もし、全員、幼馴染だったら…<F4&T4> 24.
実は、優紀には、此の当時の総二郎との出来事自体…。
優紀の記憶の中には、残って居ないのだが…。
唯、其の当時の思い出として、優紀が、覚えて居る事は…。
お花を観る事が好きだったという事実だったのだ。
だからだったのだろう。
優紀の幼稚舎時代の卒舎アルバムには、『大きく成ったら、何に成りたい』という課題に対して、『お花屋さん』と、記されて居たのだった。
そんな優紀に、優紀の母親は、桜子の祖母で在る 優紀の大叔母の手解きを受ける事を勧めたのだった。
そして、優紀は、メキメキと、才能を伸ばして行ったのだった。
高等部に通う様に成った今の優紀は、既に、師範の免除を取得する程だったのだ。
だが、其の後の優紀は、“西門さんから揶揄われている。”と、思って居るので、総二郎を避け始めたのだった。
此の事を、良くは思って居ない総二郎は、“如何にかして、優紀ちゃんと、会う方法は無いのか?”と、考え始める様に成ったのだった。
だからこそ、F4ラウンジのソファで、寝転がって居る類に、優紀の居場所を聞いたりもしたのだった。
総二郎にして視れば…。
類から、嫌味を言われるだろう事が分かって居て、訊き出していたのだった。
「類…。
優紀ちゃんは…?」と…。
だが、案の定とでも言うべきなのか?
類から嫌味を言われる総二郎だったのだ。
「何…?
総二郎は、優紀を探してるの?
ねぇ~、総二郎…?
優紀に、何を言ったの?
優紀が、言ってたよ。
“私は、如何も、西門さんから、揶揄われているみたいだ。”って…。
だから…。
優紀は、総二郎に、会いたくないらしいよ。」と…。
此の時の総二郎は、類の話しを聞いて、不貞腐れて居たのだった。
だからこそ、総二郎は、類に、言えた言葉だったのだろう。
「何だよ其れ…。
俺は、優紀ちゃんを、揶揄ってねぇよ。
だから…。
優紀ちゃんには、ちゃんと、伝えたぞ‼
“違ぇよ。”と…。
なのに…。
何なんだよ。」と…。
だが、此の時の類は、飄々と、総二郎に、言って除けるのだった。
「俺に、言われても…。
俺は、優紀じゃ無いし…。
優紀に、文句が有るのなら…。
優紀に言ってくれる?」と…。
勿論、類の言って来る事は、正論なのだ。
其の事も含めて、類の言って居る意味は、十分、分かって居る総二郎だったのだが…。
未だ、不貞腐れて居た総二郎だったのだ。
だが、そんな頃の事だったのだ。
総二郎に、チャンス到来と、成ったのだった。
実は、『茶道・華道・書道』の『和文化』で在る 『三大伝統芸能』の『三道(さんどう)』の発展の為に、其の子弟が、一同に会して、会議を行う事と成ったのだった。
茶道からは、勿論の西門流 次期家元で在る 西門総二郎が、出席する事に成って居たのだ。
また、華道からは、桜子の祖母で在る 優紀の大叔母が、師事して居る花咲流の師範として、優紀が出席する事に成ったのだった。
実は、此の会議の出席には、優紀自体、拒んで居たのだった。
だが、今後の『茶道・華道・書道』の『和文化』で在る 『三大伝統芸能』の『三道(さんどう)』の発展の為には、花咲流からも、誰かが、出席しなくては成らないのだ。
なので、若手の中から選ぶと成ると…。
現在の花咲流では、優紀が適任だと思われたのだ。
だからだったのだろう。
優紀は、拒み切れなかったという訳だったのだ。
だが、此の時の優紀は、条件を出したのだった。
「桜子ちゃんと、一緒に、出席出来るの成らば…。
出席させて頂きます。」と…。
桜子も、一応、華道は、嗜んで居たのだった。
だが…。
優紀ほどの実績は、出せて居なかったのだ。
実は、華道の流派を排して…。
若手に寄る登竜門の様に、優紀は、お花を生けて、展示したばかりだったのだ。
勿論、評価も、酷評も…。
行われる事は、事実だったのだ。
実は、優紀は、此の展示に際して、入選したのだった。
其の評価は、断トツトップの評価だったのだ。
なので、華道界での優紀は、ちょっとした、有名人に成りつつ有ったのだった。
ましてや…。
旧 華族と言えども…。
皇族出身の血筋を持つ三条家の身内と成れば…。
優紀の評価は、鰻上りだったのだ。
そんな話しを、総二郎は、自身の母親で在る 西門流 家元夫人から聞いた事で、焦る総二郎だったのだ。
優紀には、何れ、“縁談を…。”と、いう話しに成らないとも限らないのだ。
だからだったのだろう。
“此の機会を逃さねぇ‼”と、誓う総二郎だったのだ。
だが、此の会議に、出席して視れば…。
総二郎は、中々、優紀に近付けなかったのだ。
何故なら…。
『茶道・華道・書道』の『和文化』で在る 『三大伝統芸能』の『三道(さんどう)』に、関係無く…。
世の淑女達にとって、総二郎と会える機会は、滅多に無いと言う事が、実情なのだ。
此の機会を逃せば…。
西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達とて、
チャンスは減るのだ。
だからだったのだろう。
西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達は、総二郎の周りから離れなかったのだ。
また、会議中だというのに…。
西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達は、総二郎に、釘付けだったのだ。
だからこそ、西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達は、総二郎に、声を掛けるのだった。
「西門様…、西門様…。」と…。
総二郎にとっては、此の上なく、鬱陶しいモノだったのだ。
だが、無下に出来ない総二郎は、軽く、あしらうだけに留めていたのだった。
其れに、優紀は、桜子と一緒に居て…。
総二郎は、容易く、優紀に近付け無かったのだ。
何故なら…。
桜子は、唯、総二郎を、睨み付けて居たからだったのだ。
だからだったのだろう。
総二郎は、思うのだった。
“優紀ちゃんは、厄介なヤツを、連れて来たんだな。”と…。
だが、此の時の優紀にして視れば…。
此れが、優紀の作戦だったのだ。
総二郎に近付かれたく無い優紀は、態と、桜子を連れて来たという訳だったのだ。
此の事を知った時の総二郎は、更に、不貞腐れるのだった。
そして、会議が終了した後の其の後の優紀は、桜子と共に、素早く、其の場を後にするのだった。
だが、此の時の総二郎は、西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達に寄って、総二郎の行く手を阻まれるのだった。
そして、西門総二郎に、“見初めて欲しい。”と、思う『茶道・華道・書道』の関係者の女性達に寄って、捕まってしまった総二郎は、優紀の姿を、見失う事に成るのだった。