tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

PVアクセスランキング にほんブログ村

人間恐怖症…<つかつく>  98.



<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく>  98.』は、一部の表現の中に、不快に思わ
 れるやも知れない表現が出て来ます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>



実は、椿は、進の誘導に寄り、古菱邸に向かう際に…。
進に願い出て居たのだった。


「進君…。
 お願いが有るの。
 進君のお父様から、お許しが出た事だし…。
 今から、古菱邸に連れて行ってくれないかしら?」と…。


此の時…。
進は、驚愕したのだった。


何故なら…。
父親からの許しが出た事も、今の今…の事だし…。
其れに、椿からの言葉には、唐突過ぎて、進自身…。
直ぐには、返答の言葉が出せなかったのだ。


だが…。
漸く、進の口から発せられた言葉は…。
「今ですか?」…だけだったのだ。


だが、椿は、そんな風に、言って来る進には、お構い無しで…。
言って除けるのだった。


「ええ、そうよ。
 今、古菱邸に連れて行って貰いたいの。
 勿論、私と美桜さんが、お話しして居る間…。
 進君には、傍に居て貰えると安心だわ。
 美桜さんの普段の状況を、私は、知らないわ。
 私を観た美桜さんが、如何、出て来るのか?
 私では、分からないと思うの。
 だから…ね。
 不測の事態を想定して…。
 進君も、一緒に、居てくれると、有難いんだけど…。」と…。


実は、進は、初めから、そうするつもりで居たのだった。


例え、『牧野つくし』として、椿とは、交流が在ったとしても…。
『美桜』として、椿とは、初対面と成るのだ。


進とて、椿を観た美桜が如何いう反応を示すのか?
分からないと言う事が、現状なのだ。


其れ故…。
今の進には、不安だったのだ。


だからこそ、進は、そんな椿に、即答するのだった。


「はい。
 分かりました。」と…。



そして、夕方と成って居た時間では有ったのだが…。
進は、椿に押し切られる形と成り…。
古菱邸に、椿を誘導する事に成ったのだった。


其の際の進は、リムジンから、古菱邸に連絡を入れるのだった。


「今から、義兄さんのお姉さんで在る 道明寺椿さんをお連れするので…。
 姉さんに、身支度を整える様に、伝えてくれる?」と…。


なので、此の進の連絡は、使用人頭に伝わり、美桜の下に、報告されたのだった。


そして、使用人頭から報告を受けた美桜は、嫌な予感しかし無い中で、身支度を整えるのだった。
“司さんのお姉さんに、失礼の無い様に…。”と、思い乍ら…。



そして、椿と進は、古菱邸に到着した際…。
古菱邸に仕える執事 と 使用人頭が、紹介されたのだった。


其の後の椿と進は、使用人頭から…。
「美桜様が、お部屋でお待ちです。」との報告に従い、美桜と潤の部屋に向かうのだった。


其処で、椿は、漸く、『美桜』とご対面と成ったのだった。


椿にとっては、あの頃と変わりない『つくしちゃん』に見えても…。
美桜にとっての椿は、初対面なのだ。


何処か?
そんな美桜に違和感を感じる椿は、此の状況を理解して居ても、寂しさを募らせて居たのだった。


そして、進に寄って、お互いの自己紹介が済んだ後…。
椿は、唐突に、美桜に、話しし始めるのだった。


「美桜さん…。
 此れからは、『美桜ちゃん』と、呼んで良いかしら?
 実は…ね。
 『つくしちゃん』にも、私は、会った其の日から、『ちゃん』呼びをして居たのよ。
 実は…ね。
 『つくしちゃん』と、初めて会った日…。
 『つくしちゃん』のお名前を『よもぎ』だと、思って…ね。
 『よもぎちゃん』と、呼んで居たんだけど…(笑)。
 だから…。
 美桜さんにも、『美桜ちゃん』と、呼んで良いかしら?」と…。


