人間恐怖症…<つかつく> 171.
タマからの連絡に寄り…。
道明寺総合病院から、道明寺家の専任ドクターが、産婦人科のベテラン女医を連れて、道明寺邸に遣って来たのだった。
何故なら…。
道明寺家の専任ドクターは、タマから、言われて居たのだった。
「はっきりした事は、言えないが…ね。
もしかしたら…。
美桜様が、ご懐妊かも知れないださね。
産婦人科のベテラン女医を、一緒に、連れて来ておくれ。」と…。
だからだったのだろう。
道明寺家の専任ドクターは、タマの申し出通りに、道明寺邸には、産婦人科のベテラン女医を、一緒に、連れて来たのだった。
そして、道明寺家の専任ドクターと産婦人科のベテラン女医は、タマに寄って、司と美桜の自室に、通されたのだった。
そして、診察が始まったのだった。
勿論、司は、診察の際には入れてもらえず…。
ベッドルームから出されたのだった。
其の時にも、司と産婦人科のベテラン女医との間で、一悶着が有った事は言うまでも無かったのだ。
先ずは、産婦人科のベテラン女医から司に、声を掛けたのだった。
「只今より…。
美桜様の診察を行います。
司様は、其方(司と美桜の自室のリビングルーム)にて、お待ち下さいませ。」と…。
此の産婦人科のベテラン女医の言葉に、異を唱えたのは、言うまでも無く…。
司だったのだ。
「はぁ~??
美桜は、俺の嫁だ‼
俺が、ちゃんと、診察の成り行きを見ねぇで、誰が、美桜の診察の成り行きを見るん
だ?」と…。
此れには、司と美桜の息子で在る 潤は、呆れて居たのだった。
“お父さんは、お母さんのこと(事)になる(成る)と、子供になる(成る)よね。”と…。
また、タマも、そんな司には呆れて、思わず、口に出してしまいそうに成って居たのだった。
“司坊っちゃん と 潤坊っちゃんは、偶に…。
何方が、大人で…。
何方が、子供なのか?
タマには、分からない程に、司坊っちゃんの事を呆れてしまう時が有るさね。”と…。
だが、其処は、道明寺総合病院の産婦人科のベテラン女医…。
此の産婦人科のベテラン女医は、司の性格を知り尽くして居るのだ。
だからこそ…。
此の産婦人科のベテラン女医は、司に、言えた言葉だったのだろう。
「司様…。
私の事を、誰だとお思いですか?
私は、産婦人科医ですよ。
其れに…。
長年、産婦人科医を勤めて参りました。
どうぞ、私に、お任せ下さいませ。」と…。
其処迄言われた司は、渋々、(司と美桜の自室の)リビングルームに、移動したのだった。
そして、実は、司だけじゃ無く…。
冬桜(ゆらら)も、また、此の時には、無理矢理、美桜から引き剥がされた事で、大泣きに成って居たのだった。
だからだったのだろう。
冬桜(ゆらら)は、まだ、2歳児なので、仕方ないにしても…。
そんな風に、不貞腐れて居る自身の父親で在る 司に対して、潤は、思うのだった。
“しかたない(仕方ない)ね。
お父さんは…。”と…。
また、タマは、司のそんな様子に、開いた口が塞がらない状態に成って居たのだった。
そして、其の後、暫くして…。
(此の時の司にとっては、“漸く…。”と、言った処だったのだが…。)
産婦人科のベテラン女医が、司と美桜の自室のリビングルームに、現れたのだった。
そして、司の下に向かい、司に、伝えるのだった。
「美桜様は、妊娠の兆候が見られます。
まだ、週数は、其れ程、経って居ないかと思われますが…。
既に、7~8週は、経って居るかと思われます。
詳しくは、(道明寺総合病院の)産婦人科で診察したいかと思います。
明日にでも、お越し下さいませ。」と…。
此の時…。
司は、放心状態だったのだ。
だが、司と美桜の息子で在る 潤は、タマの方を向いて居たのだった。
そして、潤は、タマに、にこっと、笑い掛けて居たのだった。
そして、潤は、心の中で、思うのだった。
“タマさんのいう(言う)通りだったね。
さすが(流石)…。
タマさん…。”と…。
そして、冬桜(ゆらら)は、此の時点まで、泣き捲って居たので…。
流石に、泣き疲れたのか?
