tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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もし、全員、幼馴染だったら…<F4&T4>  29.



総二郎は、無意識だったとは云え…。
優紀に、背後から近付き、『Back Hug』した事は、事実なのだ。


また、総二郎の行為で、優紀を不安にさせた事も、また、事実だったのだ。


だが、此の時の総二郎は、優紀を自身から、引き剥がす事等…。
出来る筈も無かったのだった。


だからこそ、総二郎は、優紀に懇願したのかも知れないのだ。


『優紀ちゃん…。
 ごめん。
 暫く、此のままで、居て良いか?』と…。


総二郎から、そう懇願された優紀は、不安だったのだが…。
優紀の背中越しには、総二郎の不安そうな仕草が有ったのだった。


優紀の肩には、総二郎の顔が、遠慮気味に、添えられて居たのだった。


そんな不安気な仕草を、総二郎がして来るとは、思っても視なかった優紀は、何も言えずに、じーっと、したまま、其の場に居たのだった。


総二郎は、既に、優紀に、魅了され始めて居たのだ。


確かに、既に、総二郎は、優紀への恋心は、抱いて居たのだった。


だが、其れは、幼少の頃の想いを思い出しかの様に、其の延長線上に在る 優紀への想いに、背びれと尾びれが付いた様な状況だったのだ。


だが、総二郎の優紀への想いは、そんな幼少の頃の優紀への想いを思い出した様な恋ではなく…。
既に、『Like』➡『Love』に…。
そして、総二郎の優紀への想いは、『I love you.』に変化を遂げて居たのだった。


もう、誰にも、止められない所まで、総二郎の優紀への想いは、高ぶって居たのだった。


だが、そんな総二郎の優紀への想いは、当の本人で在る 優紀には、通じて居なかったのだ。


だからこそ、焦る総二郎だったのだ。


そして、総二郎は、優紀に声を掛けたのだった。
未だ、『Back Hug』をした状態のままで…。


「優紀ちゃん…。
 俺の優紀ちゃんへの気持ち…。
 優紀ちゃんには、理解されてるよな?
 言っとくけど…。
 俺は、優紀ちゃんを揶揄ってねぇから…な。」と…。


そんな風に、優紀の背後で言って居る総二郎に、優紀は、驚愕しか無いのだが…。
優紀は、“其れなら…。”と、訊いて視たく成ったので、優紀は、総二郎に、確認する様に、訊き始めるのだった。


「西門さんが、私を揶揄って居ないと言うの成らば…。
 其れなら…。
 あの時は、何だったんですか?」と…。


だが、此処は、【売り言葉に、買い言葉】じゃ無いが…。
誤解して居る優紀に、総二郎は、言って除けるのだった。


「だから…よ。
 あん時…。
 俺は、言ったろ?
 “違ぇよ‼”って…。
 俺は、優紀ちゃんを、揶揄った覚えもねぇし…。
 好意を寄せている女を、揶揄う訳ねぇだろ‼
 俺は、優紀ちゃんに、本気だっつーの‼」と…。


だが、此の時の優紀には、総二郎からの告白は、俄かに、信じ難かったのだ。
だからこそ、優紀は、“西門さんに、揶揄われてる。”と、如何しても、思ってしまうのだ。


だが、此の時だったのだ。
総二郎は、優紀の顔の表情を見て視たく成ったので…。
優紀の身体を、180度回転させて、自身の方に、向かせたのだった。


そして、優紀の両肩を、自身の両手で持った総二郎は、優紀の顔を上げさせたのだった。


実は、此の時の優紀は、急に、総二郎から半回転させられた事で、総二郎の顔が目の前に有る状況と成ったのだ。


総二郎の顔を直視出来ない優紀は、下を向いたままで居たのだった。


だから、総二郎は、優紀に声を掛けて、顔を上に向かせたのだった。


総二郎と優紀の背の高さの違いに寄り…。
優紀は、総二郎を上目遣いで観る事に成るのだ。


此の時の優紀の不安そうな瞳(め)を観た総二郎は、堪らず…。
優紀を抱き締めたのだった。


だが、此の時の優紀は、そんな総二郎に、抱き締め返す事は無かったのだった。


そして、優紀は、真剣な顔付きの総二郎を観た事で、優紀は、総二郎に言って除けるのだった。


「西門さんは、本当に、本気…何ですか?」と…。


だからだったのだろう。
照れた様な顔付きに成った総二郎は、優紀に、一言だけ、発するのだった。


「ああ。」と…。


所謂、総二郎からすれば…。
此の時の自身の返答は、照れ隠しだったのだ。



だが、此の時の優紀にして視れば…。
“有り得ない。”と、思うのだった。


何故なら…。
総二郎は、自他共に、今迄、『遊び人』を公言して来たのだ。


其の張本人で在る 総二郎が、“経った一人の女性を愛せる筈等無い。”と、思う優紀だったのだ。


だからこそ、総二郎の照れた様な顔付きが、“有り得ない。”と、優紀に、思わせた要因だったのだ。



だが、総二郎にして視れば…。
優紀の顔付きが、そんな総二郎の優紀への想いを、疑って居る様にも見えたのだった。


だからこそ、総二郎は、そんな優紀に、言えた言葉だったのだろう。


「何だよ?
 俺の優紀ちゃんへの想いを疑ってんのか?」と…。


だが、此の時の優紀とて、そんな風に言って来る総二郎に対して、嘘じゃ無い事を悟ったのだった。


だからだったのかも知れない。
優紀は、自身の想いを、正直に、総二郎に伝えたのだった。


「いいえ…。
 有難う御座います。
 でも、私は、まだ…。」


だが、其処まで、話しして居た優紀の言葉に被せる様に…。
総二郎は、優紀に言って除けるのだった。


「ああ。
 分かってる。
 だからこそ…。
 俺の優紀ちゃんへの想いだけは、嘘じゃんねぇって、信じて欲しんだ。
 先ずは、其れだけで良いから…。
 後は、俺が、どんどん、迫って行くから…。」と…。



総二郎が、優紀に、そう言って居た所に…。
ドアの向こうでは、店長が、総二郎に、声を掛けて来たのだった。


「西門様…。
 如何で御座いますでしょうか?」と…。


其処で、総二郎が、店長に、返答したのだった。


「ああ。
 今、俺が、選んで遣ってる。
 もう少し…。
 待ってくれるか?」と…。


なので、店長は、仕方なく…。
総二郎に、従う事にしたのだった。


「承知致しました。
 お決まりに成られました成らば…。
 お声掛け下さいませ。」と…。



そして、総二郎と優紀は、慌てる様に、洋服を選び始めるのだった。


勿論、優紀が着替えている時は、優紀とは、反対側に、総二郎に、向いてもらって居たのだった。


だが、実は、此の時の総二郎は、ちらちらと、優紀の着替えている姿を、チラ見して居た事は言うまでもなかったのだった。

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