貴方を忘れる為…<総優> 13.
優紀は、一応、総二郎に、相談するのだった。
「総二郎さん…。
ご相談が在るんですけど…。」と…。
其処で、総二郎は、自身の愛車のハンドルを握り乍ら、優紀の相談事を訊こうとして居たのだった。
「ああ。
言って視ろ。」と…。
なので、優紀は、臆する事無く、総二郎に、話しし始めるのだった。
「はい。
私の同期が、“花沢さんと美作さんを、紹介して欲しい。”と、言って来たんですが…。
如何返答したら…。
良かったでしょうか?」と…。
だが、総二郎は、自身の愛車を運転し乍らも、そう言って来た優紀を、チラチラ、観乍らも、言って除けるのだった。
「で…。
優紀は、如何、返答したんだ?」と…。
なので、優紀は、言って除けるのだった。
「花沢さんにしても…。
美作さんにしても…。
今では、会社内に於ける地位も在るので…。
西門さんに、“訊いて視る。”と、返答しました。」と…。
なので、総二郎は、頷いたかの様に、優紀に、返答するのだった。
「ああ。
其れで、良い。
あきらは、兎も角…。
類に関しては…。
女嫌い…何だ。
唯一、類が、受け付ける女は、俺等 F4の幼馴染の静と…。
牧野だけだろ。
牧野に関しては、既に、司の嫁で在って…。
司が、ガードしてる。
其れに、静は、既に、他人(ひと)の妻だ。
だから…よ。
現在、俺が観て居る限りでは、類が、受け付けられる女は、存在しねぇと思う。
類は、類自身が、取り込もうとしねぇ限り…。
類に、近付ける女は、居ねぇだろ?
類に、近付けた女は、今までに、静と牧野以外…。
俺は、観てぇねぇし…。
其れは、例え、俺等 F4&T4の仲間で在る筈の滋と桜子…。
そして、優紀で在ったとしても…。
同じ事だろ。
其れに、今までに、遊んで来たあきらだとしても…。
ここ最近は、事業に、集中して居て…。
良い意味で、遊んでねぇ筈だ。
だから、あきらにしても、類と同じ事が云えんだろ。
類にしても、あきらにしても…。
其れ成りに…。
地位も、名誉も在る人間が、そう簡単に、誘いに乗るとは思わねぇだろ?
だからこそ…。
俺は、そんな話しには、応じるつもりはねぇな。」と…。
優紀自身…。
総二郎が、そう返答するで在ろう事は、分かり切って居たのだ。
だからだったのだろう。
優紀は、総二郎からのそう言った返答の言葉が有る無しに関係無く…。
総二郎からの返答に寄り、そう言って来た優紀の同期に関しても、優紀自身、一切、返答し無かったのだ。
だが、優紀の同期の思いとしては、“何れ、優紀から、紹介して貰える。”と…。
何故か?
確信めいた想いを、思って居る節は有った様で…。
優紀の返事を、待って居る節は有ったのだった。
だが、中々、返答して来ない優紀に、痺れを切らした当の優紀の同期は、或る行動に移るのだった。
其れは…。
優紀が、勤務後…。
総二郎の迎えが在るで在ろうと踏んだ日に…。
此の優紀の同期は、優紀が更衣室を出た頃を見計らって…。
優紀の後を追ったのだった。
そして、総二郎が、待って居るで在ろうパーキングに、優紀が、着いた頃を見計らって…。
此の優紀の同期は、総二郎に、声を掛けたのだった。
「西門様…。
私は、松岡さんの同期の○○と申します。
私の話しを聞いて貰えないでしょうか?」と…。
だが、此の時の総二郎は、態々、優紀の後を追い…。
(総二郎)自身に声を掛けて来た事自体…。
此の優紀の同期に、毛嫌いを起こして居たのだった。
実は、此の時の優紀自身…。
“まさか…。”と、思って居たのだが…。
此の優紀の同期が、優紀の後を追って、此処迄、付いて来た事に、優紀自身が、気が付いて居なかった事に関しては、総二郎には、申し訳無さが募るのだった。
なので、優紀のそんな雰囲気を読み取った総二郎の言えた言葉は、此の優紀の同期への拒絶の言葉だったのだ。
「此処迄…。
優紀を追って来たと言う事は…。
お前ぇは、俺に、何を言いたい?」
そう言われた優紀の同期は、自身の要望を、総二郎に、伝えるのだった。
勿論、臆する事無く…。
だった事は言うまでも無いのだが…。
「優紀さんに、お伝えしたのですが…。
中々、返答頂け無かったので…。
此の場に、参上致しました。
優紀さんが、西門様とお付き合い出来るという事は…。
私も、花沢様…。
もしくは、美作様と…。
お付き合い出来ると思います。
出来ましたら…。
ご紹介頂けませんでしょうか?」と…。
だが、総二郎からの返答は、勿論の『NO』だった事は言うまでも無いのだ。
「あぁ~??
