花火大会~打ち上げ花火~【泣かずに居られるのなら】…<つかつく> 番外編⑤
【『花火大会~打ち上げ花火~【泣かずに居られるのなら】…<つかつく> 番外編③』
のエピローグ<類 と 司とつくしの息子で在る 航との会話>】
航と話しして居た類は、其れだけじゃ無く、他にも、航自身が悩んで居る事を悟って居たのだ。
だからだったのだろう。
此の時の類は、航に、更に、突っ込んだ話しを訊き始めるのだった。
「航…。
実は、他にも有るんでしょ?
司の事で、何か、思ってる事が有るんじゃ無いの?
俺が、話しを聞いて上げるから、言って視なよ‼」と…。
実は、此の時点に於いての航は、自身の父親で在る 司を含めたF4の関係が、羨ましかったのだ。
何故なら…。
航自身には、自身の父親で在る 司を含めたF4の様な『幼馴染で親友』の関係に当たる『幼馴染』も、『親友』も、居なかったのだ。
だからだったのだ。
心底、心を許せる様な幼馴染も、親友も、航自身の周りには居ないという訳…だったのだ。
なので、英徳学園に行けば…。
道明寺財閥の御曹司として、航の傍に近寄って来たり、航自身に関わろうとする生徒は、山程、居るには居るのだ。
其れは、道明寺家に近付きたいという親からの企てに寄り、其の子供達で在る 英徳学園の生徒達が、航に近付いて居るだけに、他成らなかったのだ。
其の事に、航が気が付いたのは、英徳学園 中等部に進んでからの事だったのだ。
実は、初等部迄の航は、そう言うクラスメイト や 同じ学年 や 年上 や 年下の児童達と、一緒に、無邪気に、遊んで居たのだ。
だからだったのだ。
英徳学園 中等部に進んだ航が、何時しか、そんな事実に気が付いた事で、そんなクラスメイト や 同じ学年 や 先輩 の生徒達と、関わる事自体が、“面倒臭い。”と、思う様に成って居たのだ。
だからだったのだろう。
何時しか、航は、英徳学園 中等部の中でも、孤立し始めて居たのだ。
しかも、そんな航が、道明寺邸に戻れば、あやめの兄として、接し無くてはいけないのだ。
だからだったのだろう。
更に、航は、そんな状況にも、“面倒臭い。”と、思う様に成って居たのだ。
だからだったのだ。
此の時の航は、自身の妹で在る あやめでさえも、関わる事自体が、“面倒臭い。”と、思う様に成って居たという訳…だったのだ。
其処で、此の時の航は、類と一緒に、笑った後に、何気に、類に、訊き始めるのだった。
「類おじさん達は、『家』の事で、悩んだりした事は無いの?」と…。
だからだったのだ。
此の時の類は、そう訊いて来た航に、クスッと、笑い乍ら、言って除けるのだった。
「其の事で、一番に苦しんで居たのは、他でも無い。
航の父親の司だよ。
勿論、総二郎も、あきらも、悩んで居た事は、事実だけど…さ。
まぁ~、俺も…かな。」と…。
だからだったのだ。
そんな風に、クスッと、笑った後、自身に、そう返答してくれた類に、此の時の航は、更に、訊き始めるのだった。
「父さんは、如何言う事で、苦しんで居たの?」と…。
だからだったのだ。
類は、其れ迄とは違って、真剣な顔付きに成り、言って除けるのだった。
「そうだね。
航が、司の事で、何処迄、話しを聞いて知って居るのか?
俺には、分からないけど…。
(英徳学園の)中等部当時の司は、道明寺財閥の御曹司という事で、自身に近付いて来た
奴等を、煙たがってたよ。
特に、女に対しては、鬱陶しがる程…だったよ。
だからだったんだろうけど…。
司が、そう言う女達を威嚇した事で、其の女達が流す涙を、更に、其の当時の司は、嫌が
って居たよ。
だからだったとは思うけど…。
其の当時の司は、そんな女達が流す涙を見れば、そう言う女達を、排除し様として居たか
な。
司の場合、其れは、今も、変わらないと思うけど…ね。
但し、牧野だけは、別だったよ。
牧野には、司の方から、付き纏って居た位だったから…ね。」と…。
其処で、此の時の航は、自身の両親の事に関しては、サラーっと、聞き流し、更に、類に、訊き始めるのだった。
「じゃあさぁ~。
中等部の頃の類おじさんは、如何だったの?」と…。
其処で、類は、苦笑いに成り乍らも、航に、話しし始めるのだった。
「俺…?
