兄妹物語【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 1.
【プロローグ】
美作つくしは、幼少期に、母親の夢子の好みとしている『ラブリーファッション』で在る、フリル・レース・ふわふわドレス等の洋服を着用させられていた。
まだ、理解出来ていない年頃の頃はそれで良かったが…。
自我が目覚め始めて来た幼稚舎 年中の年頃に成って来ると、母親の行為が不服と成り、つくしは母親を避ける様に成って行った。
その様子を見ていたつくしの父親 美作たかしは、“一旦、母親の夢子と娘のつくしを引き剥がした方が良いのではないか?”と、判断して、つくしをイギリスの寄宿舎の在る
女学院に入学させた。
失意のどん底に居る母親の夢子の様子を見る事が不憫と成り、あきらも、母親の夢子の傍に居る事を拒絶し始めた。
そんな時、つくしの下に妹が出来れば、また、夢子は浮上するんじゃないかと、判断した夢子の夫で在る たかしは、妻の夢子を妊娠させた。
見事、たかしの想いが通じたのか、双子の娘が授かった。
また、此の双子の娘達は、母親と同じ好みを持つ『ラブリーファッション』大好き少女達だった。
見事、夢子は浮上する事が出来た。
また、双子の娘達には、姉が居る事を教えなくてはいけない事から、双子達が幼稚舎に入園した頃から、あきらと一緒に、双子の娘達を夏休みと春休みの間だけ、毎年、イギリスの別荘に遊びに行かせていた。
其処で、つくしも、双子の妹達が夏休みと春休みの間、イギリスに居る間だけ、寄宿舎から美作家の別荘で、兄のあきらと双子の妹達と一緒に兄妹水入らずで、過ごしていた。
其の状況は、あきらが、思春期に入った事も在り、2年程の間だけだったが…。
唯、父親の命令で、双子の妹達の日本⇔イギリス間の送り迎えだけは、あきらの仕事と成っていた。
其れも、つくしがイギリスの高校を、今夏、卒業した事を機に、父親のたかしは、つくしを日本に呼び戻す事にした。
日本の風習等に触れる事も大切だが、女性社会だけで学生生活を過ごして来たつくしだったので、そろそろ、色々な所に目を向けさせる時期だと、父親のたかしが判断しての事だった。
日本は、年齢制で、学年が決まっているので、イギリスではいくらスキップして卒業して居ても、つくしの日本での学年は、高校2年生と成る。
したがって、英徳高校に編入するつくしは、2年生編入という事に成るのだった。
此の事は、美作兄妹の父親で在る たかしから、つくしの兄のあきらにも伝えられていた。
【F4ラウンジにて】
F3は、あきらには、双子の妹達以外に年子の妹が居る事は知らない筈だった。
なので、“一応、話しして於く必要が有るだろう‼”と、あきらは判断して、F3に伝える事にした。
「あのな、お前等に話しして於かなければ成らねぇ事が有んだよ。」
司は興味有り気に訊いて来た。
「はぁ~??
改めて何だよ。」
「否な、俺に妹が居んだよ。」
司は、訊いて損したと言わんばかりに返答して居た。
「はぁ~、今頃か??
知ってんぞ、双子の二人だろ。」
「否、実は、双子だけじゃねぇんだよな、此れが…。」
F3は、驚愕だった。
「「「はぁ~??」」」
あきらは、“そう成るわな‼”と、思っていた。
「実は、年子と言うべきか、言えるのか、分かんねぇが…⁉
一応、年子の妹が居んだよ。
どうせ、分かる事だから言って於くが…。
ご存知の通り、俺は、2月28日生まれだろ。
妹は12月28日生まれ、何だよ…な。」
「「「はぁ~??」」」
数字が合わねぇんだから、F3の反応は、“まあ、そういう反応だろうな‼”と、あきらは思っていた。
「お袋が俺を産んだ後、産婦人科から、許可が出た途端、お袋を妊娠させちまったんだ
よ、親父は…。
で、つくしが9ケ月の早産で出産に成ってしまったらしく、同じ年数生まれに成ったん
だよ。
俺が早生まれだったから良かったものの…。
うち(あきら)の両親は、学年が重なってたら、如何してたんだっつーの‼」
あきらは、あきらの両親に、恨み言でも言いそうな勢いだった。
総二郎は、しみじみ言っていた。
流石、『遊び人』の反応で有る。
「そう言う事が有んだな。」
類は正論で反応した。
「まあ、昔の事だから、計算して産むって事が無かったんじゃないの?」
司は、再び、興味有り気に言って来た。
「で、その妹が如何したんだ?」
あきらは、此処からが本題と言わんばかりに、F3に伝えた。
「ああ、夏休みが終わった9月から、うち(英徳高校)に2年で編入して来るんだ。
今まで、色々、訳有ってな、イギリスの女学院に通って居たんで、イギリスの寄宿舎に
住んで居たんだが、夏休み中に帰国して帰って来んだ。
イギリスでは、今年の夏に高校を卒業すんだけどな。」
「へぇ~、凄いじゃん‼
スキップしたって事?」
「まあ、そうみてぇだな‼」
類は、何か思い出した様子だった。