tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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お嬢だとしたら…<F4&T4>  12.




総二郎が優紀のお見舞いに行って居る時を同じくして、家元夫人は『花咲流 生け花展』に、出向いていた。


家元夫人は、花咲流 家元を探していた。


「(花咲流)家元、ご無沙汰致して折りましたわ。」
「本当に、ご無沙汰してましたわ、(西門流)家元夫人。
 本日は、優紀が、席を外して折りまして、ご挨拶出来兼ねます事、お詫び申し上げま 
 す。」
「優紀さんの御加減は如何ですの?」


西門流 家元夫人より、意表を突かれた花咲流 家元は、驚愕するしかなかった。


「えっ??」
「優紀さんの事は、総二郎を通じまして、この度の件は存じ上げましたの。
 まだ、優紀さんとはお会いした事が御座いませんので、本日の日を楽しみに致して折っ
 たのは事実でしたが…。」
「………、そうでしたか?」


尚も、突っ込むつもりで居た西門流 家元夫人で在った。


「ええ、とっても、残念でございますが…。
 そうそう、(花咲流)家元は、ご存知でございました?
 優紀さんの親友で在られる牧野財閥のご令嬢のつくしさんの婚約者が道明寺HDの後継
 者の司さんですのよ。」


西門流 家元夫人は、何が言いたいのか、全く分からない花咲流 家元で在った。


「その様ですわね。」
「ええ、その司さんの幼馴染で親友なのが、私共の愚息の総二郎でございますの。
 総二郎の大学も優紀さんと同じ英徳大学でございますの。
 学年は総二郎の方が1学年上の様でございますが…。
 まあ、その関係で、優紀さんの件は存じ上げましたの。」
「………」


西門流 家元夫人は、息子の総二郎の事を、必死で、アピールする様に、話しして居たつもりで在った。


ところが、花咲流 家元は、家元夫人が、何が言いたいのか、全く理解不能で有った。


そんな時…。
家元夫人から、花咲流 家元は、とんでもない話しを聞かされてしまった。


「総二郎も優紀さんも、分野は違っても、同じ伝統の継承者。
 これからは、総二郎共々、優紀さんとお近付きに成れたらと思って折りますのよ。
 これからも、総二郎共々、宜しくお願い致しますわ。」
「………」


花咲流 家元は何も答えられずに居た。



実は、総二郎の母親 西門流 家元夫人は、あきらから花咲家に纏わる(まつわる)話しまでは、聞かされていなかったのだ。



花咲流 家元にとって、優紀の婿候補には、総二郎は有り得ないと考えて居た。


『遊び人』と、称され、『女遊び』の絶えない男性を婿にする等と、花咲流にとっては有り得ない事。
それが、例え、茶道 西門流 次期家元と、称されている、地位を確立している後継者で在っても…だ。


“優紀が苦労して、騙されるだけだ。”と、花咲流 家元は考えて居た。



花咲流 家元がそのような事を考えて居るとは、よもや思っても居ない西門流 家元夫人は、総二郎と優紀を正式の場で引き合わせるのはいつが良いかと画策していたので在った。



一方、優紀は、あの日から、2日後には、退院していた。


また、『花咲流 生け花展』を終え、各流派の重鎮からも、優紀の次期家元としての承認を得れた事を、ほっとしている花咲流 家元では在ったが、西門流 家元夫人の言葉が気に成っていた。


退院していた優紀を花咲流 家元は、花咲邸に呼び出していた。


その場で、次期家元として、承認を得られた事を優紀は、祖母で在る花咲流 家元より伝えられたと、同時に、総二郎の件も確認された優紀だった。


「優紀、先日の生け花展に西門流 家元夫人がお見えに成り、御子息の総二郎さんの事を
 話されて居たけれど…?
 優紀は総二郎さんの事を如何、想っていらっしゃるの?」
「………」


優紀は、如何答えたら良いのか、困っていた。


その様子を見ていた花咲流 家元で在る優紀の祖母は、優紀に、はっきり、『NO』を伝えた。


「優紀、はっきり、申して於きます。
 私(わたくし)は、花咲流 家元として申し上げると、総二郎さんは優紀には相応しく
 在りません。
 優紀、貴女は騙されるだけよ‼
 ご自分を大切に為さい‼
 近々、優紀には、書道家の御子息との縁談を考えて居ます。
 恋愛は魔や化しよ。
 恋愛に現を抜かして居ないで、現実を見定めなさい。」
「………」


優紀は、祖母には返事を返す事は出来なかった。



優紀は、その後から、塞ぎ込む事が多くなり、つくしと桜子は心配していた。


そして、桜子は、自分の祖母を通じて、現在の優紀の於かれている状況を確認した。
そして、その事が、つくしに伝えられ、つくしから、司に伝えられ、F4会が招集された。


総二郎は、F4会の招集には、一抹の不安を抱えていた。


何故なら、ここ最近、優紀は、尚一層、総二郎を避ける様に成って居たからだった。


優紀は、F4ラウンジにつくしと共に居ても、総二郎がF4ラウンジに現れるだけで、そそくさとその場から離れ様としたり…。
総二郎がF4ラウンジに居るで有ろう時間帯には、優紀は、F4ラウンジには現れなかったり、つくしがF4ラウンジに居ても、優紀自身は、現れない様にして居たからだった。


総二郎は、ゆっくりでも、優紀に総二郎自身の気持ちを分かってもらおうとして居たのだった。


だが、其の思惑が身内に寄って、木っ端微塵に潰され事を知った総二郎は、打ち拉がれてしまったのだった。

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