人間恐怖症…<つかつく> 112.
<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく> 112.』は、不快に思われるかも知れない
文面が出て来ます。
了承の程、宜しくお願い致します。>
あきらが、司を説得したお陰で、司は、F3&T3が、美桜に会う事を了承したのだった。
其の時のあきらは、こう、司に、話しし始めたのだ。
「なぁ~、司…。
如何して、俺等(F3&T3)を、牧野に逢わせたくねぇんだ?
其れって…。
あれだろ?
類の事が有るからだろ?
俺から、類には、きちんと、話しして於くから…よ。
牧野に、逢っても良いよな?
特に、T3は、牧野に逢いてぇと思うんだよな?
司…。
考えてくれねぇか?」と…。
そうあきらから言われては、司自身、“駄目だ‼”とは、言えなかったのだ。
だからだったのだろう。
司は、考えたのだった。
“もしかしたら…。
古菱社長が、あいつ等(F3&T3)を、「美桜に逢わせたくない(ねぇ)。」と、言うか
も知れねぇ。
だから…。
其のもしもに、掛けて視るか?”と…。
だからだったのかも知れない。
司は、F3&T3が、美桜に逢う事に関して、古菱社長の気持ちに委ねる事にしたのだった。
だからこそ、司は、F3&T3に、話しし始めたのだろう。
『ああ。
分かった。
だが、俺一人で、勝手に、コトを起こす訳にはいかねぇんだ。
古菱社長と相談すべき話しだろうと、思うからよ。
もう少しだけ、待ってもらえるか?』と…。
そして、F3&T3は、古菱社長との其の後の話し合いの結果…。
古菱社長との約束の了承と共に…。
F3&T3は、美桜と逢える事に成ったのだった。
だが、此の時の司は、当てが外れたのだった。
司の思惑とは、思いも寄らない方向へと、進む事に成ったのだった。
其れでも、司は、古菱社長への建前上…。
F3&T3と共に、司は、古菱社長に、了承の意を、伝えた事は言うまでも無いのだが…。
そして、其の日から数日後に、あきらは、司との約束通り…。
類を呼び出すのだった。
総二郎と共に…。
そして、あきらは、類に、訊く事にして居たのだった。
「何で、類は、司を挑発してんだ?」
だが、何時もの通り…。
類は、飄々と、言って除けるのだった。
「挑発して居るつもりはないよ。
でも、司らしくないでしょ?
司が、何に、気を使って居るのかは、不透明だけど…。」
其処で、あきらは、即答するのだった。
「其れって…。
『牧野』に…だろ?
けど…。
司の一番、気に成るのは、類の存在だろ?」と…。
其処で、類は、話しし始めるのだった。
「其れは、そうだと思うよ。
でも、其れだけじゃ無いでしょ‼
司自身…。
“何時か、また、『牧野』を失うんじゃないか?”と、怯えてるんじゃない?
記憶を失ったのは、司の方が先でしょ。
でも、記憶を取り戻したのも、司が先…。
司の意図した処で起こった事件じゃ無かったけど…。
其れでも、結局の処…。
司が、記憶を失った事で、牧野を苦しめる結果と成った事は、事実でしょ。
実は、進から聞いたんだけど…さ。
あの頃の牧野は、俺等(F3&T3)の前では、大丈夫な振りして居たけど…さ。
やっぱり、家族の前では、大丈夫じゃ無かったみたい。
段々、牧野らしさが失われて行って…。
仕舞いには、食欲も減って行った。
あの食べる事が生き甲斐の牧野が…だよ。
そんな様子を、毎日、見続けて居た牧野のママさんが、自分自身を責め始めた。
そして、ストレスから、病気を引き起こした。
そして、結果的に、悪い方向に向いてしまった。
そして、パパさんまでもが、半分、自殺行為かの様に、アルコール中毒を引き起こして、
亡く成ってしまった。
其の後の牧野は、自責の念から…。
眠れない日々が続いて居たらしい。
だからだったのかも知れない。
あの女に、呼び止められて、あの女に言われるがままに…。
一緒に、就いて行った。
もしかしたら…。
牧野は、あの女に、“殺されるかも知れない。”と、認識して居たのかも…ね。
“其れなら、其れで、構わない。”と、牧野は、考えて居たのかも知れないね。
結局、『牧野つくし』は、失う結果と成ったけど…。」
だが、此の時のあきらには、理解出来て居ない事が有ったのだ。
だからだったのだろう。
あきらは、類に、訊く事にしたのだった。
「其の『牧野』の状況と、『司の記憶』とが、如何、結び付くんだよ?」と…。
其処で、類は、あきらに、即答したのだった。
「既に、司は、其の事に、気が付いてるよ。
だからこそ、『牧野』を失うんじゃ無いかと、怯えてるんじゃない。」
だが、総二郎にしても、あきらにしても…。
首を捻るしか無かったのだった。
だからだったのだろう。
類は、続けて、総二郎とあきらに、言って除けるのだった。
「牧野が、もし、記憶を取り戻せば…。
思い出さなくても良い事まで、思い出す事に成る。
だからこそ、俺等(F3&T3)に逢わせたく無いんだよ。
司は…。」
其処で、あきらは、類の後を受け取ったかの様に、言って除けるのだった。
「そうか?
