兄妹物語【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 5.
つくしはF4ラウンジに上がる成り、あきらに悪態を突いていた。
「この学園って、如何いう所なの?」
あきらは、つくしの口振りに、心配に成って、つくしに訊き出していた。
「さっき以外に、何か有ったのか?」
つくしは、“はぁ~⤵”と、溜息を付いて居た。
そして、更に、つくしは、あきらに悪態を突くのだった。
「有ったも何も無いわよ‼
お兄ちゃまの言っていた通り、欲の塊の人達ばかりみたいね。」
だから、あきらも、“だろ?”と、言う様に、つくしに、ドヤ顔を見せていた。
「だから、言っただろ。」
つくしは、あきらのドヤ顔を見ていて、呆れていた。
「はぁ~⤵。
私のクラスに、飛んでも無い欲の塊の3人組の女子が居るのよ。
お兄ちゃま達、“F4を紹介しろ‼”って言って来たわよ‼」
其れには、あきらも、つくしを凝視した。
何故なら、“まさか、つくしが、そいつ等の誘導尋問に引っ掛かってねぇだろうな⁉”と、あきらは、つくしを疑いの眼差しで見て居たからだった。
「はぁ~??
で、つくしは、そいつ等に、何て言ったんだよ?」
「“いい加減にして‼”って、キレて於いたわよ。
だから、“例え、F4と知り合いでも、F4を紹介する訳無い‼”って、キレて遣ったわよ‼」
あきらは、つくしの言葉に、ホッとして、つくしに言って除けていた。
「まあ、そう言う輩ばかりだから、気を付けろ‼」
だが、つくしは、此の英徳学園に通う魅力が、何処に在るのか?
見出せそうに無いと、がっかりして居た。
だから、あきらに訴え掛けるつくしだった。
「これじゃあ、友達も、簡単には見付けられそうに無いわね⁉
何で、美作家は、この学園なの?」
「仕方ねぇだろ‼
うち(美作家)は、親父の代から英徳学園らしいから…よ。」
あきらとつくしの兄妹で、一斉に溜息を付いていた。
「「はぁ~⤵。」」
じーっと、あきらとつくしの会話を聞いて居たF3は、“仲の良い兄妹な事で…。”と、思っていた。
あきらは、遅れ馳せ乍ら、やっと、気が付いたが如く、つくしにF3を紹介し始めた。
「つくし、俺の幼馴染で親友のF3を紹介するわ‼
俺等 F4のリーダーで、道明寺財閥の御曹司 道明寺司だ。」
「宜しくお願いします。」
司とつくしは握手を交わした。
「で、こっちが、茶道 西門流 次期家元の西門総二郎。」
「宜しくお願いします。」
総二郎とつくしも握手を交わした。
「で、あっちで寝てるのが、花沢物産 後継者の花沢類だ。」
類は、のこっと起きて来て、つくしに話しし始めて居た。
「つくしちゃんだよね。
俺の事、覚えてるかな?」
「えっ?
すみません。
覚えてません。」
あきらから見ても、つくしが、類の事を覚えて居ない事に関して、類は、残念そうに見受けられなかった。
類の様子を見ていたあきらは、首を傾げて居たのだった。
何故なら、類は、まるで、残念がっている様に、つくしに言葉を発していたのだから…。
「そうかぁ~、残念だね。
つくしちゃんって…。
小さい時は、髪の毛をクルクルに巻いてて、フリルのワンピースを着てて、小さくて
可愛いかったんだけど…ね。
で、あきらの傍から、離れなかったよね?」
「えっ、私の事、覚えてくれて居たんですか?」
類は、王子様スマイルで、つくしを見詰めて言って除けていた。
「勿論だよ‼
可愛かったからね…。」
そんな類を見ていたつくしは、一気に、頬を赤らめ始めた。
あきらと総二郎は、類が他人に興味が無い事を知っているので、怪訝な顔付きに成っていた。
司は、唯、類を睨み付けていた。
司は、さっきのあきらとつくしの遣り取りを見てて、つくしが、司の周りに居ないタイプのお嬢様だったので、つくしに好感を持ち始めていた。
また、つくしの大きな黒い瞳に吸い込まれそうな気分に成っていた司だった。
類は、司の其の様子を見て居て、司が睨んで来ても、司の気持ちは分かっていたので、類は、飄々としていた。
類は思っていた。
“司は、覚えて無くても、やっぱり、司はつくしちゃんじゃん‼”と…。
で、類はカマを賭け出した。
「つくしちゃんは、覚えてないかな?
俺等が幼少期の頃、つくしちゃんを追い掛け廻していた男の子が居た事…?」
「えっ‼」
総二郎は、類の一言で、何かを思い出していた。
「あっ、思い出した‼
そう言えば、そんな事、有ったよな⁉
何時も、追い掛け廻されて泣いて居たよな、つくしちゃん‼」
「そうだったでしょ。
総二郎、良く思い出したね‼
あきらは兄貴なのに、覚えて無いの?」
あきらは、“面目無い‼”とでも言った風に、恐縮していた。
「ああ、覚えてねぇな。
って、言うか、あの頃の事は、曖昧、何だよな…俺の記憶‼」
つくしが、イギリスに留学していた理由は、あきらから聞いて、F3は、知っていたのだが…。
其れが、直接、あきらの記憶と、如何、繋がっているのか?
類には、不思議だったのだ。
だから、類だけじゃ無く、F2も、其の当時の美作家の中の事情を知らなかったので、類が疑問に思う事も、仕方ないと言えば、仕方無いのだが…。
だから、類は、あきらに訊いて居たのかも知れなかった。
「如何して?」
「あの頃は、家の中が、ゴタゴタでな…。」
つくしは、あきらの方を向いて、辛そうに訊いて居た。
「其れって…。
もしかしなくても、私の事で…だよね?」
「まあ、そうだな。
で、類…。
其のつくしを追い掛け廻していた奴って誰だよ‼」
あきらは、覚えて居ないのだから、類に訊き出すしか無かったのだ。
だから、あきらは、類に訊き出していた。
類は、間髪入れずに、答えていた。
「此処に居るじゃん‼」
あきらは、“類と総二郎が覚えて居るという事は、『司』しか居ねぇよな‼”と、勘ぐって居た。
「はぁ~??
其れって、もしかしなくても、『司』か?」
「良く分かったね、あきら‼」
あきらは、驚愕していた。
「否、消去法で…な。
って、そんな事は如何でも良いんだよ‼
『司』って…⁉」
司もこの時点に成って、漸く、つくしに対しての幼少期の頃の自分(司)自身のしていた行動を思い出していた。
司は、其の当時の自分(司)自身のつくしに対する気持ちが蘇って居た。
だから、今、つくしに感じている感情こそが…。
“つくしの事が好きだ‼”と、理解された司だった。
司が、幼少期の頃につくしに抱いていた感情とは…。
つくしの幼少期の頃の笑顔に惹かれていた司だったのだ。
そして、其の当時も、今も変わらず、つくしの事が好きな司自身が、此処に居る事を…密かに、思い出していた司だったのだ。
当のつくしは、きょっとんとして居たのだが…。
あきらは、思っていた。
“鈍感 つくし…。”と…。