人間恐怖症…<つかつく> 102.
<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく> 102.』は、一部の表現に、不快に感じる
やも知れない文面が入って居ます。
了承の程、宜しくお願い致します。>
司は、美桜の腕を掴んだまま…。
美桜をベッドルームに、連れ来た際にも、本当は、ベッドに押し倒すつもりで居たのだ。
美桜に、自身の想いを分からせる為に、司は、美桜を押し倒そうとして居たのだった。
だが、此の時の美桜は、司に掴まれた自身の腕を見るかの様に…。
下を向いたままだったのだ。
そんな美桜の様子を観た司は、美桜を押し倒す事が出来なかったのだ。
本来、司は、美桜に優しくして遣りたかったのだ。
だからだったのだろう。
其れ以上…。
美桜を傷付ける事が出来ずに居たのだった。
だからこそ、司は、美桜の腕を掴んだまま…。
突っ立ったままで、美桜に話しして居たのだった。
そして、美桜も、また、椿から言われた言葉を噛み締めるかの様に、呑み込んで居たのだった。
『美桜ちゃんは、“過去の自分自身で在る 『つくしちゃん』に、嫉妬して居るんじゃ無い
か?”とも、私は、思ったの。』
実は…。
椿から、『嫉妬して居る』と、いう言葉を言われた時の美桜は、確かに、其の言葉に、理解出来て居た筈だったのだ。
だが、美桜が司に訴えた時の様に、自分自身の言葉で、自分自身から発した言葉に…。
美桜自身、納得出来たかの様に、身体の中に、自身の発した言葉が、ズドーンっと、入って来たのだった。
“そう何だ。
私は、私の過去に、嫉妬して居たんだ。”と…。
そうして、漸く、美桜は、椿の言った『嫉妬して居る』と、いう言葉に、納得して居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時の美桜は、そんな自分自身に、クスッと、笑ってしまったのだった。
だが、此の時の司は、不貞腐れて居たのだが…。
だから、椿からの助言が有ったからこそ、美桜は、“司さんに、自分自身の想いをぶつける事が出来たのかも知れない。”と、思うのだった。
また、そうする事で、司自身の想いを知る事が、此の時の美桜には、出来たのだった。
此の時…。
美桜は、椿に感謝して居たのだった。
“私は、過去の自分自身と、向き合う事が出来た様な気がする。
椿さんからの助言が無かったら…。
今でも、私は、悩んで居たのかも知れない。
過去の自分自身を、何時までも、妬んで居たのかも知れない。
椿さんには、感謝の言葉しか無いわ。”と…。
だからこそ、美桜は、司に言えた言葉だったのだ。
「司さん…。
もう、大丈夫です。
実は、私…。
椿さんから、言われていた言葉が有ったんです。
私が、“過去の自分自身で在る 『牧野つくし(つくしちゃん)』に、嫉妬して居るんじ
ゃ無いか?”って…。
私は、私自身が、“『牧野つくし(つくしちゃん)』に、『嫉妬して居る』”と、椿さんか
ら聞かされた時…。
何だか?
分かった様な気がしたんです。
私の中に在るモヤモヤした物が、何なのか?
其の時…。
やっと、其の正体に、理解したんです。
でも、私自身の言葉で、司さんに、其の事を口に出して話しした時…。
私の身体の中に、ズドーンっと、其の言葉が入って来たんです。
だから、さっきは、そんな自分自身に、クスッと、笑ってしまったんです。
司さん…。
怒らせてしまって、ごめんなさい。」
司は、美桜からの告白に、驚愕するのだった。
そして、司は、未だ、美桜の腕を掴んだままの状態だったのだが…。
美桜の言葉を最後まで、聞く前に…。
自身の方へ引き寄せて、美桜を抱き締めたのだった。
そして、今度は、美桜も、そんな司にしがみ付く様に、司から解放された腕を、司の首に、廻したのだった。
そんな美桜に、司は、更に、抱き締め返したのだった。
此の時の司は、思うのだった。
“今回ばかりは、姉ちゃんに、感謝だな。
やっぱ…。
姉ちゃんは、凄ぇわ。”と…。
そして、司は、今までの美桜不足を、解消するかの様に…。
唇と唇を合わせるだけのkissから、自然と、お互いの想いをぶつけ合う様なkissを施して居たのだった。
そして、司は、美桜に、訴えるのだった。
「なぁ~、美桜…。
今日から、また、此処に帰って来て良いか?
俺は、あの日に、追い出されたままだろ?」と…。
なので、美桜は、クスッと、笑い乍ら…。
司に、伝えるのだった。
「はい。」と…。
そして、司は、更に、美桜に、言って除けるのだった。
「姉ちゃんが、言ってたんだけど…よ。
潤は、今…。
進の世話に成ってんだよな?」と…。
此の時の美桜は、首を傾げ乍らも…。
司に返答するのだった。
「ええ。
そうですけど…。」と…。
其の時だったのだ。
司は、何も言わず、美桜を横抱きにして、抱き上げたのだった。
そして、バスルームに連れて行く司だったのだ。
そして、美桜を横抱きに抱き上げたまま…。
美桜を抱き上げた時の司は、思い出して居たのだった。
高等部だった頃の事を…。
自身が、『つくし』に、赤札を張った事で、虐めに遭って居たつくしは、学園中の生徒から、暴力を受けて居た。
本来なら…。
司が、つくしを信用して居れば…。
其の時の虐めは、回避出来ていた。
そして、其の後…。
司は、つくしの事を信用した事で、学園中の生徒から、つくしを救い出したのだ。
其の時に、司が、つくしを横抱きに抱き上げたのだ。
其の時のつくしは、軽くて…。
強く抱き締めれば、壊れてしまうんじゃ無いかと思う程…。
其の時のつくしは、頼り無げだったのだ。
其れから以降も、何度か?
司は、つくしを横抱きにして、抱き上げた事が有った。
其の頃と、変わらない美桜の身体の軽さに…。
司は、美桜の頬に、自身の頬を摩り付けたのだった。
此の時、司は、誓うのだった。
“俺は、もう、お前を放さねぇ。”と…。
此の時の司が思った『お前』とは…。
『つくし』ではなく、『美桜』に宛てて、思ったのだった。
だが、此の時の美桜は、何故?
司が、急に、そんな事をして来るのか?
全く、分からなかったのだ。
そして、司は、美桜に、言って除けるのだった。
「美桜…。
今日は、俺の願いを聞いてくれるか?」と…。
此の時の美桜は、司から、何を言われるのか?
不安では有ったのだが…。
美桜は、司に、返答するのだった。
「はい。」と…。
そして、美桜の耳元に、甘く囁く様な声で、司は、美桜に、言って除けるのだった。
「今日は、ベットルームのベッドの上で良いか?
潤は、もう、進の部屋で、寝てんだろ?
良いよな?」と…。
漸く、司が言って居る言葉の意図を理解した美桜は、司に、訊くのだった。
「今からですか?」と…。
だから、司は、更に、美桜に、言って除けるのだった。
「ああ。
今から…だ。
勿論、風呂に入った後だが…な。」と…。
だが、結局…。
美桜不足が、数日…続いて居た此の時の司は…?
バスルームで、既に、自身の欲望を、抑える事が出来ずに居たのだった。
そして、二人だけの世界に入って居た司と美桜の二人は…。
結局…。
朝方まで、二人だけの時間を過ごしたのだった。