此の時の進は、苦笑いだったのだ。


だからだったのだろう。
進は、思って居たのだった。


“椿さん…。
 ストレート過ぎますよ。”と…。


案の定…。
美桜は、胸元を右手で押さえ乍ら…。
息遣いが荒く成って居たのだった。


美桜自身…。
椿が、司と『姉弟』と言う事も有るのだろうが…。
椿と司が、そっくりだったからなのだろうか?
椿が、進の誘導の下、美桜と潤の部屋に入って来た時…。
椿と会って直ぐの時の美桜は、何の症状も出て居なかったのだ。


だからだったのだろう。
進は、そんな美桜に、ホッとして居たと言う事も有り、油断して居たのかも知れない。
だから、其の後の進は、美桜の様子を、注視する様に、観て居たのだった。



だが、此の時の椿は、周りの空気を読む事と無く、美桜に、語り続けて居たのだった。


「ねぇ~、美桜ちゃん…。
 私の事も、『お姉さん』と、呼んでね。
 実は…ね。
 『つくしちゃん』からも、『お姉さん』って、呼んでもらって居たの。
 私は…ね。
 『弟』じゃ無くて…。
 『妹』が、欲しかったの。
 一緒に、お買い物に行ったり…。
 お食事したり…。
 そう言う事がしたかったの。
 だから…ね。
 司が、『つくしちゃん』と、お付き合いを始めた頃は、嬉しかったのよ。」と…。


其処まで、話しを、ジーっと、聞いて居た美桜だったのだが…。
隠し切れ無い程に…。
美桜の身体は、膠着し始め、美桜自身、息苦しさを、感じ始めて居たのだった。


椿にも、そんな美桜の様子は、分かる位だったのだ。


其処で、進は、椿からの話しは、“此れ以上は、無理‼”と、判断して…。
椿に、言って除けたのだった。


「椿さん…。
 此れ以上は…。」


其の時だったのだ。
進の話しを制止したのは、他でも無い美桜だったのだ。


「進…。
 大丈夫だから…。
 椿さんは、私に、何か、仰りたい事が有ると思うの。
 其の話しを聞いてからでも…。
 ねっ?
 進…。」


だからだったのだろう。
進は、其れ以上…。
何も言えなかったのだ。


だが…。
其れでも、美桜は、息苦しそうに、胸元を抑えたまま…。
椿に言って除けるのだった。


「椿さん…。
 どうぞ、お話しを続けて下さい。」と…。


此の時の美桜の頭の中では、何故か?
“椿さんの話しを聞かなければいけない。”と、聞こえたのだった。


だからこそ、自然と、進を制止する自分自身が、其処に、居たのだった。


だが…。
目に見えて、美桜の顔の表情の違いに…。
椿も、心配に成るのだった。


「美桜ちゃん…。
 本当に、お話しを続けても、大丈夫…なの?」


だが、美桜は、努めて明るく、椿に、伝えるのだった。


「はい。
 大丈夫です。」と…。


なので、椿は、不安顔に成り乍らも…。
美桜からの了承の下…。
話しし始めるのだった。


「じゃあ…。
 お話しを続けるわね。
 でも、聞く事が、堪えられなく成ったら…。
 何時でも、言って来てね。」と…。


そして、美桜も、息苦しさは残っては居るモノの…。
椿に、返答するのだった。


「はい。
 分かりました。」と…。



そして、椿は、進の時の様に…。
携帯を鞄から取り出し…。
美桜に、携帯動画を観せるのだった。


「美桜ちゃん…。
 此の動画を観てくれるかしら?」と…。



そして、美桜は、其処に写って居る司 と 美桜の知って居る司との違いに…。
驚愕するのだった。


そして、美桜は、椿の方を観ずに…。
唯、画面だけを凝視し乍らも、言って除けるのだった。


「此れが、司さんですか?」と…。


なので、椿は、進の時と、同じ様に、美桜にも、話しし始めるのだった。


椿からの話しを聞いた其の時の美桜は、唯、驚愕するだけだったのだ。


何故なら…。
現在の美桜自身には知らない、司と自身の過去で在る『牧野つくし』との話しだったのだから…。


実は、此の時の美桜とっては、息苦しさよりも、胸の痛みの方が大きかったのだ。

×

非ログインユーザーとして返信する