人間恐怖症…<つかつく> 126.
実は、司から、事前に、此の婚約発表記者会見の件は、聞いてたF3&T3では在ったのだが…。
TV放送されるという事も有り…。
TV放送が行われた当日のF3&T3は、あきらの自邸で在る 美作邸に集合して、司の話しを聞き入って居たのだった。
そして、TV放送が終了した時のF3&T3は、口々に、話しし始めるのだった。
先ずは、あきらから、口火を切って来たのだった。
「そうだよな。
全てを言う訳には、いかねぇよな。」と…。
其処で、桜子が、口を開いたのだった。
「そりゃあ、そうですわ。
道明寺さんが、世間の前で、本当の事を言えば…。
先輩だけじゃ無く…。
古菱家からも、道明寺さんは、縁を切られても仕方ない筈ですもの。」と…。
其処で、総二郎が、口を開いたのだった。
「けど…よ。
司も、大人に成ったよなぁ~。
司が、牧野の記憶を取り戻して、牧野が、行方不明に成ったと知って、司が、日本に帰っ
て来た時のあの司の落胆振りもそうだったけど…な。
やっぱ…。
司は、牧野一人が、傍に居るか? or 居ないか?
だけで、こんなに人間が変わるんだな。」と…。
其処で、類が、話しし始めるのだった。
「そんなのん。
今更…でしょ。
今に始まった事じゃないでしょ‼
司が、牧野を見る時の目付きは、柔らかくて…。
色気を含んでるでしょ⁉
あんな司が観られるのは…。
牧野が、司の傍に居る時だけじゃない?」と…。
此れには、滋が、賛同し始めるのだった。
「ほんとだよ。
司のファンにとっては、今回の婚約発表記者会見は、寝耳に水だったと思うよ。」
だが、桜子は、滋からの話しに、反論するのだった。
「其れは、今回の婚約発表記者会見だけじゃないと思いますよ。
先に、掲載されたあの雑誌の件も、そうでしょ?
唯、今回の婚約発表記者会見で、道明寺さんが仰った『牧野つくし』=『古菱美桜』と言
う話しは、世間を、騒がせたとは思いますが…。
特に、英徳(学園)出身者の淑女達は、道明寺さんの帰国に、浮足立って居たと思います
し…。
今回の婚約発表記者会見での道明寺さんからの発表は、度肝が抜かれても当然だったでし
ょうね。
其れに、ショックだったと思いますよ。
まあ、私にとっての此の状況は、“ざまあみろ‼”と、言いたい心境ですけど…ね。」と…。
だが、其処迄話しした桜子は、一旦、含み笑い様な顔付きに成り乍ら、また、話しし始めるのだった。
「其れに、先輩が、英徳高校2年の終わり頃に、英徳高校を自主退学して居るじゃないです
か?
其の当時の英徳(学園)の女子学生 や 女子生徒達は、其の頃に、自主退学した先輩の
事を、噂して居たんですよ。
先輩のご両親が、相次いで亡く成った事も有ったんだと思いますが…。
“生活出来なくて…。
英徳(学園)を辞めざるを得なく成ったんじゃないの?
ほんと、惨めよね。
道明寺さんにも、見捨てられたらしいし…。”と…。
其れが、事実は、違った。
ましてや、先輩は、“道明寺家の上を行くあの『古菱家』のご令嬢だった。”と、成れ
ば…。
其の当時の英徳(学園)の女子学生 や 女子生徒達は、勿論の事…。
道明寺さんのファンにとっては、死活問題でしょうね。」と…。
そんな桜子の話しに、優紀は、訊き始めるのだった。
「其の当時の桜子さんは、そんな当時の英徳(学園)の女子学生 や 女子生徒達に、何も
言い返さなかったんですか?」と…。
何故なら…。
優紀は、思って居たのだった。
“つくし大好きな桜子さんが、何も、言い返さない筈が無い。”と…。
なので、桜子は、そんな風に訊いて来た優紀だけじゃ無く…。
F3&滋にも、伝える様に、話しし始めたのだった。
「言い返せる言葉が、其の当時の私には出て来なかったんです。
先輩自身が、行方不明に成って…。
先輩が、私達の前から居なく成った理由が、其の当時の私には分からなかったから…。
今なら…。
思いっ切り、言い返せるんですけど…ね。」と…。
其処で、桜子は、悔しそうな顔付きに成り、更に、話しし始めるのだった。
先ずは、F3に、桜子は、訊き始めるのだった。
「F3の皆さんは、覚えて居らっしゃいますか?