等々、スヤスヤと、眠ったのだった。
司の腕の中で…。
だからだったのかも知れない。
タマは、そんな冬桜(ゆらら)の事を心配するのだった。
“冬桜(ゆらら)お嬢ちゃまは、今回の事で、トラウマに成らなきゃ良いださね。
きっと、此れからは、美桜様のお傍を離れ様とし無いだろうさね。”と…。
そして、翌日には、司と美桜は、道明寺総合病院に出向くのだった。
当然、美桜から、離れられなく成って居た自身の娘で在る 冬桜(ゆらら)を、美桜は、具合の悪い中…。
抱き上げ乍ら、道明寺総合病院の産婦人科に、出向いた事は言うまでも無かったのだ。
実は、此の時の司は、ショックで仕方なかったのだ。
今迄は、当然、パパっ子だった冬桜(ゆらら)だったのだ。
だからこそ…。
“一日経てば…。
冬桜(ゆらら)の様子も、変わるだろう。”と、司は、踏んで居たのだ。
だが、冬桜(ゆらら)は、元に戻る所か?
返って…。
冬桜(ゆらら)は、自身の父親で在る 司を、避け始めたのだった。
勿論、今迄の冬桜(ゆらら)の中には無かった対応だっただけに、司自身、此の冬桜(ゆらら)の対応には、信じられない気分で居たのだった。
また、産婦人科の診察室に入る際に、美桜が、自身の娘で在る 冬桜(ゆらら)を、自身の夫で在る 司に預けて、美桜だけが、診察室に入ろうとすれば…。
また、冬桜(ゆらら)は、司の腕の中で、泣き始めるのだ。
司にとっては、此の上無く…。
面倒臭い状況だったのだ。
自身の娘で無ければ…。
司自身、投げてしまって居たのかも知れない。
所謂、冬桜(ゆらら)の状況は、そう言う状況だったのだ。
だが、診察室から出て来た時の美桜は、満面の笑みに成って居たのだった。
所謂、妊娠していたと言う事だったのだ。
今は、妊娠7週目に入った所と言う事だったのだ。
当初、産婦人科のベテラン女医が、道明寺邸の司と美桜の自室のベッドルームにて診察した通り、産婦人科のベテラン女医の見解は、当たって居たという訳だったのだ。
勿論、此の時の司は、美桜の妊娠を喜んだのだった。
そして、司は、美桜と冬桜(ゆらら)と共に…。
道明寺邸に、戻って来たのだった。
そして、司は、タマに、報告したのだった。
勿論、タマも、喜んだのだった。
そして、司は、其の足で、自身の両親 と 美桜の両親に、報告を入れたのだった。
美桜自身、“報告は、もう少し、落ち着いてからでも、良いのではないだろうか?”と、思って居たのだった。
何故なら…。
自身の母親の突撃が、怖い美桜だったのだ。
だが、司は、お目出度い事なので、“報告は、早いに越した事はねぇ。”と、思って居たのだったのだ。
だが、当初、美桜が、懸念していた様な事には成らず…。
美桜が、安定期に入ってから…。
美桜は、冬桜(ゆらら)を連れて、古菱邸に遊びに行く様に成って居たのだった。
だからだったのかも知れない。
美桜の母親で在る 古菱夫人は、美桜が、冬桜(ゆらら)を連れて、古菱邸に遊びに来てくれる事を、嬉しく思って居たのだった。
そして、其れから、数か月後には、美桜は、道明寺家待望の次男と成る 男の子を、出産したのだった。
という寄りも…。
司の母親で在る 楓待望の男の子を、美桜は、出産した事と成ったのだった。
そして、美桜が、出産した其の男の子の見た目は…。
司と潤にそっくりな男の子だったのだ。
此れまた、楓の希望通りだったのだ。
勿論、楓は、喜んだのだった。
そして、司は、当初、考えて居た通りに…。
此の産まれて来たばかりの我が子に、『智(とも)』と、名付けたのだった。
そして、其の後…。
成長した『智(とも)』は、自身の兄で在る 潤を、慕い、尊敬するのだった。