更に、西田は、司を追求するのだった。


「何故に…。
 美桜様から、追い出されたので御座いますか?
 司様が、何か、粗相でも為さいましたか?」と…。


だが、司は、直ぐには、返答出来なかったのだ。
司は、自身の何が悪いのか?
未だ、理解されて居なかったのだ。


司は、唯、美桜の前で、“つくし…。”と、寝言を言ったに過ぎないのだ。


司にして視れば…。
【『美桜』は、『つくし』と同一人物で在り、『つくし』は、『美桜』の過去なのだ。
 唯、『美桜』には、過去の記憶が無いだけなのだ。
 俺自身は、浮気をしている訳ではねぇ。】


そう、司の頭の中では、リピートされて居たのだ。


だが、司は、西田に、愚痴を溢して居たのだ。
司の頭の中で処理出来ない想いが、口から漏れたと云っても過言じゃ無い状況だったのだ。


「………。
 西田…。
 俺は、浮気をした事がねぇ。
 俺は、あいつ一筋で、高校のガキの頃から、ずーっと、此処迄、過ごして来た。」


なので、西田も、頷いたのだ。
西田は、司が、高等部の頃から…。
いいえ…。
中等部の頃から、ずーっと、見続けて来たのだ。


司が、『牧野つくし』=『古菱美桜』一筋だった事は、西田とて、見続けて来たのだ。
だからこそ、西田には、言えた言葉だったのだ。


「ごもっともで御座います。」


なので、司は、気を良くしたかの様に、更に、西田に、言って除けるのだった。


「だろ。
 俺は、『牧野』の記憶を失くして居た時でも、他の女にも、目も暮れずに過ごした。
 其れなのに…よ。
 美桜のあの冷たい目は、何なんだよ?
 俺を睨み付けていた美桜の目付きは、何なんだよ?」と…。


此の時の司は、執務机の上に頭を置いたまま…。
落ちて居たのだった。


其の様子に、西田は、思うのだった。


“此れは、かなり、根が深そうだ。
 もし、此れが、『牧野様』で在られるの有れば…。
 助言も出来るが…。
 現在の『美桜様』は、私の事は、存在のみで…。
 殆ど、ご承知頂いて居ない。
 今の私では、何も、司様に出来ないのが、現状でしょう。”と…。


そうは思うモノの…。
西田は、司に、更に、訊き出し始めるのだった。


「美桜様に、睨み付けられる様な事を、司様は、為さったと言う事でしょうか?」と…。


其の時だったのだ。
司は、執務机の上から、がばっと、顔を上げて、西田を睨み付け乍ら、言って除けるのだった。


「夢を見たんだよ。」と…。


此の時の西田にとっては、夢を見ただけで、如何して、美桜が、司を、睨み付ける事に成るのか?
理解不能だったのだ。


だからだったのだろう。
西田は、首を傾げ乍ら、司に、再度、訊くのだった。


「夢で御座いますか?」と…。


なので、司は、西田に話しし始めるのだった。


「ああ。
 俺とあいつが、高校のガキの頃の最後の思い出の夢を…な。」


西田は、念押しするかの様に、司に訊いて視るのだった。


「其れは、もしかして…。
 潤坊っちゃんが、ご誕生と成る切っ掛けの時の夢で御座いますか?」と…。


なので、司は、了承するかの様に、西田に、言って除けるのだった。


「ああ。
 そうだ。
 其の夢を見ていた時の俺は、如何も、寝言を言ってしまったらしい。
 “つくし…。”と…。」


西田は、驚愕で、言葉が直ぐには、出なかったのだが…。
漸く、言えた言葉は、一言だったのだ。


「何と…。」と…。


なので、司は、項垂れ始めたのだ。
司自身…。
此れからの事を考えると…。
暗闇の中に入り込んだ様な気分だったのだ。


だからだったのだろう。
司は、西田に、問い始めたのだった。


「西田…。
 俺は、此れから、如何したら良い?
 俺は、美桜を失うのか?
 俺は、美桜を失う事に成るのか?」と…。


だが、此の時の西田には、如何する事も出来ないのだ。
司の為に、何かしたくても、現在の西田では、成す術が無いのだ。


だからだったのだろう。
此の時の西田は、返事さえも出来ずに、項垂れて居る司を観る事しか出来なかったのだ。


「司様…。」と…。



だが、此の時の西田は、思うのだった。


“本日の司様は、確かに、使い物には、成らないでしょう。
 本日は、速やかに、お帰り頂いた方が、賢明でしょう。”と…。


なので、西田は、司には、何も伝える事無く、司の執務室から退出して、其のまま、自身の執務室に戻り、スケジュール調整を始めたのだった。


そして、部下に伝え、また、西田は、司の執務室に戻り、司に伝えるのだった。


「司様…。
 スケジュール調整致しましたので、本日は、お帰り頂いても、構いません。
 道明寺邸にて、ご静養下さいませ。」と…。


そして、司は、西田に返答した後…。


「西田…。
 済まねぇ。」と…。


其のまま、席を立ち、リムジンに乗り込む為…。
地下駐車場に向かうのだった。


勿論、西田も、司共々、リムジンに、同乗した事は、言うまでも無いのだった。

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