お前は、図々しい奴だな。
優紀は、元々、俺の幼馴染で親友の嫁さんの幼馴染で親友…何だ。
俺と優紀は、高校の頃から、仲間だった。
言って置くが…。
其れが、例え、疎遠な時期が在ったとしても…。
俺は、高等部の頃から、優紀に惚れて居た。
其れに…な。
今では、類にしても…。
あきらにしても…。
其れ成りの地位が在る。
遊びでは、済まされねぇ。
だから…。
あんたの様な女を、俺の大切な幼馴染で親友の類とあきらに、紹介出来ると思うか?
先ず、無理だな。
良ければ…。
お宅の親会社で在る 道明寺HDの次期社長の道明寺司に、“お宅の社員の中には、こう言
って来る社員が居る。”と、言って遣ろうか?
“お宅の子会社には、不届き者が居る。”と…言っても、良いが…。」と…。
そんな風に、言われた優紀の同期は、其の場を、そそくさと、居なく成ろうとして居たのだった。
だが、総二郎は、そんな優紀の同期の後ろから、言って除けるのだった。
「良いな。
今後、優紀に、危害を加えたら…。
お前の将来はねぇと思えよ‼」と…。
だからだったのだろう。
此の優紀の同期は、言葉無く…。
後ろを振り向き…。
頷くのだった。
そして、此の後の優紀には、一切、此の様な話しを、投げ掛けて来る者は、居なく成ったのだった。
だからだったのかも知れない。
総二郎は、其の後…。
優紀に、迫り始めたのだった。
何故なら…。
総二郎自身…。
身が持たなく成って居たのだった。
其れは、自ずとして、言えた話しだったのだ。
好きな相手で在る 優紀の送り迎えをして居る総二郎は、今迄、紳士に振舞って居たのだ。
其れが、数か月経っても…。
“お試し期間は、何時迄…?”と、総二郎が、優紀に、訊き返したく成る位…。
優紀は、総二郎に、『OK』を出して来なかったのだ。
だからこそ…。
総二郎は、優紀に、迫り始めたのだった。
「なぁ~、優紀…。
他人(ひと)の世話は、如何でも良いんだ。
優紀は、俺と、此れから、如何してぇんだ。
はっきり、言ってくれ‼」と…。
だが、優紀は、如何返答すれば良いのか?
迷っている節は有ったのだ。
何故なら…。
優紀自身…。
元々…。
総二郎に好意を抱いていた事は、確かだったのだ。
だが…。
今の優紀には、今の総二郎を、まだ、信用し切れて居なかったのだ。
だからこそ…。
優紀が、態と…。
優紀の同期が、そう出て来る事を見越して、居た事は事実だったのだから…。
<此の二次小説『貴方を忘れる為…<総優> 13.』は、切りが良い為に、短めに成って
おります事をお詫び申し上げます。
了承の程、宜しくお願い致します。>