そうだね。
俺は、其の当時の俺も、幼少期の頃と、全く、変わらず…。
内向的だったから…ね。
そういう奴等とは、一切、関わって来なかった。
其れに、俺自身が、そういう奴等と関わらないだけじゃ無く、一切、喋らないし…。
其の当時の俺の場合は、何も、顔の表情に出さないし…。
きっと、そういう奴等は、俺の事を、遠巻きにしか見て居なかったんじゃ無いかな。
まぁ~、今でも、こいつ等 仲間以外は、顔の表情に出さないけど…ね。」と…。
其処で、此の時の航は、三度、類に、訊き始めるのだった。
「じゃあさぁ~。
総二郎おじさん と あきらおじさんは、如何だったの?」と…。
だからだったのだ。
此の時の類にとって、其の当時の総二郎とあきらの事を、此の場で言える筈等無かったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の類は、総二郎とあきら本人のそれぞれに、此の件を、委ねるつもりに成って居たのだ。
だからこそ…。
此の時の類にとっては、航に、言えた言葉だったのだ。
「俺の口からは、言えないかも…ね。
だから、直接、総二郎とあきらに、訊いて視れば…。」と…。
なので、そう言って来た類の言葉の意図を理解出来て居ない此の時の航は、首を傾げ乍らも、類に、返答するのだった。
「うん、分かった。」と…。
だが、此の時の類は、小声では有ったのだが…。
航には、分からない様に、言って除けて居たのだった。
「今の航にだったら…。
きっと、総二郎とあきらは、言うだろうね。
“航が、大人に成ったら、教えて遣るよ。”って…。」と…。
だからだったのかも知れない。
きちんと、類の言葉を聞き取れなかった此の時の航は、類に、訊き返すのだった。
「えっ??
類おじさん…。
今、何て、言ったの?」と…。
だからだったのだ。
此の時の類は、航に、言って除けるのだった。
「えっ、何でも無いよ。
総二郎とあきらに、直接、訊きたければ…。
あっちに行って、訊いて視る?
で、司にも、ちゃんと、言って上げな‼
今の航が、抱えて居る苦悩の意味を…。
其の当時の司も、今の航の様に、悩んで居た訳だし…。
だからこそ…。
其の当時の司は、今の航と違って、そういう奴等には、暴挙に出て居たと思うよ。
だけど…。
其の当時の司は、今の航と違って、親からの愛情を受けて居ない。
だから、仕方ないとも、言えるんだよ。
まぁ~、其れは、司に限った話しじゃ無いけど…。
俺も、総二郎も…。
其の当時の司と同じ様に、親からの愛情を受けずに、育ってるから…さ。
あきらだけでは、親からの愛情を掛けられ過ぎて、ああ成ったと言っても、過言じゃ無い
と思うけど…。
だからこそ…。
今の航は、こんな俺等と同じ様な世界に居乍らも、まだ、幸せな方だと、俺は、思うけ
ど…ね。
航は、ちゃんと、両親からの愛情を受けてる。
幼少期の頃の航には、両親で在る 司と牧野が、傍に居なかったけど…ね。」と…。
実は、此の時点の類には、航と話しして居て、此の時の航が抱えて居る苦悩の意味を理解して居たのだ。
だからこそ…。
此の時の類は、航に言えた言葉だったのだ。
だからだったのだ。
類からのそんな話しを聞いて居た此の時の航は、何処か、納得したかの様に、素直な気持ちのまま、航は、類に、返答するのだった。
「そうだね。
そうかも知れないね。
だから、父さん達が居る所に、類おじさんと一緒に行くよ。
で、あっちに行ったら…。
総二郎おじさん と あきらおじさんに訊いて視るよ。
中等部の頃の総二郎おじさん と あきらおじさんが、どんな状況だったのかを…。」と…。
だからだったのだ。
此の時の類は、ニヤッとした、顔付きに成り乍らも、航に、言って除けるのだった。
「うん、そうだね。
総二郎とあきらに、直接、訊いて視れば、良いよ。」と…。
だからだったのだ。
航から、例の話しを聞かれて居た其の後の総二郎とあきらは、類を睨み付けて居た事は、事実だったのだ。
<此の二次小説『花火大会~打ち上げ花火~【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>
番外編⑤』は、一部の文面の中に、不快に思われるやも知れない言葉が入って折ります。
了承の程、宜しくお願い致します。>