もし、全員、幼馴染だったら…<F4&T4> 31.
「そんなに嫌だったのか?
俺のkissが…。」と、総二郎は、優紀に訊き乍らも…。
優紀の流した涙の意味が、気に成って仕方無かったのだ。
だが、優紀は、首を左右に、振るだけだったのだ。
此の時の総二郎にして視れば…。
“何が何だか?
分からない。”と、言った感じだったのだろう。
だが、再度、総二郎は、優紀に、訊き始めるのだった。
「優紀…。
俺の事…。
如何思ってる?」と…。
「………」
此の件に関しては、優紀は、如何言って良いのか?
全く、自身の気持ちを理解出来ずに居たのだった。
だからだったのかも知れない。
優紀は、言葉を発する事無く、唯、俯くだけだったのだ。
だから、総二郎は、優紀への質問を替えたのだった。
「優紀は、俺が、“優紀を好きだ‼”と、言った言葉を、疑って居るって、訳ねぇよな?」と…。
此れには、優紀は、首を横に振ったのだった。
なので、また、総二郎は、優紀に、質問するのだった。
「じゃあ…。
俺が、優紀を揶揄ってると、今でも、思ってるのか?」と…。
此れに対しても、優紀は、首を横に振るのだった。
其処で、総二郎は、ストレートに、優紀に、言って除けるのだった。
「だったら…。
優紀は、俺の事を、今は、如何思ってるんだ?」
優紀は、やっと、言葉を発するのだった。
「西門さんの事は、如何思って居ると聞かれても…。
今は、何て、答えたら良いのか?
皆目見当も付かないんです。
其れに、涙が、何故、出て来たのかも…。
私には、分からないんです。
本当に、“自然と、流れて来た。”と、言った方が良い様な感じ何です。
だから…。
如何お答えする方が、正解なのかも…。
今の私自身…。
本当に、理解不能…何です。
だから、西門さんのkissが嫌だったとか…。
そういう訳じゃ無いんです。」と…。
優紀の言った話しの中で…。
『西門さんのkissが嫌だったとか…。
そういう訳じゃ無いんです。』と、優紀が言った言葉に、気を良くした総二郎は、更に、優紀に、願望するのだった。
未だ、俯いたままの優紀の顔を、上に向かせた総二郎は、優紀の頬を、自身の両手で、挟み込み、言って除けるのだった。
「だったら…よ。
優紀が、其の意味を、理解出来る様に…。
今の今から…。
俺と、付き合って視ろよ‼」と…。
だが、優紀は、そんな総二郎からのドストレートな言葉に…。
驚愕するのだった。
何故なら…。
先日…。
総二郎の兄で在る 祥一朗 と 優紀の姉で在る 瑞紀との付き合いの件が、両家の両親にバレたばかりだったのだ。
其れに、祥一朗と瑞紀の付き合いは、将来、結婚を見据えての事だと言う事が、分かったばかりだったのだ。
だからだったのかも知れない。
優紀は、そんな総二郎に、確認するのだった。
「西門さん…。
西門さんもご存知の筈ですよね?
西門さんのお兄様 と 私の姉の付き合いの件は…。」と…。
なので、総二郎は、優紀に、即答するのだった。
「ああ。
知ってる。」と…。
なので、優紀は、総二郎に、言って除けるのだった。
此の時の総二郎は、やっと、優紀の頬から、自身の両手を放したのだった。
「だったら…。
もし、仮にですけど…。
西門さんのお兄様 と 私の姉が、結婚と言う事に成れば…。
西門さんと私は、姻戚関係に成るんです。
もし、お付き合いと言う事に成ったとしても、姻戚関係の壁を打ち破ると成ると…。
其れなりに、ハードルが高いと思うんです。
其れに、姉妹で、同じ婚家に嫁ぐと成ると、かなりハードルが高く成ると思うんです。
其の事を、理解為さって居るんでしょうか?
だから、お付き合いの件は…。」
其処まで、言い切った優紀に、総二郎は、ニヤッと笑い乍ら…。
優紀からの話しに、被せる様に、総二郎は、言って除けるのだった。
「って、事は…。
優紀は、俺との将来の件を考えて居ると思っても良いって事だよな?
例えば、結婚とか…。」と…。
なので、優紀は、慌てる様に、総二郎に、返答するのだった。
「だから…。
“仮に…。”と、お伝えした筈です。」と…。
だが…。
此の時の総二郎は、そんな優紀に、一歩も、引くは無かったのだ。
だからだったのだろう。
総二郎は、優紀に、押しの一手で、迫るのだった。
「取り敢えず…。
今日から、俺と優紀は、恋人同士…な。
其れに、俺自身は、もう、其の『姻戚関係の壁』とやらをぶち壊してんだし…。
だから、宜しく…な。
優紀…。」と…。
そう言い乍ら…。
総二郎は、優紀の目の前に、右手を差し出すのだった。
此れでも、総二郎は、一応、優紀に、猶予を与えていたのだ。
だが…。
右手を出されて、反射的に、右手を出して、握手するのも、また、日本人で在る事も、総二郎は、理解して居たのだ。
例え、相手に、握手を拒む時でも、納得出来て居ない時 や 好意を寄せて居ない時だと言う事も、また、総二郎には、理解出来て居たのだった。
だからだったのだろう。
もし、優紀が、握手を返して来た時には、其のまま、総二郎は、優紀を引き寄せて、抱き締めて、kissをするつもりで居たのだった。
そして、総二郎は、誓うのだった。
“今度は、優紀に、涙を流させねぇ‼”と…。
そして、優紀は、総二郎の思惑通り…。
握手を返して来たのだった。
そして、総二郎は、優紀に、一言、伝えて、kissをするのだった。
「此れからも、宜しくな‼
俺の彼女さん…。」と…。
また、総二郎は、大人なkissを、優紀に、施すのだった。
そして、今度は、優紀自身…。
涙を流す様な事は無かったのだった。
そして、其の後の優紀は、どんどん、総二郎の魔の手に嵌って行くのだった。
そして、次の日…。
SNS上では、大変な事に成って居たのだった。
はとこで在る 桜子から、此の事を聞かされていた類は、其の後、総二郎をF4ラウンジに呼び出すのだった。
確かに、総二郎は、メープルでの一件は、態と、企みを持って、行動した事に変わりは無かったのだ。
だが、反響の大きさに、実は、“遣り過ぎた。”と、総二郎は、反省して居たのだった。
だからだったのだろう。
総二郎は、類の呼び出しに、応じ乍らも…。
其の場(メープルのカフェ)に、桜子が、居た事を思い出して居たのだった。
“桜子は、「どうぞ…。」と、優紀を連れ出す事にも、拒まなかった筈だ‼”と、総二郎は、桜子にヘルプを要請するのだった。
だが、其処は、桜子…。
桜子は、総二郎に、目線で、訴えるのだった。
“私を巻き込まないで下さい。”と…。
なので、桜子は、はとこで在る 類に、全てを任せる事にしたのだった。
察しの良い類と桜子…。
そして、類と桜子は、同じ策士だったのだ。
結局は、同じ先祖を持つ同じ血筋なのだ。
所謂、類と桜子は、似て居ない様で…。
似て居ると言った方が、良いのかも知れない。
そして、其の後のF4ラウンジは、或る人物達の出現に寄り…。
総二郎は、裁判に掛けられた様な状況と成るのだった。