お嬢だとしたら…<F4&T4> 3.
司が恋をしたのは、つくしだった。
つくし以外の女性には興味が無さそうな司だった。
そんな、司を見兼ねて、あきらと総二郎は、また、お節介を始めた。
類は、懲りないあきらと総二郎を、反対に不憫に思っていた。
T4が英徳学園に来てから、半年位が経った頃の事だった(司は、この頃には、既に、日本支社にて仕事を始めていた。)。
類がF4ラウンジに居る事が分かっているあきらと総二郎は、講義終了後、滋に声を掛けて、F4ラウンジに連れて来ていた。
「滋っ‼
滋に訊きてぇ事が有んだよ。
一緒に、F4ラウンジに来ねぇか?」
滋は期待を込めて、あきらと総二郎に尋ねた。
「何々?
私の何を知りたいの?
誰かに、“訊いてくれ‼”とか言われたとか?」
あきらと総二郎は、“期待を裏切れねぇ奴だな‼”と、反対に感心していた。
「違ぇよ‼
滋の事じゃなくて、牧野と優紀ちゃんと桜子の事だよ‼」
F3は、司からは、つくしの事を『つくし』呼びする事は嫌がられたので、『牧野』呼びする事で落ち着いていた。
滋は不服でしかなかった。
「如何してよ?
何で、私以外の3人の事だけなのよ?」
「否、滋は見たまんまだろ?」
「まあ、良いけど…。」
滋は、不服なりに了承した。
F4ラウンジに着くなり、類が、眼を覚まし、不服そうな顔をしていた。
滋は、怪訝な顔に成りながら、訊いて居た。
「で、私に何を訊きたいの?」
あきらが、口火を切って訊いて居た。
「じゃあ、先ずは、牧野の事を教えて欲しい?
何で、あんなに『男』を避けるんだ?」
「う~ん??
此処だけの話しにしてくれる?」
「「「了解‼」」」
滋は気が重そうに言っていた。
「実はね、つくしが小学校に入った頃だったかな?
つくしがおじ様とおば様に良くパーティーに連れて行かれててね…。
その時に、同じ年頃の男の子に見初められたのか?
“お前が好きだぁ~‼”って言って、つくしが追い掛け廻されて居たのよ。
親達は、挨拶回りに大変だったのか? or 子供同士で遊んでいると思っていたのか?
見て見ぬ振りだったみたいで、それ以来、パーティー嫌いのつくしが出来上がり、男性
に警戒するつくしが出来上がったって訳‼
つくしはその事がトラウマに成ったらしくて…ね。
そんな事が遭って、未だにつくしは恋愛して無いと思うよ。」
F3は、何処かで似たような話しを聞いた様な気がしていた。
その時、類が思い出したのだった。
「結局、司って、同じ娘(こ)しか好きに成れないって事じゃん(笑)。」
類は、爆笑しながら、面白そうに言っていた。
滋は怪訝な顔をして類に訊いて来た。
「其れって、如何言う意味?」
類の一言で、あきらと総二郎が思い出した。
あきらが、滋に説明し始めた。
「そのパーティーで追い掛け廻して居たのが、司だよ。
司は、また、同じ娘(こ)を好きに成ったって訳‼
司は、あの幼少期以来、あの娘(こ)とは会ってなかったみたいだし…。
あれ以来、好きな娘(こ)も出来なかった訳だ‼
それ処か、女嫌いだよ。」
滋は、驚愕していた。
否、驚愕と言う寄り、ショックを起こしていた。
“じゃあ、どんなに司を好きに成っても、司はつくし以外、靡かないって事…?”と、滋は、ショックを起こしていたのだった。
実は、滋は、司を好きに成ってしまって居たのだ。
この事は、既に、滋は、滋パパに話ししていた。
“司の脈が無いなら、諦めた方が良いのかな?”と、諦め始めて居た滋だった。
で、続いて、滋は、優紀と桜子の事もあきらと総二郎から訊かれていた。
<3.は、少し、短めで、申し訳ありません。>