Close to you~お前の傍に~…<総優>【Close to you~お前の傍に~…<つかつく>】 番外編⑨
其の後、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、もう一度、優紀の気持ちを訊き出すのだった。
「ねぇ、優紀さん…。
貴女に訊いて置きたい事が有るのよ。
良いかしら?」と…。
だからだったのだ。
此の時の優紀は自身の首を傾げる位に不思議に思い乍らも、“おばあ様は、一体、私に何を訊きたいんだろうか?”と、思った事は事実…だったのだ。
だが、其れでも、此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様に了承の意を伝えるのだった。
「はい、大丈夫です。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、優紀からの了承が得られた事で優紀に訊き始めるのだった。
「私(わたくし)から優紀さんに訊きたいと言うのは、次期家元の事よ。
優紀さんは、次期家元の事を如何想ってらっしゃるのかしら?
優紀さんの正直なお気持ちを、私(わたくし)に教えて下さらないかしら?」と…。
「………」
実は、此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様からのそんな話しを聞いて、驚愕で直ぐには言葉が出て来ない程…だったのだ。
だからだったのかも知れない。
此の場は、一瞬、沈黙の場と取って代わって居たのだった。
だが、其れでも、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、驚愕顔のままに成って居る優紀の心の内を探るかの様に、何も言わず、唯、じーっと、優紀の眼を見続けて居たのだった。
だからだったのだろう。
漸く、我に返ったかの様な状況と成って居た此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様が自身の眼を見続けたままの状態な事に気が付き、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様のそんな様子に負けたかの様に、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様が聞きたいで在ろう話を話しし始めるのだった。
「実は、高校2年生当時の私には、私と同じ都立高校出身の同級生の彼氏が居たんです。
だから、つくしと同じ英徳高校出身だった西門さんと知り合った当時の私は、西門さんが
つくしの先輩で在り、友人の一人で在る事も承知して居ましたし、其の当時の私にとって
の西門さんは、つくしを通じた唯の知り合い程度にしか思えなかったんです。
でも、其の当時の或る日、私がお付き合いして居た私と同じ都立高校出身の其の同級生の
彼氏から傷付けられた事で、私は、街中で泣いてしまった事が有ったんです。
そんな私を助けて下さった西門さんは、私からのそんな話しを聞いた事で其の話しの内容
を知った上で、西門さんは私を諭して下さり、(其の当時の私がお付き合いして居た私と
同じ都立高校出身の)其の同級生の彼氏に仕返しをして下さったんです。
そんな経緯が有り、何時(いつ)の間にか?
私は、西門さんの事を好きに成って居たんです。
今思えば、一目惚れ…だったのかも知れません。
そして、其の時にお茶を点てて下さった西門さんに惹かれただけじゃ無く、お茶にも興味
を持ち、其の後の私は、其の当時の私が通って居た都立高校の茶道部に入部したんです。
其処で私が知り合ったのは、西門さんの幼馴染の初恋のお相手で在り、私の先輩でも在る
私の一つ年上の日向更さん…だったんです。
勿論、此のお話しは、私の高校時代の話です。
だから、“今は如何なのか?”だと、思うんですが…。
正直、西門さんから、どんなに避けられても、まだ、相変わらず、今の私も西門さんの事
が好き…何だと思います。
でも、私は、そろそろ、西門さんの事を忘れなきゃいけないと自覚して居ます。
ですから、おばあ様にご心配して頂かなくても良い様に、此れからは精進します。」と…。
だからだったのだ。
此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、優紀の総二郎への想いを承知した事で、其の後、総二郎へのお仕置きについての方向性に、漸く、思い至ったという訳…だったのだ。
其処で、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人を呼び出すのだった。
そして、優紀から聞いた全ての話を話しし始めるのだった。
「一応、家元夫人にも伝えて置くわね。
優紀さんは、次期家元から、あれだけの仕打ちを受けたにも関わらず、其れでも、まだ、
次期家元に好意を寄せて居る様ね。」と、言い乍ら…。
だからだったのかも知れない。
桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様からそんな話しを聞いた総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、実は、世間から、「家元夫人は、何時(いつ)も、クールで笑った顔を見た事が無い。」と、言われて居るにも関わらず、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人の顔付きは、嬉しさの余り、頬が緩んで居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、其の上で、自身の両手を、パンッと、叩き乍ら、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様に話しし始めるのだった。
「と言う事は、総二郎 と 優紀さんは、両想いと言う事に成りますわよね。
何て良いお話し何でしょう!
優紀さんからそんなお話しを訊き出して下さった(三条家の)大奥様に感謝致します
わ。」と…。
だが、実は、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が考えても居ない様な話を話しし始めるのだった。
「でも…ね。
そんな風に喜んでも良いのかしら?
次期家元が優紀さんを助けた時は、きっと、まだ、優紀さんへの想いが無かったからこ
そ、次期家元は、優紀さんを助けられたのかも知れないわね。
でも、其の後の次期家元は、優紀さんを傷付けてばかり居たのよね。
と言う事は、次期家元には分かって置いて貰わないといけない事が有るでしょ!
