結婚出来ない男・しない女…<つかつく> 15.
【『結婚出来ない男・しない女…<つかつく> 14.』のエピローグ
<桜子に関しての発覚事>】
あきらは、桜子に伝えて居たのだ。
「総二郎が言うには、優紀ちゃんの幼馴染で親友というのが、司の彼女らしいんだわ。
で、類と俺もそうだが、桜子も、司の彼女に会った事がねぇだろ。
だから…よ。
司には、司の彼女に、“会わせろ‼”と、言って有る。
で、今度、俺等の仲間で、司の彼女に会う事に成った。
けど…よ。
司は、渋々、何だわ。
否、あれは、間違い無く、俺等には、“(司の彼女を)会わせたくねぇ。”って、顔をして
たな。
だから…な。
先手を打って、桜子から優紀ちゃんに頼んで置いてくれねぇか?
“道明寺総合病院の女ドクターを連れて来てくれ‼”って…。」と…。
其処で、実は、桜子は、あきらからの話しを聞いて、引っ掛かるモノが有ったのだ。
だが、核心を得て居ない状況だった為に、あきらには、はっきりという訳にもいかず、取り敢えず、了承の意を、あきらには、告げるだけに留めて居たのだ。
「分かりましたわ。
優紀さんとお会いして来ます。」と…。
そして、翌日の桜子は、優紀に連絡をして、優紀と会って、あきらから聞いた話しを話しして居たのだ。
其処で、桜子は、自分自身の中の『引っ掛かるモノ』を突き留めたかったと言う事も有り、優紀に訊き始めるのだった。
「優紀さんにお訊きしたい事が有るんですが…伺っても宜しかったかしら?」と…。
其処で、此の時の優紀は、桜子からの話しを聞いて、“何を訊かれるんだろう?”と、少し、身構えてしまったのだが、桜子に了承するのだった。
「ええ、構いません。」と…。
其処で、此の時の桜子は、核心を突くかの様に、優紀に訊き始めるのだった。
「もしかして、あきらさんが言う所の其の『道明寺総合病院の女ドクター』という方は、以
前、救急救命センターで女医を為さって居た方では在りませんか?」と…。
だからだったのだ。
此の時の優紀は、少し、驚愕顔に成ったのだが…。
其れでも、桜子には、反対に訊き返すのだった。
「如何して、其の事を知って居るんですか?」と…。
だからだったのだ。
此の時の桜子は、“やっぱり…。”と、思い乍らも、更に、訊き始めるのだった。
「やっぱり、そうでしたか?
もしかして、其の『道明寺総合病院の女ドクター』という方のお名前は、『牧野つくし』
という方では無いですか?」と…。
「………」
だからだったのだろう。
其処迄、桜子に、核心を突かれてしまった此の時の優紀は、驚愕以外の何もでも無く、実は、返答する言葉も見付からなかったのだ。
だからだったのだろう。
そんな様子の優紀を観て居た桜子は、更に、“やっぱり…。”と、思い乍らも、優紀に話しし始めるのだった。
「実は、私…牧野先輩とは、大学時代に、面識が有ったんです。
以前にもお話ししたかと思いますが…。
私は、日本で言う所の初等部から、ドイツに留学して居たんです。
或る事が切っ掛けだったんですけど…。
其れからも、私は、ずーっと、ドイツだったんです。
そして、牧野先輩は、大学生の時に、ドイツに留学して来ました。
西洋医学を学ぶ為だった様ですが…。
そして、其の後の私は、同じ大学に通って居た事も有り、牧野先輩と知り合いました。
其の当時の私は、スキップして居たので、牧野先輩とは、同じ学年だったんです。
で、留学を終えた牧野先輩とは、日本に帰国後も、リモートで話ししたり、メール等で、
連絡を取り合ったりして居たんです。
そして、牧野先輩は大学を卒業された後、救急救命センターで女医を為さって居ると、伺
って居ました。
ところが、其の後、お忙しく成ったのか?
牧野先輩とは、中々、連絡を取る事も出来なく成り、疎遠状態に成ってしまったんです。
ですが、私も、其の後、日本に帰国する事に成り、牧野先輩の其の後を、色々、お調べし
たんですが…。
現在は、個人情報の漏洩を防ぐ為に、何方の企業も、企業努力を怠らず、お調べ出来なか
ったんです。
なので、中々、見付ける事が出来なかったんです。
“仕方無い。”と、諦め掛けた所に、実は、“道明寺総合病院の外科病棟には、若いが腕の良
い女医が居る。”と、聞いたんです。
実は、ドイツの大学時代から、牧野先輩は、“優秀だ‼”と、言われる位に、有名な方だった
んですよ。
だからこそ…。
“もしかしたら、其の『若いが腕の良い女医』とは、牧野先輩の事じゃ無いか?”と、ずー
っと、思って居たんです。
勿論、道明寺総合病院の外科病棟に行って、牧野先輩の事を訊きに行く事も考えたんで
す。
でも、今迄、牧野先輩に会いに行く事をし無かったんです。」と…。
其処で、優紀は、桜子に訊いたのだ。
「如何して、桜子さんは、つくしに会いに行こうとし無かったんですか?」と…。
だからだったのだ。
此の時の桜子は、言い難そうに、優紀に話しし始めるのだった。
「先輩とは、喧嘩別れをしてしまった様なモノ…何です。
実は、大学時代の先輩は、忙しい中でも、其れでも、まだ、私と連絡が取れて居たんで
す。
ところが、大学時代の先輩とは違って、大学を卒業した後の先輩は、私との連絡自体、
中々、儘成らない状況が続いて居たんです。
勿論、先輩が救急救命センターで女医を為さって居た事は、先輩から聞いて知って居たん
ですけど…。
其れでも、余りに、酷過ぎて、私がキレてしまったんです。
だからだったんですが…。
私の方から、中々、連絡をする事が出来無く成ってしまって、其れで、まぁ~、其の後の
先輩とは、疎遠状態に成ったという訳…だったんです。」と…。
だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、桜子から、そんな話しを聞いた事で、妙に、納得して居たという訳…だったのだ。
“成程…ね。”と…。
だからだったのだろう。
此の時の桜子は、自身の話しを聞いて居た其の後の優紀の様子を観た事で、更に、話しを続けるかの様に、話しして居たのだ。
「なので、私も、先輩とは、会いたいんです。
そして、また、先輩と繋がって居たいんです。
優紀さんから、先輩をお誘い下さいませんか?