もし、牧野が、俺等(F3&T3)と逢って、『牧野つくし』の記憶を取り戻せば…。
牧野は、牧野の母ちゃんと父ちゃんの事を思い出す。
そう成れば…。
牧野は、現在迄、記憶を失って居乍らも、生き続けて居る自分自身を、責め始める。
其の事が、司を怯えさせている要因か?」と…。
なので、類は、頷き乍ら、あきらの分析に、返答するのだった。
「そう言う事…。
あの頃の進は、何時も、そんな牧野を心配して居たらしいよ。
“後追い自殺するんじゃ無いか?”と…。」
其処で、総二郎も言って除けるのだった。
「だから…。
司も、牧野が、俺等(F3&T3)に逢えば…。
“『牧野つくし』の記憶を取り戻すかも知れねぇ。”と、危惧して居たって、訳か?」と…。
なので、類は、また、話しを続けるのだった。
「そう言う事…。
だから…。
司は、牧野に対して、責任を執れるように成る迄、俺等(F3&T3)に逢わせたく無かっ
たんじゃ無いかな?
言う成れば…。
入籍するまでは、逢わせたく無かったと思うよ。
其れが不可能なら…。
せめて、婚約発表するまでは、逢わせたく無かったじゃないかな?」
そんな類の言葉に、またまた、総二郎とあきらは、首を捻るしか無かったのだった。
なので、また、類は、話しし続けたのだった。
「今だと、まだ、司の責任化に、牧野は、居ないでしょ‼
其れは、牧野だけじゃ無く…。
実子で在る 息子の潤も、そうだよね。」と…。
其れで、何もかも合点が行った総二郎とあきらは、類の言葉に、納得したのだった。
そして、其処で、類は、まだまだ、話しし続けて居たのだった。
「進の話しじゃあ…。
牧野の過呼吸は、完全に、治った訳じゃ無いらしい。
今は、落ち着いて居るだけらしい。
椿姉ちゃんに逢った時の牧野は、過呼吸に成り掛けたが、引き起こさなかったらしい。」と…。
だからだったのだろう。
総二郎とあきらは、“もしかして…。”と、思わなくも無かったのだった。
だからこそ、類に言えた言葉だったのだろう。
「じゃあ…。
俺等(F3&T3)が逢っても、大丈夫かも…な。」
「ああ。
そうで在って欲しいけど…な。」
だが、類には、そうは、思え無かったのだ。
まだ、楽観視するには、早過ぎると思う類だったのだ。
だが、此の時の総二郎は、此処迄、分析していた類に、関心するのだった。
「凄ぇよな。
類は…。
唯単に、『三年寝太郎』って、訳でもねぇんだな。」と…。
そして、あきらも、続けて、類を感心するのだった。
「俺は、てっきり、“司を挑発して居るだけだ。‼”と、思ってたわ。
悪かったな。
類…。」
だが、此の時の類は、そんな風に思っていたという総二郎とあきらに、拗ねて居たのだった。
だからだったのだろう。
総二郎とあきらは、それぞれ、心の中で、密かに、類のそんな分析に、謝って居たのだった。
“類をガキ扱いして、悪かったな。‼”と…。
そして、其の後の類と総二郎とあきらのF3は、3人で相談した結果…。
T3にも、此の事を話ししたのだった。
其の方が、美桜に対する接し方も変わると判断しての事だったのだ。
特に、滋に対しては、きつく話しするあきらだったのだ。
「滋…。
牧野に逢って、燥ぎ過ぎるなよ‼
迂闊な事も、言うんじゃねぇぞ‼」と…。
其処まで、あきらから言われた時の滋は、“私には、其処まで、信用が無いのか?”と、項垂れるのだった。
だからこそ、此の時の滋は、あきらに、言って除けるのだった。
「分かってるわよ。」と、不貞腐れ気味に言って除けるのだった。
なので、あきらは、桜子にも、言って除けるのだった。
「滋を止める係は、桜子が遣ってくれ。
良いな?
桜子…。」と…。
此の時の桜子は、思うのだった。
“先輩を失うかも知れないと、言われたら…。
怖くて、誰に言われなくても、滋さんを引き留めるに、決まってるわ。”と…。
だからこそ、桜子は、あきらに返答するのだった。
「承知致しました。」と…。
此の時のあきらは、頷いて居たが…。
滋は、不貞腐れて居たのだった。