ですから、“次期家元には、私(わたくし)からお仕置きを決行したい!”と、考えて居る
のよ。
ですから、其の事を家元夫人にも承知して置いて貰いたいのよ。
宜しいかしら、家元夫人…?」と…。
勿論、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、「異論は、一切、受け付けない。」と、言いた気な顔付きをして居たのだった。
実は、そんな風に話しを聞き乍らも、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様の顔付きを見て居た此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様の言い分を承知して居たのだ。
だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、密かに、思って居たのだろう。
“(三条家の)大奥様の仰る通り、総二郎は、優紀さんを傷付けてばかりだわ。
ですから、私(わたくし)は、(三条家の)大奥様には言い訳等出来無いわ。
唯、(三条家の)大奥様は、総二郎にどんなお仕置きを仕掛けるおつもりなのかしら?
今の私(わたくし)の心配事は、其れだけだわ。”と…。
其処で、そんな風に、密かに、心配し乍らもそう思って居た此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、「仕方無く。」と、言いた気に了承するのだった。
「ええ、そうですわね。
総二郎は、優紀さんを傷付けてばかり居る事は事実ですし、総二郎へのお仕置きは致し方
無いかと思いますわ。」と…。
其処で、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からのそんな了承が得られたという事で、総二郎へのお仕置きについて話しし始めるのだった。
「家元夫人が承知して下さったのなら何よりだわ。
実は、次期家元へのお仕置きは、こうし様と思うのよ。」と…。
実は、此の時の桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様は、そんな風に前振りを入れ乍らも、総二郎へのお仕置きについての其の先の話を、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に話しし始めるのだった。
だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、また、密かに、思うのだった。
“此の時の事を知った総二郎は、其の後、如何するのかしら?
優紀さんを諦めるのかしら?
其れ共、優紀さんを奪うつもりに成るのかしら?
何方にしても、総二郎にとっては、将来の分かれ道に成る事は言うまでも無いわ
ね。”と…。
だが、そんな風に思い乍らも、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様に了承の意を伝えるのだった。
「ええ、承知致しましたわ。」と…。
そして、其の後の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様から聞いたそんな話を、自身の息子で在る 西門流 次期家元の総二郎に話しするのだった。
勿論、そんな話しを自身の母親で在る 西門流 家元夫人から聞いた総二郎は、到底、そんな話しを納得出来る筈も無く、イライラし始めるのだった。
何故なら…。
実は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、自身の息子で在る 西門流 次期家元の総二郎に話しする際、『(総二郎への)お仕置き』という言葉を、一切、使わなかったのだ。
と言うのも、実は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様と約束を交わして居たのだった。
「次期家元に此のお話しをする時は、『(総二郎への)お仕置き』という言葉を、一切、使
わないで欲しいのよ。
そうし無いと、お仕置きの意味が無く成るでしょ!」と…。
だが、実は、自身の母親で在る 西門流 家元夫人からそんな話しを聞いた総二郎自身、気が付いて居たのだった。
“どうせ、此の話しは、三条のばあさんが仕組んだ話…何だろ‼
多分、桜子が俺の話しを三条のばあさんに話ししたんだろうな。”と…。
勿論、そんな風に考え乍らも、其れでも、此の時の総二郎は、桜子の祖母で在る 旧 華族 三条家の大奥様からのそんなお仕置きの仕方にイライラして居たという訳…だったのだ。
だからだったのだ。
此の時の総二郎は、あきらに連絡を入れるのだった。
「あきらに助けて貰いてぇ事が有んだわ。
どうせ、今回の此の件は、あきら自身、『乗り掛かった船』だろ?
宜しく頼むわ。」と…。
実は、其処迄、何も言わず、唯、じーっと、総二郎の話しを携帯電話のビデオ通話の向こう側から聞いて居た此の時のあきらは、“お前が関わらせたんだろが…。”と、言う言葉を自身の喉の奥に引っ込め乍らも、了承するのだった。
「ああ、分かったわ。」と…。
そして、其の後のあきらは、総二郎に呼び出されるのだった。
何故なら…。
総二郎としては、其の日に向けて、あきらと作戦会議を開きたかったから…だったのだ。
だからこそ…。
其の後のあきらは、総二郎に呼び出されたという訳…だったのだ。
PS.
勿論、総二郎から呼び出しを受けた此の時のあきらの心の中では悪態を突いて居た事は言うまでも無かったのだった。
“俺は呼ばれれば、何処へでも行きゃあ良いんだろ⁉
結局、F4の中の俺の立場は、そう言う所…何だろうな。
俺は、関わりたくて関わってるんじゃねぇっつーの。
全て、お前等が俺を関わらせてんだろ‼
いい加減にしろっつーの‼”と…。
だが、そんなあきらの悪態は、あきらの胸に納まって居るだけで、F3の誰にも知られる事は無かったのだった。
何故なら…。
あきらは、F4の中の自分自身のポジションについて理解して居たし、諦めて居たから…だったのだ。