宜しくお願いします。」と…。
だからだったのだ。
此の時の優紀は、桜子の気持ちを理解した事で、桜子に了承の意を告げるのだった。
「分かりました。
つくしが、了承するかは分かりませんが…取り敢えず、誘って視ます。」と…。
だが、桜子からは、更に、優紀に、注文するのだった。
「ですが、優紀さんの口からは、私の存在を、まだ、先輩に、言わないで下さいね。
先輩には、吃驚させたいので…。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の優紀は、桜子の気持ちを理解した事で、更に、桜子に了承の意を告げるのだった。
「分かりました。」と…。
そして、其の後の優紀と桜子は、それぞれの夫で在る 総二郎とあきらに、其の日に、優紀と桜子が話しした内容を、それぞれ、報告して居たのだ。
だからだったのだ。
其の事に驚愕したのは、総二郎とあきらだったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎とあきらは、それぞれ、思って居たのだった。
“本当に、世間は広い様で、狭いよな。”と…。
で、其の後の優紀は、つくしを誘ったという訳…だったのだ。
実は、此の時の優紀は、ビデオ通話にて、つくしと話しして居たのだ。
何故なら…。
此の時の優紀は、つくしの顔色(顔付き)を観る為だった事は言うまでも無かったのだ。
だからこそ…。
つくしには、ビデオ通話にて、連絡を入れて居た優紀…だったのだ。
勿論、桜子から話しを聞く迄の優紀は、つくしが、司と付き合い始めた事を、まだ、知らなかったのだ。
否、此の時点に於いての優紀は、つくしから、其の事に関して、未だ、知らされて居なかったのだ。
だからだったのだ。
此の時の優紀は、桜子から聞いたあきらからの伝言の話しを、つくしに、話しをした後に、愚痴の様な物言いをするのだった。
「つくしが、道明寺さんとお付き合いを始めただ何て…知らなかったなぁ~。
私が、つくしから聞いた話しでは、つくしは、確か、道明寺さんの事を、嫌って居たんじ
ゃ無かったっけ?」と…。
だからだったのだ。
此の時のつくしの顔色(顔付き)には動揺が観られ、言い辛そうに、つくしは、優紀に話しし始めたのだった。
「本当は…ね。
一番に、優紀に報告するつもりだったの。
でも…さぁ~。
実は、司から、聞いて居たの。
司は、私と付き合う前から、私にしつこく付き纏って居たでしょ‼
其の時に、司には、私の存在が在る事を、司の仲間に、バレて居たらしいの。
で、司と付き合い始めた時に、司からは言われて居たの。
“多分、直ぐに、あいつ等には、俺とお前が付き合い始めた事は、バレると思う。”って…
さ。
だから…ね。
優紀から、そんな話しを聞いて、妙に、納得しちゃったわよ。
どうせ、バレてる事だし、何時かは会わないといけないんだよね?
だったら…さ。
早く、済ませちゃった方が、楽だよね。
其れに、久々に、優紀とも会いたいし…。
分かった、行く事にするよ。」と…。
だが、此の時の優紀は、驚愕して居たのだ。
何故なら…。
此の時点に於いての優紀の発想を、此の時のつくしは、遥かに、超える程…あっさりと、優紀に返答して来たから…だったのだ。
だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、そんなつくしの顔を、きょっとんとした顔付きで、唯、観て居たのだ。
だからだったのだ。
此の時のつくしも、そんな優紀を、唯、驚愕の眼差しで観て居たのだ。
何故なら…。
此の時のつくしは、そんな風に、即答して来た自分自身を、優紀には、歓迎して貰えるモノだと思って居たのだ。
だが、此の時のつくしの状況は、そんな優紀に、当てが外れたかの様に、成って居たのだ。
実は、此の時の優紀が驚愕して居たのは、其れだけでは無かったのだ。
此の時のつくしは、既に、司の事を、名前呼びして居たのだ。
優紀の前でのつくしは、何時(いつ)も、司の事を呼ぶ時には、『副社長』呼びをして居たのだ。
だが、此の時のつくしは、優紀の前で在っても、何時(いつ)も、そう呼んで居るかの様に、司の事を、名前呼びして居たのだ。
だからこそ…。
此の時の優紀は、そんなつくしを観て居て、悟って居たのだ。
“つくしは、此れ迄、私に、あんな風に言って居たけど…。
既に、道明寺さんの事を好きに成って居たんじゃ無いだろうか?”と…。
勿論、此の話しは、優紀➡総二郎へ…。
そして、総二郎➡あきら➡桜子へ…。
そして、あきら➡類に話しは伝わったのだった。
と言う事は、此の話しは、仲間の間では、誰もが知って居る事案だと云えたのだった。