貴方を忘れる為…<総優> 19.
桜子は、優紀に話しし始めるのだった。
「優紀さん…。
私の話しを聞いて下さいますか?」と…。
だが、此の時点での優紀は、頑なだったのだ。
何故なら…。
つくしは、勿論だが…。
滋にしても…。
まだ、総二郎との関係は、知られたく無かったのだ。
其れには、優紀自身…。
“もし、本当に、私が、妊娠して居るので在れば…。
西門さんには、迷惑を掛けられない。
けれど…。
私は、産むたい‼
だから…。
私は、一人で産んで、一人で育て様‼”と…誓って居たのだった。
だからこそ…。
此の時の優紀は、まだ、T3に知られたく無かったのだ。
だが、実は、此の時点の優紀には、“桜子さんには、バレて居るのかも知れない。”と、思えて居たのだった。
だからだったのだろう。
桜子は、全てを理解した上で、優紀に、話しし始めるのだった。
「優紀さん…。
優紀さんは、一人で産んで、一人で育て様と、思って居ませんか?
もし、そう思って居るのなら…。
其れは、優紀さんの傲慢にしか過ぎません。
何故なら…。
優紀さんのお腹の中の子供には、母親だけじゃ無く…。
父親も必要…何です。
其れに、相手の方にも、責任は有りますし…。
知る権利は有ります。
其れでも、優紀さんが、其の相手の方に、隠して置きたいという事なら…。
私も、優紀さんに協力しない訳にはいかないと思って居ます。
優紀さんは、如何したいですか?」と…。
だからだったのだろう。
つくしは、桜子に、訊くのだった。
「ねぇ~、桜子…。
優紀のお腹の中の子供の父親が誰なのか?
知って居るの?
私には、そう思えたんだけど…。」と…。
だからだったのだろう。
桜子は、そう言って来たつくしの言葉から、密かに、思えて居たのだった。
“本当に、今日の先輩は、感が鋭いわ。”と…。
だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、優紀の方を向いて、そんなつくしに、言って除けるのだった。
「先輩…。
鋭いですよね。
ええ。
知って居ますよ。」と…。
だが、つくしは、そう言って来た桜子に、驚愕して居たのだった。
何故なら…。
優紀が、高校3年生に成る前の春期休暇当時に、F4&T2の前から姿を消した頃から…。
一切、優紀は、滋と桜子との交流は、持って居ない筈だったのだ。
こうして、滋と桜子が、優紀との交流を再開させた事も、実は、桜子からの提案だった事は、他ならないのだが…。
其れでも、ここ最近の話しだったのだ。
実は、桜子は、あきらから、総二郎と優紀の話しを聞いて…。
優紀との交流に関しての提案を、つくしにして視たのだった。
勿論、滋も、桜子からの提案に、賛同した事は言うまでも無かったのだ。
だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、驚愕するしか無かったのだ。
「ええ。
知って居ますよ。」と、言って来た桜子には…。
だからだったのだろう。
そんな風に、驚愕して居たつくしに、桜子は、失笑するモノの…。
優紀に、言って除けるのだった。
「優紀さん…。
もう、全て、白状した方が良いと思いますよ。
先輩にしても、滋さんにしても…。
優紀さんの事を守ってくれると思いますし…。
勿論、私もですけど…。」と…。
勿論、此の時の優紀には、そんな桜子に、反論する言葉は、出て来なかったのだ。
言う成れば…。
“そうする方が良いのかも知れない。”と、此の時の優紀にも、思えて居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時の優紀は、桜子に、頷いて魅せたのだった。
そして、言い難そうにして居る優紀に変わって…。
桜子が、つくしと滋に言って除けるのだった。
「優紀さんのお相手は、西門さんですよ。」と…。
つくしにしても、滋にしても…。
驚愕以外の気持ちは、此の時点では無かったのだ。
だからだったのだろう。
つくしにしても、滋にしても…。
言えた言葉は、驚愕の言葉だったのだ。
「はぁ~??
エロ門…なの⁉」と…。
「ニッシー…何だ⁉」と…。
だからだったのだろう。
此の時の桜子の顔付きは、苦笑いに成って居たのだった。
優紀と云えば…。
下を向いたまま…。
顔を上げられない状況と成って居たのだった。
だが…。
此の時点でのつくしには、疑問が残るのだった。
だからだったのだろう。
つくしは、優紀に訊き始めるのだった。
「優紀…。
何時(いつ)…。
『エロ門』と再会したのよ?」と…。
なので、仕方なく…。
優紀は、話しし始めるのだった。
「私が、フライトした便に、西門さんと美作さんが、搭乗して下さって…。
会社からの指示で、私が、西門さんと美作さんの担当に変わったの。
其の時に、西門さんと再会したの。」と…。
だからだったのだろう。
ピンっと来たつくしは、優紀に、訊くのだった。
「其の事を、司は、知ってる?」と…。
だが、其の事に関しては、優紀も、知らなかったので、つくしには、言って除けるのだった。
「う~ん。
如何なのかな?」と…。
だが、桜子が、横から、話しし始めるのだった。
「多分、道明寺さんも、此の件に関しては、知って居ると思いますよ。
美作さんが、話ししたらしいので…。」と…。
なので、つくしは、一連の流れを理解したのだった。
何故なら…。
つくしが、優紀の話しばかりする事に、司が、焼きもちを焼いて居た事を、知って居たのだから…。
だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、項垂れるしか無かったのだった。
其処で、つくしは、優紀に、言って除けるのだった。
「優紀…。
明日…。
道明寺総合病院の産婦人科に行こう‼
早いに越した事は無いと思うし…。
優紀が産むつもりなら…。
きっと、お腹の赤ちゃんにとっては、其の方が良いと思う。
其れに、司が、エロ門と優紀が再会して居る事を知って居るのなら…。
会社にも、言って貰えると思うし…。
其れに、今は、無茶出来ないでしょ。
妊娠初期の身体なのに…。
飛行機に搭乗するだ何て…。
幾ら、仕事だと云っても…。
幾ら、飛行機に慣れて居ても…。
其れは、無謀でしょ。
だから…。
明日、道明寺総合病院の産婦人科に行こう‼
そして、今後の事を話し合いし様‼」と…。
だからだったのかも知れない。
優紀は、つくしに、願い出るのだった。
「だったら…。
つくし…。
お願いが有るの。
私を匿って…。
西門さんは、私の此の部屋の合鍵を持って居るの。
何時何時(いつなんどき)…。
西門さんに、バレる共、限らない。
西門さんは、西門流 次期家元…。
将来の在る人材なの。
結婚前の西門さんに、子供が居る等と…。
もし、世間にバレれば…。
しかも、其の相手との子供が、一般家庭出身の女との間に産まれた子供だという事が、世
間にバレれば…。
西門流の内部は、とんでもない事に成ると思うの。
だから、お願い…。
つくし、私を、匿って…。」と…。
実は、つくしも、今でこそ、道明寺家に嫁いで、幸せに成って居るのだが…。
高等部に通って居た頃のつくしは、其れなりに、色々な事が有ったのだ。
一般家庭出身の女性が、上流家庭に嫁ぐという事の意味を、理解して居るつくしだったからこそ…。
優紀の言って居る意図は、理解出来たのだった。
だからだったのかも知れない。
つくしは、司に、相談する事にしたのだった。
そして、つくしは、優紀に、了承の意の告げるのだった。
「分かった。
だけど…。
司に、相談する事だけは、許して欲しい。
勿論、司には、エロ門に言わない様に、言って置くから…。」と…。
なので、優紀も、つくしに、頷くのだった。
“仕方ないよね。”と、思い乍ら…。