『リリーズ』と名乗って居た当時の先輩のクラスメイトの事を…。」と…。
総二郎とあきらは、今一、ピンっと来ていない様子だったのだが…。
類は、『リリーズ』の3人の名前を言い当てるのだった。
「ああ~。
覚えてるよ。
何かと、牧野に、食い付いて居た3人の事でしょ?
えっと~。
『浅井百合子』・『鮎原えりか』・『山野美奈子』だったっけ…?」と…。
其処で、桜子は、驚愕し乍らも、そんな類に返答するのだった。
「はい、そうです。
花沢さん…。
凄いですね⁉
名前まで、言い当てるだ何て…。」と…。
だが、類は、飄々と、返答するのだった。
「あの3人には、俺も、怒って居たから…ね。」と…。
なので、桜子は、納得するかの様に、また、話しし始めるのだった。
「そうだったんですね。
其れは、私も…でした。
先輩が、英徳(高校)を去った後のあの『リリーズ』の3人は、先輩の事を、侮辱するか
の様に、何時も、話しして居たんです。
しかも、私に、聞こえるかの様に…。」と…。
そんな風に言って来た桜子に、滋は、訊き始めるのだった。
「何て、言って居たのよ?」と…。
其処で、また、桜子は、話しし始めるのだった。
「私が、彼女達の傍を通ろうとすると、何時も、先輩の悪口が始まるんです。
“あの女が、此の(英徳)学園を、去ってくれて、せぇせぇしたわ。”
“ほんとだわ。
あの女が、此の(英徳)学園に居るというだけで、目障りだったし…。
鬱陶しいのよ。
ほんとに、目に毒だったわ。
あの女は、此の(英徳)学園のガンだったわね。”
“ほんとよね。
此れで、此の(英徳)学園は、平和…だわ。”と…。」と…。
だが、そんな話しを桜子から聞いた類は、“普通なら、言い返すだろう。”と、桜子の事を、分析して居たのだった。
だからだったのかも知れない。
類は、桜子に、訊き始めるのだった。
「当時の三条は、そいつ等に、言い返さなかったの?」
そんな風に訊いて来た類に、桜子は、自身の其の当時の気持ちを、話しし始めるのだった。
「言い返そうと、何度も…しましたよ。
でも…。
其の当時の私は、何故か?
言い返すのは、今(其の時)じゃ無い様な気がしたんです。
“言い返せる時期は、何時か来る。”と、其の当時の私は、何故か?
思えて居たんです。
だから…。
今の先輩の状況には、スーッと、しました。
今なら、先輩に対して、悪口を言って居た彼女達に、何時か、反撃の言葉が言える時が来
ると思って居ますし…。
其れに、彼女達に、“何時か、あの時の仕返しをして上げ様‼”と、今の私は、思えている事
も確かですし…。」と…。
だからだったのかも知れない。
そんな桜子の策士振りには、此の時のF3&T2は、聞き入って居たのだった。
其れに、何故か?
そんな桜子に、反論しようとする人物すら、現れなかったのだ。
否…。
反論しようと思う人物すら居なかったのだ。
其れ程…。
此の時の桜子の顔付きは、復讐に燃えているかの様な様子だったのだ。
だからだったのだろう。
此の時のF3&T2は、思うのだった。
“流石は、桜子(三条・桜子さん)だな(ね)~。”と…。
そして、司と美桜の婚約発表記者会見が、終了後…。
数日が経って居たのだった。
F3は、「司と美桜ちゃんの婚約祝いをして遣ろう。」と、話しして居たのだった。
其の話しは、あきらから、T3に話しが伝わり、了承されたのだった。
なので、あきらから、司に此の話しが伝わり、F4&T4の集まりは、久し振りの『美作家』という話しに成ったのだった。
何故なら…。
あきらの母親で在る 夢子が、“美桜ちゃん(=つくし)に逢いたい‼”と、言い始めたからだったのだ。
なので、集合場所が、『美作邸』という事に成ったのだった。