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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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貴方を忘れる為…<総優>  22.



総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、自身の息子で在る 総二郎に、向かう事にしたのだった。



先ず、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が行った事は、今迄、総二郎に向き合って来なかった事を反省して、総二郎と対話を持つ事だったのだ。


其の為には、総二郎の自室に向かうしか無かったのだ。


なので、“今の総二郎が、そう簡単に、私(わたくし)を、総二郎のお部屋に入れてくれる筈等無い。”と、考えた総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、総二郎の自室に、自身を入れてもらう為に、料理長に、頼み事をするのだった。


「料理長…。
 お願いが有るの。
 聞いて下さらないかしら?」と…。


此れには、料理長も、驚愕するのだった。


何故なら…。
今迄、嘗て…。
総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人自ら、料理長に頼み事をした事が無かったのだ。


常に、使用人頭を通じて、報告されるのみだったのだ。


其れが、御自ら…。
料理長に、願い出たのだ。


料理長が、驚愕しても可笑しな話しでは無かったのだ。


だからだったのかも知れない。
料理長は、丁重に、家元夫人に、訊くのだった。


「如何言ったご用件でしょうか?」と…。


なので、家元夫人も、料理長に、話しするのだった。


「ええ。
 総二郎は、今も、ずーっと、お部屋に閉じ籠ったままでしょ。
 殆ど、食事も、食して居ないわ。
 だから…ね。
 私(わたくし)から、総二郎に、持って行こうかと思って居るのよ。
 何か?
 今の総二郎が、食し易い物を、ご用意下さらないかしら?」と…。


だからだったのだろう。
料理長は、即答するのだった。


「承知致しました。」と…。



そして、自身の部屋に戻って居た家元夫人は、自身の部屋の内線が無かった事で、調理室に、向かうのだった。


其処に、使用人頭が、現れたのだった。


其処で、使用人頭は、驚愕するのだった。


何故なら…。
家元夫人が、御自ら、料理が盛られたお盆を持って…。
調理室から出て来たのだった。


其れには、使用人頭とて、驚愕では済まされないのだ。


思わず…。
家元夫人から、其のお盆を取り上げて、訊き始めるのだった。


「こういうお仕事は、私共の仕事で御座います。
 何方に、お持ちに成られるんでしょうか?」と…。


其処で、家元夫人は、理由を話しし始めるのだった。


「総二郎が、殆ど、食事をして居ないと聞いたので…。
 私(わたくし)が、母親として、直接、お持ちし様かと思っての事よ。」と…。


其処で、使用人頭は、家元夫人に、提案するのだった。


「そう言う事でしたら…。
 総二郎様のお部屋の前まで、私共が、お持ち致しましょう。」と…。


そう言われては、家元夫人とて、何も言う事が出来ず…。
使用人頭の提案を呑む事にするのだった。


「ええ。
 宜しくお願いするわね。」と…。


なので、使用人頭は、総二郎の自室の前まで、家元夫人と共に、向かったのだった。



そして、家元夫人は、部屋の外から、総二郎に、声を掛けたのだった。


「総二郎…。
 ちょっと、宜しいかしら?
 お話しが有るのよ。
 料理長に、お食事をご用意頂いたの。」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、怒鳴りに近い声で、そんな家元夫人に、声を掛けるのだった。


「良いから…。
 俺は、食べねぇから…。
 下げてくれ‼」と…。


其れでも、此の時の家元夫人は、引き下がらなかったのだ。


何故なら…。
“今しか、総二郎を救えるチャンスは無い。”と、判断したからだったのだ。


だからこそ、此の時の家元夫人は、尚も、総二郎に、声を掛けるのだった。


「でしたら…。
 私(わたくし)のお話しを聞いてくれないかしら?
 貴方と、お話しがしたいのよ。」と…。


だが…。
総二郎からの返答は、冷たいモノだったのだ。


「俺には、何も、話しはねぇよ。」と…。


だが…。
そう総二郎から言われた此の時の家元夫人は、仕方なく、スペアキーを持って来る様に、使用人頭に、伝えるのだった。


そして、家元夫人は、総二郎に、声を掛け乍ら、総二郎の自室の部屋のキーを開けるのだった。


「総二郎…。
 今から、鍵を開けますよ。
 宜しいわね。」と…。


そう言われた普段の総二郎なら…。
かなりの剣幕で怒る様なモノなのだろうが…。
此の時の総二郎は、何も、自身の母親で在る 西門流 家元夫人に対して、言い返さなかったのだ。


だからだったのだろう。
家元夫人は、総二郎の自室に入るのだった。
勿論、料理長が用意した食事と共に…。


そして、家元夫人は、自身の息子で在る 総二郎に、声を掛けるのだった。


「総二郎…。
 一体、何が有ったというの?
 お食事も、殆ど、食して居ないそうじゃ無いの。
 お仕事も、放棄中…。
 貴方に、何が有ったというの?」と…。


だが、此の時の総二郎は、面倒臭そうに、自身の母親で在る 西門流 家元夫人に、返答するのだった。


「何も、ねぇよ。」と…。


だが、其れでも、家元夫人は、自身の息子で在る 総二郎に、訊いたのだった。


「何も無くて、普通、こんな風に、腑抜けた状況に成りますか?
 何も無いのなら…。
 普通に、食事して、お仕事して頂戴‼」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、ボソッと、言い始めたのだった。


「もう、此れからの俺は、茶は点てられねぇよ。」と…。


其の時だったのだ。
家元夫人は、そんな腑抜けた総二郎に、叱咤するかの様に、言って除けるのだった。


「其れは、どういう意味ですか?
 茶人を辞めるという意味ですか?
 貴方から、お茶を取ったら…。
 何が残りますか?
 いい加減に為さい。」と…。


だが、此の時の総二郎は、負けては無かったのだ。


「兄貴だって…。
 好きな道を選ぶ為に、茶を捨てた。
 だったら…。
 俺も、茶を捨てて、巧三(たくみ)に、次期家元の座を譲る。」と…。


此れには、家元夫人は、驚愕だったのだ。


何故なら…。
西門流の3人の息子の中で、自他共に認める茶人は、「『総二郎』だろう。」と、言われて居たのだ。


勿論、其の事は、総二郎も、知って居たし…。
理解もして居た筈だったのだ。


其れなのに…。
総二郎は、自身の母親で在る 西門流 家元夫人の前で、「俺も、茶を捨てて、巧三(たくみ)に、次期家元の座を譲る。」と、言い始めたのだ。


“と言う事は…。
 総二郎の中では、決定事項と言う事なのだろうか?”と、不安を募らせ始める家元夫人だったのだ。


だからだったのかも知れない。
家元夫人は、総二郎に、訊き始めるのだった。


「総二郎をそう思わせる理由は、一体、何なの?」と…。


だからだったのかも知れない。
総二郎は、仕方なく、自身の母親で在る 西門流 家元夫人に、言って除けるのだった。


「茶を点てれば…。
 あいつを思い出すから…だ。
 あいつが俺の傍に居ねぇのに…。
 今の俺には、茶を点てる事は、出来ねぇよ。」と…。



此の時の家元夫人は、思って居たのだった。


“あきらさんの言う通り…。
 やっぱり、そう言う事だったんだわ。”と…。

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